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http://mainichi.jp/opinion/news/20121103ddm012070154000c.html
毎日新聞 2012年11月03日 東京朝刊
◇厳しい自己検証を
2012年も残すところわずかとなりましたが、今年のメディア界のビッグニュースはなんと言っても読売新聞がやらかした「1面トップ記事の大誤報」でしょう。
10月11日付の読売新聞朝刊第1面トップに「iPS心筋を移植」「初の臨床応用」という大見出しの“大スクープ”記事が掲載されました。直前に今年のノーベル医学生理学賞を京都大の山中伸弥教授が受賞!というホットニュースが流されていたので、誰もが「えっ? 早くもiPS細胞が実際の治療に使われたの!?」と驚いたものです。
しかし、もっと驚いたのは2日後(13日)の読売新聞朝刊1面に「iPS移植は虚偽」「誤報と本社判断」との“続報”があったことです。しかも記事の最後に
(おわび)11日朝刊1面「iPS心筋を移植」と3面(中略)の関連記事に誤りがありました。おわびします。
と、新聞が訂正記事を書く際にいつも使うベタ記事おわびが付けられていました。
新聞やテレビのメディアに誤報は避けられないものだと私は思っています。所詮人間が作り出す「商品」ですから、どこかでミスは出てくるものです。大切なことは誤報の後始末です。単におわびするのではなく、誰が、なぜそうした誤った判断をしてミスリードしてしまったのかを誠実にしっかり自己検証することです。
読売新聞は13日朝刊の8面で「検証 『iPS心筋移植』報道」と一面全部を使って検証の記事を掲載しています。
しかし、そこには今回の虚偽報道の主人公、森口尚史氏がいかにうそをついていたかは語られていますが、この時は肝心の厳しい自己検証の言葉はありません。
「徹底的な検証を続けます」
の見出しで大橋善光・東京本社編集局長がこう述べているのが唯一それらしい言葉でしょう。「私たちはそれを見抜けなかった取材の甘さを率直に反省し」
また、「本社取材・報道の経緯」なる項目には、現場記者や上司がいかに簡単にだまされたかについての説明があります。
26日朝刊で再び検証していますが、身を切る率直な検証抜きには、私たちメディアは前に進めないのです。
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