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株式日記と経済展望
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ドコモがiPhoneを扱い販売シェアの50%というノルマを飲むなら、既存の
国内携帯メーカーの大半は携帯製造分野からの撤退を余儀なくされるであろう
2012年12月28日 金曜日
◆ドコモとiPhone(今年の企業総括その1) 12月27日 大関暁夫
http://blogos.com/article/53077/
そろそろ今年を振り返る時期がやってまいりました。拙ブログのカラーを考えて今年の企業ネタの中で多く取り上げたテーマは何の話であったのか、ザッと調べてみたら一番登場回数が多そうだったのはソニー。次が東京電力、そしてNTTドコモがベスト3でした。年末に際して、これら個人的に関心の高い3社の今年の総括をしておきたいと思います。まずは第三位、NTTドコモから。
ドコモネタを多く取り上げてきた理由は、アップルのiPhoneを取り扱う可能性はあるのかないのか、今だにそれを取り扱えない理由は何なのか、といった世間一般が抱いているであろう疑問点を探ってみようというものでした。さまざまな観点からいろいろなことを書いて来ましたが、この問題に関して今年の年末段階での私なりの考えを復習してまとめておきたいと思います。
iPhoneを今だに取り扱えない理由は、以下の3点に集約されるでしょう。
@アップルのiPhone販売ノルマとドコモ既存サービス維持の問題。
A電波行政における外国企業製品シェアの問題
B絶不調家電大手メーカー擁護の問題
@は幅広くいろいろなところで言われ書かれている問題です。簡潔にまとめるなら、ドコモがiPhone取り扱いたいならiPhone向けの特別な料金体系を組み、ドコモの携帯電話総販売量の50%以上をiPhoneで確保せよという条件がアップル側から提示されていると言われています。これはノルマの大きさもさることながら、一律の料金体系を崩すことはドコモの基本戦略や収益構造を著しく歪め、収益面のマイナスは販売店手数料の大幅な見直しを迫られて、販売代理店との関係をも見直しせざるを得ない状況に追い込まれることを意味しています。
それと既存サービス維持の問題。過去に膨大な投資を掛けてきたお財布ケータイやDCMXなどの付随サービスがiPhoneでは取り扱いができないことをはじめ、iPhone上ではその他ドコモの既存サービスにも様々な制約が発生することも予測されています。そんなiPhoneがノルマにより全販売台数の50%以上を占めることになるなら、コンテンツ・ビジネスを今後収益源の大きな柱として考えているドコモにとっては、通信キャリアにおける「巨人」の座を揺るがしかねない状況にもなりうるのです。
Aの話は、総務省が牛耳る電波行政において、アメリカの巨大企業が通信機器を通じて支配しうる状況を作り出すことをよしとしていないのではないかという観点です。以前にこの話を書いたときに、「サムスンやLGなど韓国企業の製品をドコモは扱っており、アメリカはダメと言う論旨はおかしい」といった趣旨のご指摘を複数いただきました。
この点に関して言うなら、サムスン、LGが現状どんなにがんばってもドコモだけでなくau、ソフトバンクも含めた、国内全携帯販売台数の50%を超えるシェアをとるなどということはありえない訳ですが、ドコモが同社シェア50%以上のノルマの下iPhoneの取り扱いを開始したなら、アップル製品が国内全携帯電話販売数の50%を超える可能性も出てくるわけです。アップルだからとかアメリカだからではではなく、海外の特定企業の製品が民間通信機器として50%以上のシェアを持つことは、有事対策という観点からみても総務相が好ましいことではないと考えて当然ではないのかと思うのです。
Bの話は先月の拙エントリで取り上げ、各種メディアでも幅広く紹介されるなど、多くの反響を頂戴した視点です。かいつまんで復習すれば、ドコモがiPhoneを扱い販売シェアの50%というノルマを飲むなら、既存の国内携帯メーカーの大半は携帯製造分野からの撤退を余儀なくされるであろうということ。具体的には、富士通はかろうじて生き残ったとして、NEC、パナソニック、シャープ、ソニーは撤退せざるを得ないのではないかなと。
