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株式日記と経済展望
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円安状況を歓迎しない国々からは、円安を批判せずに安倍政権批判を
始めたところがある。英米、そして韓国。尖閣で対日包囲網に加わる中国。
2013年1月12日 土曜日
◆尖閣:中国戦闘機が接近、日本は中国包囲網 1月11日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/11/2013011100501.html?ent_rank_news
中国が10日、戦闘機など軍用機約10機を尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の日本の防空識別圏に進入させたのは、武力を誇示する狙いとみられる。これまで中国は国家海洋局所属のY12小型プロペラ機を尖閣諸島付近の日本の領空や防空識別圏に進入させたことはあったが、戦闘機が防空識別圏に入るのは初めてだ。TBSテレビが報じた。
日本は最近、中国包囲網の構築を公然と進めている。安倍晋三首相は最近、国防費の増額を決定するとともに、中国と領土紛争を繰り広げているフィリピンに外相を派遣し、巡視船供与など安保面での協力を協議した。安倍首相は中国をけん制する目的で、ベトナムなど東南アジア3カ国を近く訪問する予定だ。
産経新聞によると、日本政府は中国の航空機による領空侵犯にえい光弾を使った警告射撃を検討しているという。これに対し、中国政府は10日、海洋政策を決定する全国海洋工作会議を開き、尖閣諸島に対する恒常的な監視活動を継続することを公式に決定するなど反発した。
中国紙・環球時報は10日の社説で「警告射撃は中国の航空機に対する軍事行動を開始するもので、中日関係を戦争直前まで追い込むことになる。中国軍が釣魚島に戦闘機を投入するのは避けられない動きだ」と書いた。同紙はまた「日本が(えい光弾を)撃てば、中国の戦闘機もえい光弾を撃ち、同等の反撃を行うべきだ」とした。中国外務省の洪磊副報道局長は「緊張を高める日本の行為に高度の警戒態勢を維持している。中国の公務船舶と航空機は引き続き釣魚島の海域と上空に対する通常のパトロール活動を継続する」と述べた。
しかし、両国は強硬姿勢を示しながらも実際の武力衝突は回避しようとしている。共同通信によると、日本の防衛省幹部は中国の戦闘機の出現が訓練目的であり、特異なケースではないとの認識を示したという。産経新聞は、これまでも中国の戦闘機が防空識別圏に入ったことが何回もあったが、防衛省が発表しなかったと報じた。中国側も日本の戦闘機が到着する前に防空識別圏を離脱するなど衝突を避けた。
■防空識別圏とは
他国の航空機が領空を侵犯してからでは対応が難しいため、領空侵犯に備え、領空周辺の空域に防空識別圏を設定する。他国の航空機が事前の許可なく進入した場合、戦闘機が発進し、強制着陸などを求めることがある。
◆「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 1月11日
http://melma.com/backnumber_45206_5736867/
「アベノミックス」を歓迎しない米国、中国そして韓国
円安といっても、この程度なら製造業は海外へでるしかない
円とドルの適性レートはどれほどか、といえば計算の仕方で見解がいくつも分かれるだろうが、究極の目的を日本経済の再生、そのために雇用、国内空洞化回避、すなわち「チャイナ・プラス・ワン」の究極の目的地が日本であるという風に理解すれば、一ドル=120円辺りが適性であろう。
それはともかくとして日経株価平均をリップ・サービスだけで一万円台に回復させ、おなじく日銀への強いスタンスを安倍首相が見せただけで、一ドル=78円台から88円台になった。依然として全てはリップ・サービスの段階、予算はこれから、であるにも関わらず。
そして円安状況を歓迎しない国々からは、円安を批判せずに安倍政権批判を始めたところがある。英米、そして韓国。中国はもっか、沈黙だが、円安を歓迎していないことはいうまでもないだろう。
昨秋から日本の産業界の合い言葉は「チャイナ・プラス・ワン」である。
進出先を中国ともう1カ国か、弐カ国に生産拠点、物流拠点をおこうという切羽詰まった動きである。
第一は中国がなした忘恩行為(反日暴動)とあまりに理不尽な侮蔑的態度に、おとなしい日本人がこれ以上耐えることはないとばかり無言で企業を縮小、撤退させていることである。
げんに中国からの撤退は台湾企業のほうが早く、工場をまるまるベトナムへ移転させたケースもでている。
第二はドル高とともに、元高(一人民元は12.50銭から15円に急上昇している)となり、くわえて人件費の高騰ぶり。中国の魅力が急速に色褪せているからである。
▼日本の立ち位置の激変に繋がる
こうした状況を踏まえて安倍政権は迅速に舵取りを変えた。
年初、麻生副総理兼務財務相はミャンマーへ飛んだ。
大きく報道されなかったが、ミャンマーで日本は何をしたか。過去累積の貸し付け(円借款)5000億円のうち、3000億円をチャラとして、そのうえ残金2000億円も邦銀に帳簿を移し替えた。つまり過去の分は全額チャラ。あまつさえ新たに500億円の円借款を供与し、ミャンマーに最大の工業団体を造成するのだ。
「日本が防衛力強化のために改憲が必要なら反対しない」と激甚なラブコールは、フィリピンから上がった。岸田外相は、このフィリピン、シンガポール、ブルネイ、豪を訪問中だが、とくにフィリピンに巡視船十隻を供与することが決まった。
