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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu284.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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徴兵で取った人員では現代の軍事組織は維持できない。これは一般の人には
知られていませんが、徴兵制なんて話が出たら自衛隊が反対します。
2013年3月18日 月曜日
◆「自民党が徴兵制導入を検討」というデマ 3月17日 開米瑞浩
http://blogos.com/article/58230/
さて、記憶に残っているところでは2010年の3月4日に共同通信がこんな報道をしていますね。
共同通信(2010-0304)「自民党、徴兵制を示唆」
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030401000592.html
タイトル:自民、徴兵制検討を示唆 5月めど、改憲案修正へ
本文: 自民党憲法改正推進本部(本部長・保利耕輔前政調会長)は4日の会合で、徴兵制導入の検討を示唆するなど保守色を強く打ち出した論点を公表した。(後略)
3年前の報道をWebに残しているところは共同通信を褒めてもいいのですが、肝心の記事内容は大変クオリティが低いものです。というのは、
「徴兵制導入の検討を示唆する」
という、記事タイトルにもなっている一節が完全に事実誤認だからです。
この報道に対して自民党は即座に公式に否定しています。
自民党声明(2010-0304)
http://www.jimin.jp/activity/discourse/098612.html
"徴兵制検討"との一部報道について 大島理森幹事長コメント(2010/03/04)
本日の憲法改正推進本部で、わが党が徴兵制導入の検討を打ち出したかのような一部報道があるが、事実関係について誤認がある。
論点整理は、あくまでも他の民主主義国家の現状を整理したものにすぎない。
いずれにしても、わが党が徴兵制を検討することはない。
共同通信(2010-0304)が出たとき、私は電車で移動中にその報道を目にして「いったい何の冗談だこれは?」と思ったものです。というのは、自民党から「徴兵制を検討する」なんて案が真面目に出てくるはずがないので。
実際、陸上自衛隊出身の佐藤正久参院議員(当時:自民党国防部会長、現在:防衛大臣政務官)はその当日twitterでこういう発言をしています。
もし本当に自民党筋から「徴兵制を導入すればいい」というような発言が出てくるとしたら、事情を何も分かっていない馬鹿な議員が軽いジョークでも飛ばすつもりで言ったときぐらいしかあり得ません。
「徴兵制」というのはそれぐらいあり得ないことです。
というのはどういう理由でかというと、
徴兵で取った人員では現代の軍事組織は維持できない
からです。これは一般の人には知られていませんが、多少とも軍事知識のある人には常識です。日本で徴兵制を導入しよう、なんて話が出たら真っ先に自衛隊が反対します。
そんなことをしたら国防が崩壊しますから。防衛問題に詳しい議員の多い自民党がそんな馬鹿な構想を出すはずがありません。
「くだらん寝言言ってる暇あったら仕事しろ」
とツッコまれて終わり、というそういう話なんですよ、本来は。
ところが、そのぐらいあり得ない話を共同通信(2010-0304)は報じたわけです。「自民党、徴兵制を示唆」と。いったいこれはどういうことなのか。
あまりにもあり得ない話なので、当時も軍事クラスタは一斉に反応しましたが、その結果、「共同通信の誤報」ということで落ち着きました。
"5年前に徴兵制禁止と言っていた自民党が、今度は徴兵制を検討?⇒即座に否定、共同通信の誤報か : 週刊オブイェクト"
http://obiekt.seesaa.net/article/142770473.html
そうなると今度は
なぜ共同通信はそのような誤報をしてしまったのか?
というほうが問題として浮上してきます。
既に書いたように、「自民党が徴兵制を検討」なんていうネタは「くだらん寝言言ってる暇あったら仕事しろ」と突っ込まれて終わり、というぐらいのあり得ない話なのですが、共同通信の記者、キャップ、デスクはそれを知らなかったのでしょうか。それとも知っていてあえて
タイトル:自民、徴兵制検討を示唆 5月めど、改憲案修正へ
というタイトルで記事を書いたのでしょうか。
記者からデスクまで知らなかったのであれば政治報道に関わる者として不勉強極まる話であり、知っていてあえてこのタイトルをつけたのであれば政治報道に関わる者として不誠実極まる話です。
なんにしても、現代の軍事組織においては徴兵制は成り立ちませんし、「徴兵制廃止、志願制への移行」は世界中共通する流れです。
にもかかわらず、3年前のこの共同通信の誤報をいまだにとりあげて「自民党が徴兵制を導入しようとしている!」と騒ぐジャーナリストもいます↓。
http://twitter.com/iwakamiyasumi/status/274496010447888385
さあ、どうする? RT (ID略) 【軍国主義復活へ】自民、徴兵制検討を示唆 5月めど、改憲案修正へhttp://t.co/XSHr49a7
