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8月1日(水) 受信料を取っているNHKはニュースをきちんと報道せよ
今日のNHK朝7時のニュースを見て驚いてしまいました。ニュース番組なのにほとんどニュースが報じられず、スポーツ特番になってしまっていたからです。
今日だけではありません。ロンドンオリンピックが開幕してから、連日、この調子です。NHKはオリンピック特番を放送するテレビ局に変質してしまいました。
他のテレビ局やマスコミも大同小異ですが、特にNHKは突出したひどさです。NHKは受信料によって支えられているのですから、視聴者の多様な関心に応えるべき責務があります。
それなのに今朝のニュースでは、始まってから9分間は銅メダルを獲得した上野選手のインタビューが続きました。その後も、7時29分までオリンピック関連のニュースです。
おかしいじゃ、ありませんか。ニュース番組なのですから、冒頭の10分くらいは通常のニュースを流すべきでしょう。
オリンピックについて報道するなと言っているのではありません。冒頭に、通常のニュースの一環として結果だけを速報すればいいんです。
詳しい内容やインタビュー、今後の見通しなどは、その後にいくらでも報じればよいでしょう。冒頭から長々とこのような内容を垂れ流すようなことはやめるべきだというのです。
今日のニュースを見ている限り、通常のニュースはオリンピック報道に紛れ込み、まるで存在していないかのように思われてしまいます。オリンピックの「カーテン」によって、世界と日本の現実が覆い隠されてしまっていると言うべきでしょう。
私も、ロンドンオリンピックでの日本選手の活躍を楽しみにしていますし、ガンバってメダルを沢山取って欲しいと思って応援しています。しかし、それはあくまでも、スポーツ・イヴェントの一つにすぎません。
なかには、別世界のどんちゃん騒ぎだと思っている視聴者もいることでしょう。メダルの数が増えれば我々の生活が良くなるのかと、白けた思いを抱く人もいるでしょう。
そのような多様な視聴者の存在を前提にした放送をするのが、国営放送としてのNHKのあるべき姿なのではないでしょうか。オリンピックを通じた視聴率獲得競争に熱を上げるよりも、国民の知る権利をきちんと守るのがNHKの責務でしょう。
オリンピックで人々が熱狂していても、原発は再稼働して動き続け、オスプレイの強行配備に向けての準備は進み、消費増税法案の審議がなされています。テレビのニュースから消えても、これらの重大問題がなくなったわけではありません。
オリンピックが終われば、さらに大きな問題として姿を現すことは確実です。それが分かっていてきちんと報じないというのでは、報道機関の名が泣くでしょう。報道価値の判断と優先順位の選択を誤ってはなりません。
それとも、オリンピックを好機として、これらの問題を覆い隠そうとしているのでしょうか。現実を覆い隠すことによって、反対運動の熱を冷まそうとでも考えているのでしょうか。
マスコミは、自らが果たしている役割と影響力について真面目に考えてもらいたいものです。たとえ、そうする意思がなくても、結果的には、国民が大きな関心を持っている沢山の問題を見えなくさせてしまっているということについて自覚し、もっと大きな問題意識を持つべきではないでしょうか。
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