http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/419.html
Tweet |
新聞は紙面、テレビは時間という物理的な制限がある。従って、世の中で起こったことを全て報道することはできない。だからこそ、報道する内容は吟味され、事実と違う報道をしてはならないのである。ネット社会が発達し、ネットからの情報が発信されるようになった今でも、新聞とテレビがマスコミと言われるように、その情報発信量は非常に大きい。つまり国民や社会に与える影響が大きいということである。
そのマスコミが、恣意的に虚偽報道をすれば、多くの国民は知らないうちに洗脳されてしまう。マスコミの洗脳報道は、古くは国民に「欲しがりません勝までは」と言わせた大本営発表の垂れ流しであり、最近では「人物破壊」と言われた小沢叩きの「小沢クロ」報道である。刑事裁判には有罪か無罪しかないのに、裁判で無罪判決が出た時も、マスコミは「クロに近い無罪」と報道し、「小沢クロ」の心証維持を図った。
こう書くと、小沢万歳を書くのかと批判する人が必ず居る。そういう人は、こと小沢氏に関しては、真実を見ようとしないし「人物破壊」報道に疑いの目を向けようともしていない。人間だから好き嫌いがあるのは当然である。だが、あいつは嫌いだから「有罪」、好きだから「無罪」では人間社会は成り立たない。もしマスコミがそれをやると、もはやマスコミとは言えない。だが、それに近い新聞報道があったのだ。
26日東京高裁で、小沢氏が被控訴人の控訴審の初公判が開かれ、即日結審した。これを報道した27日の日経新聞43面に、「一審に続き無罪となれば検察が不起訴とした事件を有罪とする難しさが改めて浮き彫りになるともいえる」と書かれていた。「一審に続き無罪となれば・・有罪とする難しさ・・」とは、「有罪なのに・・」とのニュアンスで、「小沢クロ」の心証維持を図ったもの以外の何ものでもない。
日経以上に酷いのが、読売の報道。「小沢氏は無罪をすっきり証明すべき、説明責任を果たせ」と書いていた。何のために裁判が行なわれたのかと訊きたい。裁判では、検事役指定弁護士は有罪を立証できなかった。弁護側は訴因を否定した。その結果、裁判官は無罪判決を下した。これ以上「すっきり」した話はない。無罪の者に無罪を証明せよと言うのを「悪魔の証明」と言うそうだが、こうなると理性の欠片もない。
検察は約100人の検察官と30億円と言われる税金を使い捜査した。小沢事務所やゼネコンに対し、2度も大掛かりな家宅捜査も実施した。それほど小沢氏の起訴に執念を燃やした検察が2度も不起訴にした。起訴できる証拠がなく起訴できないので、捏造報告書を作成し検察審査会に提出し、審査会を誑かして検審起訴に持ち込んだ。その裁判でも無罪であった。小沢氏は実に3度も無罪とされたのである。
検察が徹底的に捜査したにもかかわらず、起訴したのは「期ズレ」だけであった。しかもその「期ズレ」について、会計学の大家は小沢事務所の収支報告書の方が正しいと裁判で証言した。ネット掲示板には、「1円の疑惑もなく、小沢氏ほどクリーンな政治家はいないと言える」との書き込みがあった。事実を客観的に見ればそうなる。だが、日経・読売は客観的に報道しないだけではなく、事実を曲げようとしている。
ニューヨークタイムズ東京支局長マーティン・ファクラー氏が“「本当のこと」を伝えない日本の新聞”という本を書いている。書評によると、3.11と福島第1原発事故の取材を通し、権力を監視し、市民社会をより良きものにするために存在するはずの新聞が、日本では当局の発表をそのまま報じる「記者クラブメディア」に堕し、「本当のこと」を伝えていないことを知って、この本を書いたとある。
ファクラー氏は原発被災地を取材して、被災地を取材もせずに、当局が安全な場所で「記者クラブ」に流す情報を記事にしている日本の実態を知った。だが、「記者クラブ」の悪弊は何もそこだけではない。「小沢クロ」を創出した一連の報道は、検察が意図的に「記者クラブ」に流した偽情報で、「本当のこと」ではなかった。それを許した日本の新聞には、権力を監視するジャーナリズム精神が全く無いと断言する。
真のジャーナリズム精神を持つマスコミならば、小沢事件で「政治弾圧」「検察権力の乱用」と検察批判のキャンペーンを張ったはずだ。逆に多くの人が、検察やマスコミが信用できないものだと知り、裁判で司法までもが腐っていることを知った。日経と読売の僅か1〜2行の記事ではあるが、この両紙が信頼できない新聞だということを示していると思う人は多いだろう。
http://www.olivenews.net/news_40/newsdisp.php?n=131969
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評13掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。