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日本の「所得倍増計画」が成功した4つの点:中国支配層が学習しているのに、日本の政治家は自国の歴史からなぜ学ばないのか 
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/753.html
投稿者 あっしら 日時 2012 年 12 月 17 日 20:23:11: Mo7ApAlflbQ6s
 


日本の「所得倍増計画」が成功した4つの点 

 1960-70年代に実施された日本の「所得倍増計画」は10年内に国民所得を倍増させるという目標の成長率を大幅に上回り、約7カ年で倍増を達成した。この「所得倍増計画」は、どのようにして達成され、予想を上回る効果を挙げたのか?中国商務部(商務省)国際貿易経済協力研究員で日本経済を研究する金柏松研究員は(1)政府の関与と経済自由度のバランス(2)労働生産性の向上(3)知的財産権の保護(4)所得格差の縮小と有効需要の拡大の4点を指摘する。中国のウェブサイト「経済参考網」が伝えた。

 (1)政府の関与と経済自由度のバランス

 日本政府は経済介入に対して、極めて綿密できめ細かな計画を立てていたことが、所得倍増計画から見て取れる。公共計画の部分に詳細な実施規則を設けただけではなく、指示的計画とした。民間に対しては、予測や展望の形式で、計画目標を制定し、政府の公共政策で企業の発展を推進・促進した。その中では、同業組合や商工会議所も重要な役割を果たした。政府は法律に基づいて行政を行い、経済には、政府同業組合や商工会議所を通して関与するだけで、具体的な企業には原則的にかかわらない。同業組合や商工会議所を通して企業の発展を指導・推進・促進することで、計画を達成した。


(2)労働生産性の向上

 国民の所得水準を高める鍵は、労働生産性を上げることにある。実際、国際社会が各国の経済水準や企業競争力を比較する場合、労働生産性や資本利益率などの効率指標をより重視している。現在、中国の学者は所得増加や「有効需要」(貨幣的な購買力に裏付けされた実現可能な需要)の拡大を提唱している。しかし、当時の日本と同じく、中国の企業界にも、労働所得の増加に反対する声がずっと存在しており、新たに発表された労働法への風当たりからその一端が垣間見える。日本政府が制定した所得倍増計画は盲目的に一方の意見を聞いたり、信用したりせず、学者の意見を取り入れ、経済学の基本原理からスタートして、所得倍増計画を科学的に制定。労働生産性を2倍以上に向上させることで所得倍増を実現する方針を打ち出した。これは企業に粗放型の成長方式から、科学技術により研究開発力を高め労働生産性の向上を図る新たな成長方式への転換を余儀なくなせた。

(3)知的財産権の保護

 労働生産性を高める鍵は、知的財産権を侵害する行為を徹底的に取り締まることにある。日本の市場経済システムでは、経済にかかわる要素はいったん経済システムに入れば、必然的に資本経営に基づき、具体的な資本価値のある資産になる。しかも、すべての資産は明確な所有者に帰属し、所有者の権益は侵害されない。日本では、知的財産権は資本利益であるだけでなく、国や企業の核心的利益であるという考え方が広く受け入れられている。しかし、知的財産権や技術特許は非常に簡単に流失してしまうものであり、資本権益の侵害に遭いやすい。だからこそ、国を挙げて官民一致で知的財産権益を保護し、司法と執行部も厳格に一切の知的財産権の侵害行為を取り締まる。この措置により、日本企業は安心して技術導入や研究開発に大規模投資を行い、自主研究開発や自主革新を奨励するようになった。これにより、労働生産性の向上に必要となる技術的なニーズが満たされ、従業員の所得と企業の国際的な競争力が同時に上昇した。

(4)所得格差の縮小と有効需要の拡大

 日本政府は所得倍増を実現する具体策を策定するに当たり、▽所得を増加させる過程で所得の格差を縮小させる▽中・低所得者層の所得をさらに向上させる▽サラリーマン階層、中産階級を育てる---の3つの要素を考慮した。これは有効需要の拡大だけでなく、社会の安定にも役立った。都市、企業では所得格差の縮小は、「産業構造の高度化」により、遅れた産業能率化を淘汰し、大企業の再編や中小企業との提携などの方式で実現された。一方、農業従事者と都市生活者の所得格差の縮小は、はるかに困難だった。農林水産業の特徴は労働生産性の向上が第2次、第3次産業より遅い点にある。第1次産業従事者の所得を向上させる方法は、所得の再分配しかなく、日本政府は▽農林水産品の買い付け価格を定期的に引き上げる▽農村のインフラ整備や農林水産技術の研究に対する公共投資、農業機械化への補助金支給を行う---などの措置を講じた。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2012年12月7日

http://j.people.com.cn/94473/8050280.html

 

