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株式日記と経済展望
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国民の関心事項では約半数が景気・雇用と圧倒的多数だった。消費税増税、
脱原発、TPP交渉参加はマスコミが言うほどに関心は高くなかった。高橋洋一
2012年12月18日 火曜日
◆安倍自民の勝因は争点を金融政策にしたこと。3月の日銀人事までにインフレ目標・金融緩和が効果をあげないと国会運営は厳しくなる 12月17日 高橋洋一
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34351
?自民大勝の原因について、マスコミでは、民主党の体たらく(普天間問題や原発事故対策の迷走、マニフェストに書いていない消費税増税の強行など)があった中で、第三極が一本化できなかったので、消去法として自民党に流れたという解説が多いだろう。
?たしかに、小選挙区ではあり得る話だ。このストーリーを全面的に否定するわけでないが、自民党の仕掛けにも勝因があると思う。というのは、今回の総選挙では、前々回の郵政民営化、前回の政権交代というシングルイシューではなく、多くの争点があったからだ。
?今回の争点は、当初、消費税増税、脱原発、TPP交渉参加といわれていた。これだと、民主、自民、公明の既存政党と第三極は対立図式になりやすい。
そこで自民党はうまい戦略をとった。金融政策で景気対策を仕掛けたのだ。本コラムで指摘したように、デフレ脱却には金融政策が効果的であるし、実は金融政策は雇用対策になるので、本来であれば民主党などの左派、リベラルの政党が言い出すべきものだ。それを、右派政党の自民党から言いだしたので、民主党などは完全にお株を奪われた格好だ。
あるテレビでは、国民の関心事項では約半数が景気・雇用と圧倒的多数だった。消費税増税、脱原発、TPP交渉参加はマスコミが言うほどに関心は高くなかった。そういう中で自民党は、景気・雇用対策を金融政策で対処するという、これまでなじみのない政策を打ち出した。
金融政策を雇用対策に使うのは世界の常識
本コラムの読者はわかっていると思うが、金融政策をマクロ経済景気政策、雇用対策として使うのは世界の標準であるが、何しろ、金融緩和の意味すらわからない人がほとんどだ。そのため、安倍総裁が主張する注目の政策なので、何と筆者にまでテレビのワイドショーからも解説依頼が来てしまった。
以下は、筆者が金融政策について、よく使っている資料だ。筆者の話は、プリンストン大時代にバーナンキ教授(現FRB議長)に教えてもらったことだ。バーナンキFRB議長はリーマン危機から米国を救ったし、他の国でも同じことをやっている実績のある話にすぎない。この程度の話でも、なかなか伝わらないのは結構もどかしい。
マクロ経済の司令塔がカギ
?自公は大勝したものの、衆院3分の2の議席を利用した再可決を連発することはないだろう。本番は来年7月の参院選だ。6年前の参院選、当時の安倍総理の時に37議席しか取れずにその後の退陣に追い込まれることになった。その時のリベンジでもあり、さらに安倍総裁が長期政権にのせるための最重要の課題であることは間違いない。
?できるだけ国会以外のところで、経済政策をうまくやっていく戦略だろう。新政権は、官邸人事、閣僚人事が重要であるが、小泉政権のような経済財政諮問会議と同様な会議を復活させ、マクロ経済の司令塔にするのだろう。この運営で、どれだけ実効策を打ち出せるか。
来年度予算や補正予算もポイントだ。これを見れば従来型公共投資かどうかわかる。今の段階なので、財務省依存はある程度やむを得ないが、野田首相のように財務省のパペットにならないことを祈りたい。
3、4月の日銀副総裁、総裁の国会同意人事は衆院3分の2では解決しない。それまでに、インフレ目標と金融緩和が実効的な効果を出していないと、国会人事は難航するだろう。
逆にいえば、当面自民は景気だけにポイントを絞ってくるだろう。その成果や成果が出ないまでも方向感が実感できないと大変なことになる。ニコ生では、山崎さんは、当面、株価が上がるだろうといっていた。筆者は放送中の安倍総裁への電話で、国民の期待が大きいだけに自民党の責任は大きいので、裏切らないでほしいと念をおしておいた。
名目GDPアップ、これは急務だ。何しろ、日本は先進国の中で著しく見劣りする。
金融政策で名目GDPもかなりの程度コントロールできるのが世界の常識だ。
(私のコメント)
今回の衆議院選挙の状況分析がテレビなどでも行なわれていましたが、高橋洋一氏が書いているように「国民の関心事項では約半数が景気・雇用と圧倒的多数だった。消費税増税、脱原発、TPP交渉参加はマスコミが言うほどに関心は高くなかった。そういう中で自民党は、景気・雇用対策を金融政策で対処するという、これまでなじみのない政策を打ち出した。」ということで、第三極は主導権争いで分裂してしまったことだ。