このジャーナリスト氏も、徴兵制というのが現代の少なくとも先進国の軍隊ではありえないことを知らないのでしょうか、それとも(以下略)。
上記のジャーナリスト氏によるtwitter発言は2012年11月末のものですが、それ以前から何度もこの共同通信(2010-0304)を根拠にして自民党批判をする声が間欠的に再燃しています。
"共同通信の自民徴兵制検討デマに、未だに釣られる馬鹿達 - Togetter"
http://togetter.com/li/394785
昨年も選挙が近づいたころに自民党へのネガティブキャンペーンの一環と思われるこの種の発言が増えていました。
政権が代わり、憲法記念日が近づきつつあるこの時期、またこのネタが再燃するかもしれません。もし身近にこのデマを信じてしまっている人がいたら、それは有名なデマであることを教えてあげてください。
(私のコメント)
「株式日記」のコメント欄に、毎日のように自民党が徴兵制をしくといったコメントを貼り付けていた人がいましたが、今では安部晋三=統一教会と連日のようにコメントを貼り付けていく人がいます。事実を拡大解釈していけばそうなると言う論理もいわゆる「妄想」というやつでしょう。共同通信の記事も「憲法改正=徴兵制」と脊髄反射的な憶測を記事にしたものだろう。
先日も新聞記事を読めば馬鹿になると書きましたが、マスコミの報道や記事の質の低下は記者たちの質の低下がそうさせるのだろう。デマ記事でも「従軍慰安婦」のように外交問題化して、「河野談話」ようにデマでも事実になってしまうこともある。ゲッベルスが言っているように嘘でも100回繰り返せば嘘も信じるようになるといった理論を信じているからでしょうが、ネットの無い時代にはそれが有効だった。
しかしネットの時代では嘘報道しても、ネットが騒ぎ出して嘘が暴かれてしまってやぶ蛇になります。政治家やタレント自身がツイッターなどで情報発信する時代だから、新聞や通信社がデマを飛ばしても直ぐに本人から否定される。自民党の徴兵制のデマも意図的なものなのでしょうが、過去の成功体験が大手のマスコミ記者は忘れられないのだろう。最近でもこんなデマがありました。
安倍晋三首相が1日、インターネット交流サイト「フェイスブック」に投稿し、週刊誌「女性自身」(2月12日号)が掲載した、昭恵夫人が首相公邸の台所改装費に税金1千万円を使ったとする記事を「とんでもない捏造(ねつぞう)記事だ」とし、訂正を求めた。
首相は「私も昭恵も公邸のリフォームはおろか、ハウスクリーニングさえ依頼したことはない」と反論し、「清掃や空調点検、壁穴の補修作業が入るのは通例だが、1千万円もかかる大げさな工事はない」と強調。「編集された方に訂正をお願いする」と記した。
2013.2.1 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130201/plc13020123540023-n1.htm
報道元が素人の書いたブログだと言うのなら分かりますが、大マスコミは裏も取らずに飛ばし記事を書きます。日中日韓の教科書問題もデマ記事から外交問題となりましたが、「侵略」を「進出」に書き換えさせたと言う記事はデマだった。しかし外交問題として大問題となりましたが、良く調べればそういう事実は無かった。
マスコミはこのようなデマ記事を書いても処分される事は無いのは確信犯だからでしょうが、結局は新聞やテレビには電波利権や再販制度で守られて競争原理が働かないから、やりたい放題の事が出来る。共同通信の自民党の徴兵制の記事も一人歩きをして、嘘でも国民が信じるようになればゲッベルスが言ったとおりになる。
共同通信が、自民の幹部に直接取材でもすればすぐに分かるような事実も、憶測で書くからデマになる。現代の先進国の軍事組織はプロフェッショナルによって運用されており、専門家集団であり、徴兵制で集めた兵士ではやれる事は限られる。もちろん大戦争になって国民総力戦になれば別ですが、通常の状態では徴兵された兵士は費用ばかりかかって使い道が無い。
大東亜戦争でも、勝敗を分けたのは航空機のパイロットを養成することができたかどうかであり、徴兵で集めた兵士では戦闘機は乗りこなせない。適正のある志願兵を選抜して何年もかけて養成しなければ戦闘機パイロットにはなれない。アメリカでも徴兵制が廃止されたのはベトナム戦争の教訓からでしょうが、戦意のない徴兵された兵士ではお荷物にしかならず危険だ。
サラリーマン社会でも、コンピューターや自動車の運転や法律などの諸規則などの高度な訓練が無ければ使いものにならない。単純労働や肉体労働は機械によって置き換えられている。昔は戦争も仕事も人海戦術的なところがあったから徴兵制でないとやっていけませんでしたが、現代ではコンピューターや動力機械を扱えるプロでないと農作業や建設現場でも使えない。
このような状況で徴兵制論議が出てくること自体が不思議なのですが、自衛隊にしても徴兵制よりも国防予算を増やしてほしいと言うのが本音だろう。徴兵で集められた若者を鍛えたところで現代の戦争では役に立たない。大東亜戦争でも末期になると戦闘機も軍艦もなくなり、小銃しか持たない兵士では米軍に一方的にやられるだけだった。38歩兵銃ではB29は撃ち落せない。
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