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コメント
 
01. 健奘 2012年12月17日 21:54:04 : xbDm84QDmOFmc : e4mRofwlsU
マック、ユニクロ、ニトリ、セブンイレブン、ダイソー、ヤマダ電気、こうした代表選手の企業理念を、所得倍増などの、ち密な計画の中に、組み込めるとは、とても思えません。

いきつくところまで行って、ついに、食っていけない、全滅だ、となるか、
あるいは、強烈な組織が、新しい理念と仕組みを提起・実行をはじめるのでないと、経済社会のやり方は、変えられないのではないでしょうか。

どの範囲を、生活の必需品とするか、あいまいですが、必需品が足りるようになった国で、所得倍増などの、ち密な計画をたてて実行できたところは、聞いたことがないのですが。


02. 2012年12月17日 23:32:49 : Pj82T22SRI

>中国支配層が学習しているのに、日本の政治家は自国の歴史からなぜ学ばないのか 
それは、もうあまり参考にならないからだ


先行者から技術を導入(スパイ)し、低賃金の農村から人を生産性の高い産業に移動させればいいだけだから
工業化によるキャッチアップ型の成長や所得倍増は比較的、簡単


しかし国が豊かになると、成長産業に課税したり規制し、逆にバラマキによって非効率な産業へ資金を流すようになるので、労働移動が停滞し、生産性は伸び悩んでいく


その後、中所得の罠から抜け出すには、政府と癒着した既得権産業を排除し、規制緩和で自律的に技術革新する企業が育たないと難しい

多くの先進国、そして韓国は、それに成功しつつあるが、それでも既得権産業のもつ政治力を打破し、正社員労働者の既得権を打破して成長を持続させるのは簡単ではない

さらに効率的な医療・社会保障制度の設計など、再分配が適切に行われない場合、低賃金層は苦しむことになる

特に、現在は正社員退職者や高齢生活保護受給者など一部の層だけが、現役労働者の負担の下に、税金からの過大な再分配を受けているので、非常にまずい状態と言える



03. 2012年12月18日 12:47:15 : zuDVNX8cqE
日本の所得倍増が成功したのは、ごろつき,グローバル外資や、国内ちょうちん持ちがいなかったから。

04. 2012年12月18日 20:07:19 : 0ygxno0BxA
03さんへ。

当時のごろつき外資は油断していたかも。
すくなくとも、通産省は「貿易自由化」と「資本の自由化」を徹底して先延ばしして、国内産業、国内資本の保護をすすめた。
やはり、戦争を知っている世代は経済戦争の戦い方を知っていたように思える。
また、そうした覇気を感じたものです。
その世代75歳以上となりました。


05. 2012年12月18日 22:37:41 : IOzibbQO0w

日本は“働くママ”を冷遇?男女間給与格差が最大

テレビ朝日系(ANN) 12月18日(火)13時26分配信
 日本で子育てをしながら働く女性の給与と男性の給与との格差が、先進国のなかで最悪であることが分かりました。

 OECD=経済協力開発機構によりますと、25歳から44歳の子どもがいる女性の給与が、同世代の男性よりも61%低かったということです。格差は欧米各国や韓国を含む30カ国のなかで最悪で、平均値も大きく下回りました。子どもの有無を問わない男女の給与格差でも29%と、韓国に次ぐワースト2位でした。原因については、「産後に職場復帰しても低賃金だったり、男性が育児休暇の取得に消極的なこと」などと指摘しています。
最終更新:12月18日(火)18時13分


06. 2012年12月19日 23:42:39 : iS8OrupHTG
中国の民衆もメディアも常に分析し要因を数え上げるのが上手だが、習ってないこと勉強してこなかったことにチャレンジしないと中堅国の壁は越えられない。今は人件費が上がって生産拠点が他国に移っている時期。中国はその後ぺんぺん草も生えなかったのに気位だけは高いアルゼンチンと同じ末路をたどると思う。

07. 2012年12月19日 23:59:07 : LH4N1Tvfog
所得倍増計画が成功した理由。日本人が是が非でも欲しいものがあって、それを日本人が作ることができていた。

ただそれだけ。

今の日本は物余りで是が非でも買いたいという物がなく、また安い海外生産品が入ってくる。
これで所得倍増がどうのはありえない。


08. 2012年12月22日 17:43:33 : jqo0pCgOE8

日本の高度成長=奇跡の復興

よく言われる日本人の勤勉、まじめという要因もあるが…

最大の要因は、単純に戦争で生産設備、建築物、労働者、食糧などなど、それまで普通にあったものを失ったから。

要は何も無かったから…

温度差はあるものの欧州諸国も同時期に同様に高成長している。

日本はアメリカ輸出に対するアドバンテージと朝鮮・ベトナム特需があった事もあり、望外に経済大国化したのでは。

物が有り余ってる現在の日本、先進国にはナンセンスな話。


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