安倍首相は、もっとも中国に敵対的姿勢を取るベトナムを訪問する。
かつてベトナム戦争で殺し合った米国すらが空母を寄港させたり、その対中封じ込め軍事作戦を強化している最中であり、ミャンマーやフィリピン訪問よりも重要な意味を持つことはいうまでのないだろう。
安倍首相は、16日から19日まで、ベトナムの他にタイ、インドネシアを歴訪することが決まった。
両国はともに日本企業進出がもっとも激しいところであり、ともに親日的であり、且つ経済成長が著しい。
(私のコメント)
最近の東アジア情勢は、中国の台頭と軍事大国化で周辺国への脅威が増しています。本来ならばアメリカが対抗すべき事柄ですが、オバマ政権の中国に対する態度が引けている。韓国で哨戒艦撃沈事件があっても、韓国領への砲撃事件があってもアメリカ軍は動かなかった。日中間尖閣問題でもアメリカの態度は中国を挑発するなという事であり、その事がかえって中国を強気にさせている。
日本も韓国と同じく、アメリカの了解無しには経済問題も外交問題も自由にはならない。しかし米中間の力のバランスは確実に変化して来ており、アメリカのオバマ政権でもアジア重視で対抗策を講じなければならなくなって来た。中国はアメリカなどからの投資で高度経済成長してきましたが、中国を巨大市場にしようとしたからでしょう。
しかし中国は超大国化するにつれて、国内の民主化を弾圧して軍事大国化してきている。尖閣問題はその最前線になりますが、中国は巡視船のみならず航空機による領空侵犯までするようになって来た。朝鮮日報の記事では中国の戦闘機10機が防空識別権まで侵入したということですが、中国政府も尖閣をチベットと同じ核心的利益と言っている以上は引かないでしょう。むしろ尖閣へのパトロールを常態化している。
戦前の日中戦争でも中国の挑発に日本は乗ってしまって戦争が拡大してきましたが、中国が日本に対して挑発してきたら、日本企業や日本人は中国から撤退することが一番の対策だ。戦前でも中国に居る在留邦人を引き揚げさせる事が一番でしたが、米内海軍大臣は陸戦隊を増強して上海事変を拡大させた。これが日中戦争が本格化した原因になっている。
現代においても中国が尖閣で挑発してきたら、日本企業や日本人は中国から撤収すべきなのですが、日本企業はなかなか中国から撤退したがらない。イオンやローソンなどの小売業は店舗が襲撃されても撤退はしないと決めているようです。いずれ法律や税制が改正されて出て行かざるを得なくなるのですが、外資が排斥されるのは戦前からの伝統であり、日本人経営者は目の前の利益に目が眩んでしまっている。
もちろん中国の地方政府などは今でも外資の誘致に熱心ですが、中央政府は外資に規制をかけたり高額な税金をかけて追い出しにかかっている。工場などは買い手が居るうちに売り払ってASEAN諸国に移転したほうがいいのですが、日本の経営者は現場を知らず、判断が遅く、責任を取らないので同じ間違いを何度も犯す。ヤオハンなどが中国でどのような目にあったか「株式日記」でも書いてきました。
中国は軍事力で尖閣に圧力をかけて来ていますが、中国の意図は日米関係の分断だ。日本のとってもアメリカが何処まで協力してくれるかの試金石になりますが、それをASEAN諸国が見ている。フィリピンやベトナムやマレーシアなど中国と領土領海問題を抱えていますが、アメリカはフィリピンを見殺しにした。フィリピン自身が二つの米軍基地を追い出したからですが、中国にその隙を突かれてしまった。
アメリカにとって中国は敵か味方なのか? アメリカの曖昧な態度が中国を強気にさせている。それに対して日本はアベノミクスで円安誘導を図っていますが、1ドル=120円くらいになれば日本の輸出産業も息を吹き返すだろう。それに対して中国や韓国の輸出産業は20%切り上がっただけでダメージを負ってしまう。中国や韓国のGDPに占める輸出産業の割合が大きいから影響は大きい。
日本政府は今のところ非軍事的手段で中国や韓国に対抗しなければなりませんが、経済制裁が一番の手段になる。中国もレアメタルの輸出制限で規制してきましたが、レアメタルの代替手段が出来たりして効果はなかったようだ。それ以外にも税関での妨害で輸入を規制したり、観光客をキャンセルさせたりと、ありとあらゆる手段で制裁をしてきている。
韓国が放火犯を政治犯だとして中国に犯人を引き渡しましたが、中国は韓国を使って対日制裁を仕掛けてくる。日本から韓国に技術が流れれば自動的に中国に技術移転される。韓国経済の中国依存率は高いから経済制裁されればひとたまりも無い。宮崎正弘氏の記事でも、日本は円安でも中韓米からの批判が高まっていますが、それが安倍批判になっているようだ。
アメリカもヨーロッパも通貨の切り下げ合戦をしていながら、日本がそれに参戦すれば通貨の切り下げ合戦は意味が無くなる。今までの直接介入とアベノミクスの一番の違いはインフレターゲットで2%インフレになるまで無制限に金融を緩和する事であり、今までの政府日銀による直接介入は何だったのだろう。?
日本は着々と対中包囲網を築こうとしていますが、アメリカにハシゴを外される危険性も考えておかなければならない。尖閣が中国の手に落ちれば台湾と沖縄が危機的な状況になり、軍事基地でも建設されれば台湾や沖縄は200キロ足らずの距離だから厄介な事になる。アベノミクスと尖閣問題は複雑に絡み合っていますが、現代の戦争はミサイルが飛び立つ戦争ではなく経済制裁合戦であり、日本は中国に対してあらゆる経済制裁で対抗しなければならない。
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