http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/687.html
Tweet |
毎日新聞 2013年03月03日付けの「PC遠隔操作:片山容疑者再逮捕 ハイジャック防止法違反」の記事を取り上げるが、この記事に関しては他の「NHK」「読売新聞」「朝日新聞」「日本経済新聞」「産経新聞」、テレビの報道も大同小異で見事に横並びだ。
この記事を書いた新聞記者には国語の表現力が全くない。あるいはわざと分かりにくく書いているのだろうか?何度読んでも「記事の内容」も「何を」伝えたいのかもよくわからない。この小泉、喜浦、松本各氏が書いた記事はジャーナリストとしては落第点だろう。
先ず、東京地検が逮捕拘留した片山容疑者が、「なぜ」逮捕容疑が処分保留となったかを書き、その上で、別容疑で再逮捕されたことを時系列で書く。そこに2回目の逮捕の「なぜ」やジャーナリストとしての意見を盛り込むべきであろう。そもそもこの片山容疑者が逮捕された時、「江ノ島の防犯カメラで猫に首輪をつける彼の映像があり、それが決定的な証拠だと」報じたのはこのメディアの記者たちではないのか。
1回目の逮捕の事件で処分保留して、間髪を置かず2回目の逮捕に踏み切るのは人権侵害もいいところではないのか。「決定的な証拠」があった筈なのに、「落とし前」をつけないままで警察・検察・裁判所が2回目の逮捕状を執行した。そのことを突っ込まないで、再逮捕だけを報道する「メディア」の記者たちには何の使命感もない。警察・検察の情報と容疑者弁護人のメッセージをそのまま垂れ流すだけで、記事にジャーナリストとしての見識が全く見えないのだ。
ましてや、日本の警察・検察にはこれまでもいくつもの冤罪をつくりだした「前科」があり、ここ数年、尋常でないやりようが次々と明らかにされてきた。この事件はアニメ演出家が大阪府警に誤認逮捕され、冤罪を被せられようとした事件での「真の容疑者」として、「ハイジャック防止法違反(運航阻害)」「偽計業務妨害」という重い罪状で、処分保留直後の片山容疑者を再逮捕したものだ。
逮捕して拘留を続け自白を強要する手法は散々明らかになったのに、相変わらず同じ事を繰り返そうとする警察・検察に対して、この記者たちは何のメッセージも持っていないようだ。その容疑者となるだけの証拠の情報も示さず(あるいは警察・検察に開示を求めず)、再逮捕されたことだけを報道する新聞・テレビの大手メディアとは、一体何のためにこの社会に存在しているのだろうかと、存在意義まで疑ってしまう。
この確たる証拠もないまま、10件を超す遠隔操作が疑われる事件で延々と再逮捕を繰り返し、拘留をいたずらに長引かせるだけではないのか。弁護側は再三決定的証拠の開示を求めているのに、処分保留となった事件ではまともに取り調べしなかったらしい。弁護側は「可視化すれば黙秘権を行使しないし、取り調べにはいくらでも応じる」と言っているにもかかわらず、この記者たちはそのことを積極的に書くつもりがないようだ。あるいは、書いたら上司が削るか、書き換えさせてしまうのだろうか。
警察・検察は明らかに「捜査の進展」より「可視化忌避」の姿勢だ、「可視化」を嫌がる警察・検察の暗部に少しでもメスを入れるのがメディアの使命であると思うのだが、この国のメディアはほんとに腐りきってしまっている。いままでの警察・検察の暴走を許してきた責任の半分以上はこの大手メディアにあるといっても言い過ぎではない。
毎日新聞の記事引用開始
+++++++++++++++++++++++++++++++
PC遠隔操作:片山容疑者再逮捕 ハイジャック防止法違反
毎日新聞 2013年03月03日 16時22分(最終更新 03月03日 21時14分)
パソコン(PC)遠隔操作事件で、警視庁などの合同捜査本部は3日、誤認逮捕された大阪府の男性のPCから2件の犯罪予告を書き込んだとして、IT関連会社社員、片山祐輔容疑者(30)をハイジャック防止法違反(航空機の運航阻害)と偽計業務妨害の疑いで再逮捕した。警察が誤認逮捕した事件での立件は初めて。合同捜査本部によると、片山容疑者は「身に覚えがありません」と否認しているという。
再逮捕容疑は、昨年8月1日午後1時20分ごろ、ウイルス感染させた男性(43)のPCを遠隔操作。成田発ニューヨーク行きの航空機に「爆弾を持ち込んだ」とのメールを日本航空のホームページ(HP)に送信し、引き返させたとしている。
また、同じPCから昨年7月29日午後9時45分ごろ、大阪市のHPに「ヲタロードで大量殺人する」と書き込み、警戒を強化させたとしている。
男性は片山容疑者が作成した無料ソフトをネット掲示板からダウンロードした際、ウイルスに感染している。捜査関係者によると、このソフトやウイルスのソースコード(設計図)が、神奈川・江の島の猫の首輪に付いていた記憶媒体から見つかったという。
東京地検は3日、愛知県の会社のPCから殺人予告を書き込んだとされる威力業務妨害容疑について処分保留とした。【小泉大士、喜浦遊】
◇「不当逮捕」弁護人が警察批判
「不当逮捕だ。大阪の事件では誤認逮捕しているのに、警察は恥の上塗りをした」。片山容疑者の弁護人を務める佐藤博史弁護士は、報道陣に再逮捕を厳しい口調で批判した。
佐藤弁護士は、最初の逮捕容疑が処分保留となったことに触れ「証拠がないということ。検察は正しい判断に一歩近づいた」と指摘。片山容疑者も3日の接見で「処分保留になってよかった。再逮捕は落ち着いて迎えることができた」と話したという。
佐藤弁護士によると、片山容疑者は「私がウイルスを作るのは不可能」と一貫して容疑を否認。一方、合同捜査本部の幹部は「客観的な証拠はそろっており、有罪は揺るがない」と自信を見せる。
弁護側は取り調べの録音・録画を要求。先月19日以降、聴取を拒否しており、再逮捕後も、片山容疑者は「録画がされなければ、応じません」と拒んでいるという。【松本惇】
(引用終わり)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評13掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。