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朝日新聞「主筆」の論説がこの程度か――消費増税へまっしぐら
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2012-06-10 06:59:05 生き生き箕面通信
おはようございます。
生き生き箕面通信1279(120610)をお届けします。
・朝日新聞「主筆」の論説がこの程度か――消費増税へまっしぐら
「まずはボス同士が取引して、消費増税を実現しろ」――本日6月10日
の朝日新聞は若宮啓文(よしぶみ)主筆の署名入り論説を掲載(2面)し
ました。ボス同士というのは、野田首相と谷垣・自民党総裁です。本当は
こう書いています。「まずは党首会談で道を開き、政党政治の力を示すの
が本道である」と。お上品な表現ではございますが、その内容をざっくば
らんにいえば、つまり「ボス交」(ボス交渉)の勧めです。ボス交でも何でも
いいから、ともかく「増税しろ」と主張しているのです。
タイトルは「『決められる政治』見せる時」。内容は、まず小沢一郎氏らが
「譲らないから前へ進まない」と分析し、「確かに3年前に政権交代を果た
した総選挙で民主党はムダを徹底的になくして財源をつくると約束した」と、
一応は小沢氏らの主張を認めています。民主党は「4年間、消費税は上げ
ない」と公約して選挙を闘いました。
問題は、ここから。「だが、それだけをもって『民主主義を踏みにじる
公約違反』と叫ぶのはどんなものか」と、ひと言で小沢氏らの主張を否
定してみせました。あとは、財務省の言い分をそのまま書き連ねるだけ。
いわく「財政破たんの恐れ」です。そして、「国際社会の不安視も考えれ
ば、もはや避けて通れない」。これも、財務省の言い分そのままです。
ざっくばらんに言えば、「小沢☓、財務省〇」という朝日主筆のありがた
い論説です。
若宮氏は、東大法学部を卒業後、朝日新聞に入社し、政治部育ち。
イラク戦争に反対する主張を掲げ、賛成派の読売新聞などと論争を
展開したこともあり、リベラル派ジャーナリストとして世間では通って
います。
選挙に公約しそれで政権交代を果たした場合、その公約を実現する
ことが最優先されるのは民主主義の鉄則です。しかし、若宮氏は、その
公約破りをあっさりと「是」とし、小沢氏らが「民主主義を踏みにじる公約
違反」と主張していることを、「いかかがものか」の一言でくつがえす。「若
宮氏は民主主義そのものの本質が全く分かっていない」と、おそれながら
断じるほかありません。若宮氏の望まれるのは、財務省の論理によって
立つのではなく、真に国民生活の立場に立って主張を組み立てることで
す。政治的主張を組み立てる民主主義的な基準は、あくまでも国民の立
場ではないでしょうか。
ましてや、「ボス同士の会談で妥協して増税を実現しろ」など、民主
主義からは対極にある論法です。これが朝日新聞の論説をつかさど
る「主筆」のレベルかと心底疑います。
*今日は、大朝日の大主筆にいっぱつかましてみました。こんな批
判を書かなければならないことが情けないです。
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