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「捏造」検察に甘く「指揮」法相に辛い朝日社説の不見識
http://60643220.at.webry.info/201206/article_1.html
2012/06/06 18:00 朝日新聞 読後雑記帳
更迭された小川前法相の「指揮権」発言に、きょう(6日)の社説が見当違いの難癖をつけている。小川前法相は、検察当局が捏造報告書問題を「身内に甘い適当な形」で幕引きをすることに待ったをかけようとした。「相談」を受けた野田首相は了承しなかった。どちらが正しく、どちらが間違っているかは、中学生だってわかる。ところがこの社説は、正しい行動をとろうとした小川前法相に「見識を欠く」などと無礼な言葉を投げかけ、野田首相の姿勢についてはひとこともふれていない。「思惑による介入」「政治があれこれ口を出す」とも書いている。悪いのは、検察でも野田でもなく、小川だと言わんばかり。そして、検察が甘い幕引きをした時(つまり不起訴処分)には、「国民から選ばれた検察審査会の場で、やはり証拠に基づいてチェックすればいい」と能天気なことを書いている。検察はいま、マグニチュード9クラスの不祥事に頭を抱え、組織崩壊におびえて右往左往している。総長以下の検察幹部は、応援メッセージのようなこの社説を読み、泣いて喜んでいることだろう。
このところ朝日の社説は、じつに見苦しく正視にたえない。消費増税をめぐっては、小沢氏の反対論を抑え込み自民党と手を結んで採決成立させよ、と野田首相を鼓舞する一方で、検察の捏造報告書問題についてはみごとなまでに沈黙を守り通してきた。今回の社説も、問題の本質についてはふれようとせず、「この検事への処分の当否は、法務・検察当局の調査結果の公表をまって考えたい」などと逃げている。「身内に甘い幕引き」を検察幹部といっしょに画策している朝日新聞の正体見たりである。朝日新聞はもはや、市民の目線で権力をチェックし、社会の不正義と闘う言論機関ではない。
(引用開始)
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法相の指揮権――見識欠く危うい発言だ 2012.6.6社説全文
いかにも軽い。積みかさねてきた議論を無視した、見識を欠く発言というほかない。
内閣改造で法相を退いた小川敏夫氏が「指揮権の発動を決意したが、首相の了承を得られなかった」と語った。小沢一郎・民主党元代表の政治資金事件に関連して、事実と違う捜査報告書をつくった検事を起訴するよう、検事総長に命じることを考えたのだろうか。
この検事への処分の当否は、法務・検察当局の調査結果の公表をまって考えたい。現時点での問題は、政治の世界に身をおく法相と、司法権と密接不可分な関係にある検察権との関係をどうとらえるかだ。
法相は個々の事件の処理については、検事総長を通じてのみ指揮できる。検察の独善をおさえて民主的なコントロールの下におくとともに、政治の都合で捜査が左右されるのを防ぐために設けられた規定だ。
私たちは指揮権の発動を頭から否定するものではない。尖閣諸島沖事件のときも、外交などすぐれて政治的な問題に重大な影響をあたえる場合、内閣として判断をすることはありうる、ただしその場合は国民にしっかり説明し、評価を仰がなければならない――と主張した。
逆にいえば、検察の任務をこえたそのような複雑・微妙な事情がからむときに、例外的に発動されるべきものである。
今回はどうか。
小川氏は「検察が身内に甘い形で幕引きすれば、信頼回復はならない」と考えたという。認識は共有するが、そのことと法相が捜査について具体的に命じることとは別である。
起訴権限は検察のためにある道具ではない。起訴、不起訴はあくまでも証拠に基づいて判断されなければならない。
そして不起訴処分がおかしいかどうかは、国民から選ばれた検察審査会の場で、やはり証拠に基づいてチェックされる。ほかにも、公務員の職権乱用行為をめぐって被害者などからの請求をうけ、裁判所が裁判にかけるかを決める制度もある。
「身内に甘い幕引き」があれば、こうした仕組みのなかでただすのが筋で、法相の思惑による介入は厳に慎むべきだ。
人々が検察に向ける不信感に乗じる形で、政治があれこれ口を出し、それを当たり前と受けとめる空気が醸し出されることを、私たちは恐れる。
政治と検察が緊張感をもって適切な均衡を保たなければ、民主主義を支える土台はむしばまれていく。国民は、そんな事態を望んではいない。
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(引用終わり)
検察の捏造報告書問題に果敢に取り組んでいる八木啓代さんが、ご自身のブログで2日連続で、新聞もテレビも絶対に報じない重要なことを書いている。きのう(5日)は、小川前法相の退任記者会見での発言(抄録とはいえほぼ全文)を紹介し、きょうは、「検察は5月28日に小川大臣に報告を上げた」「その報告を見て、トンデモねえと思った小川大臣が指揮を考えたんじゃないか」と書いている。また、前任法相にも指揮権発動があった(柳田稔、江田五月2氏の法相当時)ことも明かしている。八木さんの歯切れのよい文章を読んでいると、朝日社説を読んだ後の不快感が吹っ飛んで、勇気と希望がわいてくる。
◇小川 敏夫 前法相 退任記者会見(抄録)=5日
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-644.html
◇検察に指示するのがタブーという勘違い=6日
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-645.html
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