マスコミが一生懸命脱原発を訴えても国民の反応は鈍く、原発問題でも覚めた見かたをしていたようだ。脱原発を言うのなら電気料金などの値上げなどの問題も出てきますが解決手段を提示できなかった。民主党のマニフェストに騙されて来ただけに脱原発だけでは票が集まらないのは当然だ。中には大げさに放射能の影響を煽っている人もいたが、これも時間が経つにつれて効き目がなくなって来た。
消費税増税も名目GDPが4%上昇するだけで増税の必要がなくなるし、失業者が働き始めれば税収の増加と景気回復が一気に可能になる。年金や健康保険も赤字は減るだろう。野田民主党政権では財務省や日銀の言いなりになりすぎて墓穴を掘ってしまいましたが、今回の衆院選挙では自民党には財務省官僚や日銀官僚やシンクタンクの出身者が多い。だから官僚に対しても論争が出来る。
安部自民党の大勝で為替相場が84円台にまで急落して株式は9900円台まで上昇した。アベノミクスに期待したご祝儀買いなのでしょうが、この20年間株も不動産も値下がりし続けた。もし金融緩和したことにより株や不動産の価格が上がり、金回りが良くなれば政府日銀の政策が間違っていた事が証明される。景気が良くなれば金利が上がる事を心配する人がいるが、日銀が国債を買い取ってマネーが溢れるのだから、当面は金利が上がるのは無いだろう。
資金需要が増大するまでは時間差があり、日銀が国債を買いまくるのだから民間銀行は金がだぶついても国債が買えなくなり、運用先に困る状況が続く。当面は株や不動産が買われて資産インフレが起きるだろう。そうなれば金融機関や機関投資家などが株を買い始める。買わないリスクが問われるからだ。政府日銀は株式市場を見ながら金融緩和を調節して行けばいいのであり、不景気の株高が当面は実現する事になる。
経済学者の中には金融緩和してもカネが回らないと言うが人がいるが、今まで買ってきた国債が日銀に買われてしまうのだから、機関投資家は社債や株式を買わざるを得なくなる。政府が2%のインフレターゲットを宣言して無制限の金融緩和するというメッセージは円安株高を実現させる。株高や不動産高などの資産インフレはよく無いという人がいるが、金回りを良くするには株高が一番効果がある。
バブル崩壊以降は、株高は良くないという風潮が広まり、株が高くなると増税や金融の引き締めで景気回復の芽を積んできた。政府は金利の上昇を恐れるからだろう。しかしデフレギャップが埋まらない限りは金利の上昇は限度があるのであり、ましてやハイパーインフレは日本が焼け野原にならない限りありえない。物価は需要と供給で決まるのであり、自動車や家電製品も物が溢れても買う人がいないからデフレと不況になる。
高橋洋一氏が図で説明しているように、金融緩和→円安、株高(半年以内)→輸出増、消費増、設備投資増(1〜2年以内)→景気回復、雇用増加→貸出増加(2〜3年以内)と言う現象が見られるはずだ。しかし日本の円安は中国や韓国にとっては打撃になるから20年にわたる円高に調整して中国や韓国の高度経済成長を優先して来た。国際金融資本から見れば中国を経済成長させることで大きなリターンが得られるからだ。
しかし中国の経済成長も限界に来れば、今までの歪の調整をしなければならない。日本の産業構造も空洞化して輸出より輸入が増大すれば貿易赤字になり円安になる。さらに金融緩和で円安は加速されて輸入物価の上昇が見られるだろう。原発が止まった事で火力発電の燃料の輸入が増大したからだ。為替の流れも円安となり韓国のウォンが上昇している。円を売ってウォンを買う動きは日本の金融緩和の現象の一つの流れである。
円が安くなるということは、投資家にとってはドルやユーロやウォンなどに変えたほうがいいという状況になり、外債投資も多くなる。いままで箪笥の中に眠っていた一万円札が起き出して株を買ったり外債を買ったりするようになる。今までそうならなかったのは日銀が金融引き締めを続けて円高にしてきたからであり、海外から円高への圧力があったからだろう。
◆自民総裁「物価目標2%設け円安・株高に」 経団連と意見交換 12月18日 日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL180FN_Y2A211C1000000/
自民党の安倍晋三総裁は18日午前の経団連幹部との意見交換会で「円高・デフレからの脱却は喫緊の課題だ。日銀とも2%のインフレ・ターゲットを設けて、必ず円安、株高にもっていきたい」との考えを示した。環太平洋経済連携協定(TPP)に関しては「(1月にも開催予定の)日米首脳会談でしっかり議論していきたい」と表明した。パッケージ型のインフラ輸出の推進にも意欲を示した。経団連の出席者からの「製造業の苦境を政治主導で克服してほしい」といった要請に応えた。
経団連側からは「『日本売り』を絶対避けていただきたい。社会保障と税の一体改革を予定通り実施していく方向で世界を安心させてほしい」などと、財政悪化を懸念する声が複数が出た。安倍総裁は基礎的財政収支(プライマリーバランス)の健全化目標は堅持すると応じる一方、「税率を上げても歳入増には必ずしもならない。国内総生産(GDP)を増やしていくことも重要だ」との考えを示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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