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■左に振れても右に振れても、朝日新聞は常に国を危うくする。朝日新聞という“軍国主義の申し子”への監視が欠かせない。
朝日新聞が再び中国を攻撃する日こそ、
大東亜戦争を煽った「開戦責任」を持つ朝日新聞の“伝統”が復活し、日本が再び無謀な精神論で戦争を始める日である。
中国で相変わらず日本企業をターゲットとした官製“容認”デモが起きているが、
そこで取材をしていた朝日新聞上海支局長が現地の警官に暴行を受けた。
「中国江蘇省南通市啓東でデモの取材をしていた朝日新聞上海支局長の奥寺淳記者(41)が28日、警官らに押し倒され、頭などを蹴られる暴行を受けた。撮影ずみデータが入ったデジタルカメラ、外国人記者証も奪われた」(朝日新聞より)
この記者は、「正当な取材活動に対して加えられた極めて悪質な妨害であり、看過できません。中国政府に抗議し、謝罪と、カメラと記者証の返還を求めています」と怒りのコメントを発表している。
朝日新聞と言えば、戦後、とりわけ冷戦崩壊以降、中国を賛美し続けてきた新聞である。そして、戦前の日本について、いかに中国に対して悪事を働いたかということを、証拠も提示せずに書きなぐってきた。その多大な貢献から、中国共産党も朝日新聞には一目置いていると思われていた。
ところが今回の仕打ちである。中国共産党にとって朝日新聞の一方的なラブコールなど屁でもなかった。
平成の“支那通”は、またしても裏切られたのである。
戦前の日本には、軍や外務省に“支那通”と呼ばれる人たちがいた。また、朝日新聞などのマスメディアも、彼らのシンパとしての“支那通”だったと言える。彼らは、(今では完全に滅びてしまった)古代中国を近代中国と同一視し、中国をひたすら称賛した。それは、中国古典を通して中国を神聖化する、江戸時代の儒家以来の“伝統”であった。
しかし、彼ら“支那通”は、いざ中国大陸に行ってみると、軍閥による悲惨なテロに遭ったり、激烈な排日デモに直面したりした。一方的なラブコールは裏切られ続け、気づいてみれば中国への深い愛情は強い憎悪へと変わっていった。
私が愛した中国は今の中国にはない。こんな中国は懲らしめなければならない。
そして、新しい中国を樹立し、私が愛した本当の中国を取り戻すのだ――こんな身勝手な偏愛から、必要もないのに中国大陸へと兵を進め、日本は泥沼の戦争に入っていった。
戦争が終わり、日本の“支那通”は、中華人民共和国という新しい中国を称賛した。
中国は再び彼らの愛した中国になったのだ。
中国共産党は中国古典を弾圧したけれども、“支那通”にとってはあまり関心がなかったようだ。所詮、彼らが中国に見ているのは幻影なのである。こうした“支那通”の流れの中に朝日新聞はいて、中国の視点から常に東アジアの歴史や国際情勢を報道してきた。
それが大きく変わったのが、2010年の尖閣事件だった。
この事件をきっかけに、平成の“支那通”が、中国への愛情を憎悪へと転換させ始めた。
私の周りでも、それまでは「中国はすごいよ。あれだけの人口がいて、日本にはいないような優れた人材もいる。経済も好調だ。これからは中国の時代だよ」と中国を称賛していたリベラルな人が、尖閣事件をきっかけに「中国は何様のつもりなんだ」と一気にトーンを変えていて驚いたものだ。
結局、平成の“支那通”は心の底で中国をバカにしていたのである。日本より下の国だから、余裕綽々で「中国はすごい」などとほめ、「それに比べて日本は……」と日本を批判する。“支那通”とは、中国差別主義者の言い換えでしかない。
はっきり言って、(“支那通”によって)“嫌中派”と呼ばれている人々の方がむしろ現実の中国を正当に評価している。
中国を愛しているように見えて、実際には中国を差別し、ダシに使っているに過ぎない。“支那通”というポジションは、日本国内で日本人相手に優位に立つ言論を繰り広げるための方便だったのだろう。この点でも、彼らは江戸時代の儒家と精神構造がまったく同じと言える。
朝日新聞が今回、中国で警官に暴行を受けたのも、平成の“支那通”が中国に憎悪を向けるきっかけとなる。日本企業や日本人、日本の歴史が中国に攻撃されても何も感じなかったくせに、自社の記者が暴行を受けた途端に怒り出すのも自己中心的過ぎる気がするが、そういったところもいかにも朝日新聞らしい。いずれにせよ、これまで中国をひたすら賛美していた朝日新聞が、中国を攻撃するようになったら注意が必要だ。
彼らは外交に好き嫌いを持ち込むから、そこにはリアリズムの欠片もない。「日中友好」で日本の外交を邪魔した彼らは、今後、「暴支膺懲」と言い出して真逆の方向に日本の外交を妨害していくかもしれない。
大東亜戦争を煽った「開戦責任」を持つ朝日新聞は、感情論で日本を誤った方向にリードするという“伝統”を持っている。今度また朝日新聞に世論をミスリードされるようなことがあれば、日本は大変なことになってしまう。
リアリストが慎重に国防と外交を進めている時、朝日新聞は左から「日本は反省が足りない」と批判してきたが、いつの間にか右から「弱腰だ」「自衛隊で中国を叩き潰せ」と批判するようになっていたとしても、何の不思議もない。
朝日新聞とは戦前からそういう新聞なのであり、左に振れても右に振れても常に国を危うくする存在なのだ。戦前の反省をするなら、朝日新聞という“軍国主義の申し子”が復活することを、全国民がしっかりと監視しておかなくてはならない。
追記:
今回暴行を受けた奥寺淳記者個人は以前から中国共産党に対して批判的だったようだが、案の定、30日付の天声人語では「中国では、暴徒化した群衆が手荒く鎮圧され、取材していた本紙上海支局長が多数の警官に暴行された。彼は、強権の闇に切り込む記事をいくつも書いている。一党独裁の下で13億人が暮らす異形が、末永く続くとは思えない。今はただ、歴史の節目が早く、静かに訪れることを祈る」と、中国へのスタンスを微妙に変化させ始めている。自社の記者が巻き込まれてようやく中国に批判的になるというところが天声人語らしい。今回のような事件が続けば、朝日新聞全体の社論が右に急旋回してしまうことも十分に考えられる。
宮島理ブログ http://blogos.com/article/44023/
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