http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/758.html
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http://markethack.net/archives/51854672.html
Market Hackはデータ・ドリブンなサイトです。
いまさらそんな事、言うまでも無いですよね? だってMHの読者は本サイトに収録された何百枚ものグラフ類を毎日、見ているわけだから。
ここで皆さんが眺めているグラフ類には、セントルイスFRBのウェブサイトのような、データ・ダウンロードをさせてくれるサイトから取得したものもあるけれど、大半は僕が一次ソースから手作業でエクセルのスプレッドシートに拾った数値です。
毎週、毎月、それらのグラフを眺めながら(うーん、今月は、こうだったな)とかアレコレ馬鹿な頭でつまらない考えをこねくり回すわけです。これは僕にとってエッチのときの前戯みたいな行為です。
まずデータをナデナデする……すると吐息がだんだん「スーハー」とヘビーになってきて(こらあ、行くしかないな)という結論に達する……。トレードするのは、それからです。
日頃、データを舐めるように眺めている奴は、他のヲタク的なウォッチャーが、何を、どう見ているかも「あ、うん」の呼吸でわかるわけです。それは喩えて言えばAVの蒐集家が「これは○○ちゃんのお宝映像だよね」という風に入手困難な素材が何であるか、打てば響くようにわかるのと同じです。
経済指標に萌える有名な例は、FRB議長になる前の、若かりし頃のアラン・グリーンスパンでしょう。彼の場合、米国の鉄鋼産業の経済コンサルタントをしていたので、その辺りのウンチクには傾聴に値するものがあります。
ウォーレン・バフェットだってデータ・ヲタクです。バフェットの場合、データに対する偏愛が昂じて、物流データの宝庫である鉄道会社を買収、非公開化するところまで行ってしまった(笑)。
データ・ドリブンとは、経済指標や株価などの数値によって律せられるということです。つまり自分の主張と数値的証拠が乖離し始めたら、なぜそうなってしまったのか考え直すということです。
そう言うとカッコいいですが、有り体に言えば、間違えば…マーケットからビンタを張られるということです。
もちろんMarket Hackは間違いまくっていますから、考え方の軌道修正を強いられることは多いです。そんなときは:
「Only a fool doesn’t change his mind.」
という格言を思い出して傷を舐めるわけです(笑)。
★★ さて、高名な経済学者(池田信夫氏)が「暗愚の保守主義」とか何とかほざいてリフレ派をdisっていますが、全くデータに裏付けされていない精神論で滑りまくった挙句、(宗教かよ?)と思わせるオーラを出しています。
★★ 僕は特にリフレ派というわけではありません。いや、あらゆるドグマに囚われたくないと思うのです。ドグマではなく「十分な根拠をデータの上で確かめた上、自分の意見に自信を持つ」という意味ではMarket Hackはオブジェクティビズム(客観主義)の信奉者です。
AVヲタクがAV女優を絶対神聖視する如く、incoming dataを厳粛に受け止める姿勢を堅持したいと思う訳です。(広瀬隆雄)
◆暗愚の保守主義−池田信夫
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51832307.html
安倍総裁が、日銀の白川総裁にインフレ目標を2%にする政策協定の締結を申し入れたという。まだ安倍氏は首相ではないのだが、彼の頭は大丈夫なのだろうか。第2次安倍内閣では麻生太郎氏が副総理兼財務相で入閣するといわれているが、彼も自民党政権の末期に大型補正を連発して何の役にも立たず、財政赤字を積み上げた。この暗愚の3代目コンビにまた財政をまかせるのは、泥棒に金庫の鍵を渡すようなものだ。
安倍氏は「保守主義」を自称しているが、日銀にインフレ目標を強要し、財政政策を拡大しようとしている。海外では、こういう介入政策を主張するのはクルーグマンのようなケインジアンで、保守派はFRBの過激な緩和政策に反対している。安倍氏が内閣府参与に迎えるといわれる浜田宏一氏のようなオールド・リベラリストがケインズ的な介入主義を主張するのはわかるが、安倍氏が大きな政府を主張するのは、保守主義を根本的に取り違えているからだ。
バークは「天から与えられた人権」にもとづいて合理的な人間が社会秩序を設計するというフランス革命の思想を徹底的に批判した。社会は複雑であり、それを特定の目標に単純化してそれだけを実現しようとすることは、全体のバランスを見誤る結果になる。
複雑な体制は、いくつものこみいった目標を満たすように構築されており、したがって個々の目標を達成する度合いにおいては劣る。だが社会が複雑なものである以上、「多くの目標が不完全に、かつ途切れ途切れに達成される」ほうが、「いくつかの目標は完璧に達成されたが、そのせいで残りの目標は放りっぱなしになったか、むしろ前より後退した」というよりましなのである。(p.97)
2%のインフレを実現するだけなら簡単だ。インフレ目標なんて面倒なことをしなくても、日銀がヘリコプターから無限に金をばらまけば、インフレは必ず起こる。あるいは麻生氏の好きな公共事業を無限に発注すれば、必ずインフレになる。
しかし、それが2%で止まって長期にわたって持続する保証はない。安倍氏の期待するように2%でコントロールできるかもしれないし、できないかもしれない。できなかったら国債も円も暴落して、日本経済は崩壊する。これは土居丈朗氏も含めて多くの専門家が警告しているが、安倍氏はそういうリスクには無頓着に「無制限の金融緩和」を主張している。
要するに安倍氏の主張しているのは保守主義ではなく、国家が最高の正義であり万能の司令塔だと考える国家主義なのだ。これは彼の祖父が北一輝から学んだ国家社会主義であり、日本には本来の意味での自由主義も保守主義も存在しない。1月からのアゴラ読書塾では、バークなどの古典に学んで真の自由主義とは何かを考えたい。( 池田信夫)
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