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2012/12/28 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
一般紙やテレビではほとんど取り扱われていないが、重大な金融犯罪が表面化しようとしている。先に、英国の代表的基準金利であるLIBOR(ライボー)の算出に不正があったとして、同国のトレーダーが逮捕され、大手銀行トップが辞任するというスキャンダルが発覚した。
この流れが、東京市場にも伝播しているのだ。
外電などによれば、LIBORの不正に関わったトレーダーが東京に勤務していた頃、日本の基準金利TIBOR(タイボー)の算出においても不正をはたらいていた公算が大きいという。日本の大手銀や主要外銀は毎日午前11時に基準金利を発表する。極端に高い(安い)レートを一定数除外し算出する金融取引の“モノサシ”だ。
TIBORは相対のデリバティブ取引などに頻繁に用いられる。このため、デリバティブ担当の行員が、金利算出担当の同僚に対し、自分の取引が有利になるよう金利を操作するよう働きかけたのが、不正の根源だ。
金融のプロが使うレートに興味はないと言うなかれ。
TIBORは住宅ローン金利やクレジットカードの金利を計算する際にも用いられる基準だ。スピード違反の計測器を操作し、警察が摘発実績を不当に底上げするような行為でもある。換言すれば、我々庶民の生活に直結する金利のモノサシを、一部の不届き者トレーダーらが意のままにいじっていたというとんでもない事態なのだ。
欧米ではLIBOR不正に絡み、巨額の賠償問題が噴出した。昨年末、金融庁は一部外銀の不正に対し行政処分を下したが、さらなる検査で“モノサシ”金利の悪しき実態を暴く必要がある。
欧米と同程度の厳格検査を行い、賠償金を科さねば日本市場の公正さは担保できない。
◇あいば・ひでお 67年生まれ。元時事通信社記者。「デフォルト」(角川文庫)でデビュー。最新作は「鋼の綻び」(徳間書店)。
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