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原発問題を取り上げてきた「たね蒔きジャーナル」――“打ち切り”に存続の声相次ぐ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120824-00000301-kinyobi-soci
週刊金曜日 8月24日(金)16時46分配信
原発問題を積極的に取り上げるなど、良心的なラジオ報道番組として評価の高い「たね蒔きジャーナル」(毎日放送=大阪)の打ち切り問題が表面化し、存続を求める運動が活発化している。
七月二八日朝、ツイッターでのつぶやきが発端となってインターネットなどで広がり、三一日にはリスナーらが大阪・茶屋町の放送局前に集まって存続を訴え、八月に入るとライヴドアニュースや一部新聞なども取り上げ、さらに署名運動も始まっている。
毎日放送視聴者センターでは「秋の番組改編の時でないと、お話しできない」としつつも、「相当数の存続要請が来ているが、その数は言えない。趣旨は必ず担当者に伝える」と答えている。
「たね蒔きジャーナル」は二〇〇九年一〇月、地域新聞「うずみ火」事務所(大阪)からの中継を皮切りに、平日午後九〜一〇時に放送継続中のラジオ報道番組。毎日放送のアナウンサーをリード役に、ジャーナリストやさまざまなゲストを招き、沖縄基地問題や大阪維新の会の“暴走”など、時事問題を中心に幅広く取り上げてきた。
特に、東日本大震災以降は、原発報道が反響を呼び、専門家の立場から、その危険性を訴え続ける京都大学原子炉実験所の小出裕章助教の解説で注目されてきた。今年三月には、これら一連の報道が評価されて、坂田記念ジャーナリズム賞特別賞を、ラジオ番組では初めて受賞。
発言内容を書き起こしてネット配信するほか、YouTubeにつなぐなど、熱心なファン層も全国規模に広がった。聴取率も堅調とされる中での打ち切り表面化だけに、「原子力ムラの圧力」をはじめ、さまざまな見方が飛び交っている。厳しいラジオ番組の採算性を指摘する声もあるが、良心的番組を支え続けてきた熊和子ラジオ局長の定年退職を機に、「合理化」を図る局幹部の思惑も見え隠れする。
(たどころあきはる・ジャーナリスト、8月10日号)
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