そうなれば各社に与えるダメージは甚大であり、出口が見えない赤字にあえぐ一部メーカーは息の根を止められかねず、わが国の景気回復にも大きく暗い影を落とすことになるのではないのかと思うのです。NTTグループの筆頭株主である日本国財務大臣が、そのような国家的リスクのある策を不況下の現段階ではよしとしないのではないかと、そんな話であります。それと、ドコモが二人三脚で携帯のガラパゴス的ビジネスモデルを作ってきた大手家電各社に、現状で引導を渡すような仕打ちができるのかと言う点からもこれは難しいのではないかと思えるのです。
こうやって見てくると、考えれば考えるほど現段階でドコモがiPhoneを扱う可能性は極めて低いと思えます。来年に向けてドコモが望んでいることは、iPhoneの早期取り扱いではなくiPhoneの早期自発的地位低下ではないのかなとも。iPhoneに関して致命的な不具合などに起因する“神風”を待つ心境であるのかもしれません。
(私のコメント)
今年は日本の家電メーカーにとっては試練の年であり、シャープのような倒産の噂も出るような惨状であり、日本の経営陣が世界の流れについて行けない様子が伺われます。日本独自の規格で外国メーカーを排除しても外国メーカーは技術力でそれを乗り越えてきます。携帯電話にしても同じであり日本はガラパゴス携帯で外国メーカーの携帯を排除して来た。
しかしアップル社のiPhoneが規格の壁を乗り越えてきてしまった。アップル社は携帯のOSもCPUも社内で開発して中国で生産している。日本メーカーは携帯のOSも開発できずに、結局はアンドロイドのOSを使って開発競争に乗り遅れた。日本のメーカーはすでに技術開発力で劣るようになり、ドコモは韓国のサムスンにスマートフォンを頼る羽目に陥ってしまった。
日本の電気メーカーの経営陣は管理部門からの社長が多くなり、技術開発よりもリストラで利益を稼ぐようになり、技術者たちは日本メーカーに見切りをつけて韓国や中国のメーカーに転職して行った。パソコンやテレビでも言えるのですが日本のメーカーは何度でも同じ間違いを繰り返していますが、不振の原因は円高よりも経営方針の間違いにあるのだ。
テレビやパソコンやスマホは既に成熟商品であり、価格競争になってしまっている。4Kテレビもリチウム電池も韓国や中国に直ぐに追いつかれるだろう。技術者ごとごっそりと引き抜かれているから防ぎようが無い。日立や東芝や三菱は重電にシフトして家電部門から撤退していますが、シャープやソニーやパナソニックはどうすればいいのだろうか?
スマートフォンもソフトバンクやAUは、iPhoneにシフトして過半数を売らなければならない。いわば国内メーカーを見捨てた形になりますが、ドコモがiPhoneの扱いを始めたら国内メーカーはスマホ市場から撤退せざるを得ないだろう。しかし国内メーカーはiPhoneを上回るようなスマホを開発できるのだろうか?
大関氏は、「ドコモが二人三脚で携帯のガラパゴス的ビジネスモデルを作ってきた大手家電各社に、現状で引導を渡すような仕打ちができるのかと言う点からもこれは難しいのではないかと思えるのです。」と述べていますが、開発スピード競争はますます早くなる一方だ。当初はスマホもタブレットパソコンも売れないと言われていましたが、今やタブレットがパソコンの主流になりつつある。
アマゾンのタブレットなら一万円台であり、これでは何処のパソコンメーカーも儲からない。この影響はゲーム機メーカーにも及んでおり、スマホでゲームを楽しむようになり任天堂などのゲーム機が売れなくなっている。デジカメもスマホに付いているカメラの方が高性能になりHD動画まで撮れるからカメラメーカーにも影響が出ている。
これから情報家電メーカーが儲けて行くには、独自ソフトとハードが一体になったもので無いと儲からないだろう。アップルも独自ソフトとハードで開発しているからどこも真似する事ができない。もしアンドロイドが無かったら日本の携帯電話は全滅するところだった。しかしグーグルはいつアンドロイドを囲い込むかわから無い。そこまで先を日本の電気メーカーは手を打っているのだろうか?
