20. 一隅より 2012年10月20日 23:08:56
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>>12さんと、12さんのあげられた夏野剛氏に賛成です。 そしてここには、週刊朝日(と朝日新聞)にとどまらない、さらに大きい問題があると考えます。 ◇ 週刊朝日編集長のコメント。 「記事中に同和地区を特定するような表現など、不適切な記述が複数あったが、差別を是認したり、助長したりする意図は毛頭ないが、不 適切な記述をしたことについて、深刻に受け止めている。」
朝日新聞社広報部。 「当社から平成20年に分社化した朝日新聞出版が編集・発行する『週刊朝日』が今回、連載記事の同和地区などに関する不適切な記述で 橋下市長をはじめ、多くの方々にご迷惑をおかけしたことは深刻に受け止めている。」 いずれも謝罪になっていない、それどころか今回の件は、(部落差別はあっていいとか、橋本氏の政策に反対だから氏はどんな手段で批判 されてもいいとかいう人は別として、それ以外の人にとっては)、たいへんな問題をはらんだコメントだと考えます。 1. コメントは、内容に不適切な記述があったことを認めるかたちになっている。しかし、今回の件の問題はそこにはない。 朝日自身が(以下、新聞と週刊誌を区別しない。上記コメントが両者同質だからである。)、ハシシタと片仮名表記の題目をつけ、しかも これを新聞広告、鉄道中吊り広告に大々的に用いたことが問題なのだ。 2. 他人の名を挙げるときに故意にその一部(漢字やその読み方)を変えることは、最近2ちゃんねるなどネット上でよくやられているようだ 。そうすることでことさらに侮蔑を強めたり、逆に名誉棄損を避けるつもりであったりするらしい(じつは避けることにはならないが)。 しかしハシシタという片仮名表記にはそれ以上のものがある。つまり、すでに明確に差別的意味が含まれている。 3. 朝日の上記コメントはこれにまったく触れていない。掲載した記事内容に問題があり、それを見逃した編集に問題がある、というコメント だ。表題のつけかた及び広告宣伝の仕方(広告デザイン)は明らかに朝日自身の責任であるのに、これにはまったく頬かむりだ。 4. ハシシタという表記にすでに差別的意味があることを朝日は知らなかったのだろうか。だとしたら、2ちゃんねる以下(失礼!)の知識レ ベルだ。それだけで、新聞・週刊誌として失格だろう。 そうではなく、その意味するところを知って、あえてこれを大々的かつセンセーショナルに、おどろおどろしい赤色でデザインして用いた としたら、これは許されない。 そしてそれ以上に、自らが「売らんかな」のためこれをしたことを知っていながら、今回コメントであえてこれに触れず、頬かむりを決め 込んでいるとしたら、それは卑劣だ。 5. 今回の件は、記事内容でなく広告宣伝が問題なのだ。だから週刊朝日は許されずもはや廃刊しかない、という夏野氏の指摘はそのとおりだ。 しかし、このような厳しい見かたはむしろ少数派だ。 たとえば阿修羅上での反応でも、部落差別はあっていいとか(これはちょっと論外)、橋本氏の政策に反対だから氏はあのようなかたちででも批判されていいとか、あるいは差別を批判するにしても記事の批判(=内容の批判と編集ミスによる掲載の批判)にとどまるのが主流だ。 6. 最大の問題はここにある。つまり朝日だけでなく、朝日以外の多くのマスコミがこのレベルの「批判」(=内容の批判と掲載したことの批 判)をさかんにしていることが大問題なのだ。 彼らも、ハシシタという表記に強い差別的意味があることを知らないのだろうか。だとしたら、彼らも2ちゃんねる以下で、新聞・週刊誌 として失格だろう。 彼らがその言葉・カタカナ表記の意味するところを知りながら、あえて朝日が今回これを広告宣伝に大々的に利用したことを、(自分らも 「売らんかな」主義では朝日と同じ穴のムジナだからというので、仲間を)批判せずにすませようとしているのだとしたら、それは朝日同 様に卑劣なことだ。 ◇ 当の週刊誌がもはや廃刊しかないことは当然として、上記の全マスコミのかかえる問題(=そもそもジャーナリズムというものの発生から して不可避で歴史的な問題)はもっともっと批判されていい。
無知か(厚顔)無恥か知らぬが、いずれにせよ今や全「マスコミ」の存在意義が問われている。それが無知から来るものであるならば、無 知は差別と人種主義と戦争挑発の元凶だから、それはもっともっと叩かれねばならぬ。 それが厚顔無恥のなせるわざであるならば、ジャーナリズムはもはや「公器」としての欺瞞の装いを脱ぎ捨て、誕生当初の金儲け目的の姿 を再びあらわにしたのであるから、もはやその歴史的使命(これも欺瞞だったが)を終えたものとして、退場宣告を下されるべきである。
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