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米大統領選で活躍「ファクトチェック」
TBS系(JNN) 10月29日(月)19時29分配信
アメリカ大統領選挙の投票日までおよそ1週間です。最後のアピールを続けるオバマ・ロムニー両候補に「ファクトチェッカー」と呼ばれる人たちが目を光らせています。ウソや誇張が入り混じる両候補の主張に対し、「ファクトチェッカー」の分析が大きな役割を果たしています。
接戦が伝えられるアメリカ大統領選挙。候補者の一言が世論を大きく動かします。両候補の発言を、一言も聞き逃すまいと、テレビ討論会を見つめる男たちがいました。
「アメリカの軍事費は中国やロシアなど、2位以下の10か国の合計より多い」(民主党 オバマ大統領)
軍事費がテーマになると、すぐさま「世界の軍事費データ」を調べ始めます。彼らはいったい何者なのでしょうか。
その名の通り、発言に間違いや誇張がないか「事実確認」を行う「ファクトチェック」。ワシントン通の元ジャーナリストたちが9年前に設立した非営利団体です。
「大統領候補らが『正確な情報』として発言したことをチェックしています。“どれだけ正しくない発言か”を知ったら驚くと思います」(ファクトチェック ユージーン・キーリー副代表)
実際の討論会を見てみると・・・
「この4年で58万人もの女性が職を失いました」(共和党 ロムニー候補)
ファクトチェックによりますと、正しくは9万3000人。誇張されていました。一方、オバマ大統領の発言。
「大統領に就任したとき、退役軍人の失業率は一般市民より高かったが、今では低くなった」(民主党 オバマ大統領)
実際には、退役軍人の失業率は一般市民よりも低かったのです。
こうした「間違い」や「誇張」は、日々流されるテレビコマーシャルにも潜んでいます。
「オバマ氏が再選したら、次の4年で中産階級は4000ドル増税となる」(ロムニー陣営のCM)
この内容、ファクトチェックの分析では・・・
「ナンセンスだ。オバマ氏の提案は『年収20万ドル以下の人に増税しない』」(「ファクトチェック」の分析)
オバマ陣営のコマーシャルでも・・・
「オバマ大統領はイラク戦争を終結させた。ロムニー氏は3万人の部隊を残すよう主張。イラクからの帰還は“悲劇的”だと言った」(オバマ陣営のCM)
これに対し、ファクトチェックは「誤解を招く表現だ」と指摘しました。
「オバマ氏自身、イラク政府と交渉時、数千人の部隊を残すことを望んだ」(「ファクトチェック」の分析)
根拠のない事実が織り込まれる選挙戦。有権者はどうみているのでしょうか。
「同じ発言が続くと、事実でなくても信じてしまう人がいるかも」
「投票前に『何が真実か』を長時間ネットなどで調べます。ファクトチェッカーのおかげですぐに分かるようになりました」(有権者)
インターネットが重要なツールとなった大統領選挙。分析結果をネット上で瞬時に配信し、全米のメディアにも情報を提供するファクトチェックの存在感は増しています。
「有権者が最終的に信用できるのは第三者からの情報。『ファクトチェック』の分析が良い選択につながってほしい」(ファクトチェック ロバート・ファーリー副編集長)
(29日21:36)
最終更新:10月30日(火)5時32分
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20121029-00000034-jnn-int
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