サムスンなどはアンドロイドが使えなくなった事を考えて独自のOSを開発しています。日本ではかつてトロンが国産OSとして期待されていましたがアメリカの圧力と通産省によって潰された。トロンはウィンドウズやリナックスでは出来ない特色があるのですが、日本の電気メーカーはアメリカ市場に遠慮してトロンを潰さざるを得なかったのだ。トロンはリアルタイムOSといって即応性があるので産業用に使われています。
◆坂村教授のトロンOSについての質問ですが
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1053407100
> ある分野ではトップシェアを誇ると聞きましたが何の分野なのでしょうか
一部の特殊な分野(たとえばAndroid携帯やWindows携帯はそのOSを声高に主張する珍しい製品です)以外では、製品の部品がなにか(OSは部品の一つ)は普通公開されないので正確にはわからない、かつ(軍関係はVxWorksが強いとか)業種で偏りがありますが、それでも国内では大体どの分野でも最大勢力ですよ。
あなたが目にする国内製品のコンピュータは、超ものすごくべらぼうに大雑把にいって、数で半分ぐらいがμITRONです。
大きなのはもちろん違うし、デスクトップやサーバもWindowsやUnixばかりで違うし、もっと小さくても携帯電話等とかはまだ大きくて、ルータ等のネットワーク分野はちょっと苦手で、それより規模の小さいもの。数として世の中のコンピュータの大多数を占める小さなものたちで、4bitぐらいのうんと小さいのを除くもの全部。の半分。
前述の通り、どれになにが使われているかを知ることはできないのだけど、候補になるコンピュータは、今、私の周りだと、パソコンの本体を除いてキーボードとHDDとCDドライブと電源、プリンタ、ルータ、電話に二個、そのバッテリーにもういっこ。天井の電灯とそのリモコン、窓のシャッターとエアコンのリモコンと本体、洗濯機、冷蔵庫と炊飯器とポットと電子レンジと掃除機とアイロンに、ひとつづつ。トイレに数個。携帯電話に二個、音楽プレイヤーと家の電子錠とセキュリティコンソール、ドア/門/防犯カメラ、窓のセンサ類にひとつづつ。外にでれば、車(に50個ぐらい)、信号に数個、電光掲示板、駐車場のゲート、券売機、飲料自販機に数個。クレジットカード/そのたカード類、その読み取り装置、コンビニのレジ、自動ドア、エレベータ、社員証、電子錠ドア。と会社につくまでにこのぐらいが目につきます。通信関係をやってるひとは、携帯電話等の基地局や電線にぶら下がる通信関係の装置も目につくんだろうし、交通関係をやってる人は道路上にもっと多く見えるはず。何が見えるかは業務経験に依存すると思う。単に部品なので、それは製品開発とかの中でしか見えないし意味はないの。
> もしかしたら私たちが使っている携帯電話のOSもこのトロンなのでしょうか?
昔はuITRONだけだったのですけどね。携帯電話は派手側(UIやアプリ類)と地味側(通信制御とか)のマルチCPU構成のものが多くあるのですが、地味側はuITRONを使うことがあります。派手側は何年か前にSymbianとLinuxにその座を奪われ、新機種では使われていません。
黒物(テレビとかDVDなどの黒いの)もその一部をLinuxに奪われつつあります。白物(冷蔵庫や炊飯器や洗濯機などの白いもの)でも、白物が黒化する中でじわじわと後退している気もします。私が業務として、乗り換え(今iTronだけど次世代機をLinuxにする)のお客さまを多く担当しているぐらいだから。とはいえ、Linuxじゃだめな部分も多くあって、携帯電話のように二つのせて結局uITRONが生き残っていたりする。
> また現在スマートフォンにおいてはAndroidが絶対的な地位にあると思います。
それは多くの反論がありそうな意見だな。
> いつかトロンが活躍する時は訪れると思いますか?
昔もいまも大活躍ですよ。ただ、装置全体が複雑化していく過程でだんだん割合は減っていくでしょう。派手ものに使うには上位層がたりないのですよ。
たりないと言えばLinuxも同様に足りなくて皆苦労します。そこにきてLinuxに上位層を与えて人気を博したのがAndroidです。
だから例えばT-Kernelに同様の上位層を与えればあるいは... と思うけどその未来は想像できないな。
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