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貿易赤字は10月として過去最大、対中自動車輸出が8割減
2012年 11月 21日 10:50 JST
[東京 21日 ロイター] 財務省が21日に発表した10月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は5490億円の赤字となった。赤字は4カ月連続。海外経済の減速や沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる日中対立の影響で対中自動車輸出が大幅に落ち込んだことが影響し、10月としては過去最大の赤字を記録した。
<対中輸出は5カ月連続減、自動車輸出は01年10月以来の8割減>
中国向け輸出は前年比11.6%減と9月(14.1%減)に続く2桁減で、5カ月連続で減少した。日本政府による尖閣諸島の国有化に抗議する中国国内での自動車販売不振が顕在化した。
自動車輸出の減少幅は前年比82.0%減と2001年10月(同88.3%減)以来の大幅な落ち込みとなった。2001年10月の減少要因について財務省は定かでないとしているが、当時は小泉元首相が靖国神社を訪問した時期。日中関係悪化の影響が再燃した姿が浮き彫りになった。このほか、自動車の部分品(同28.1%減)の落ち込みが目立つ。景気減速に加え「中国における自動車の買い控えが影響した」(財務省筋)としている。
<輸出は5カ月連続減少、EU・中国向け輸出の大幅減続く>
輸出は前年比6.5%減の5兆1500億円で、5カ月連続で減少した。減少品目は自動車(12.3%減)、鉱物性燃料(31.1%減)、鉄鋼(9.7%減)など。
地域別では中国向けと欧州連合(EU)向けが大幅減少した。欧州債務危機の影響で、EU向け輸出は低迷を続けており、減少は13カ月連続。減少幅は前年比20.1%減、6月以降2割減が続いている。一方、米国向け輸出は12カ月連続で増加したが、伸び率は前年比3.1%増にとどまった。
為替レート(税関長公示レート平均)は1ドル78.30円で対前年比2.1%の円安だった。
<輸入は2カ月ぶりの減少、環境税導入に伴う反動減も>
輸入は同1.6%減の5兆6990億円、2カ月ぶりに減少した。原粗油(19.6%減)、非鉄金属(28.1%減)、石炭(18.0%減)などが減少した。9月の反動減で、「10月1日からの環境税導入で石油・石炭税が上がることへの影響が出た可能性」(財務省筋)とみている。 輸入原油単価は前年比6.4%上昇の5万6919円/キロリットルで、ドルベースでは同4.2%上昇の115.6ドル/バレルだった。
<先行き、EU・中国向け輸出の減少動向に注視>
先行きについて、財務省では「輸出については景気減速に伴うEU・中国向け輸出の減少が続くか注意する必要がある。輸入については、液化天然ガスや鉱物性燃料の価格変動が輸入額に影響する。燃料価格の動向を注視する」(財務省筋)としている。
<市場は輸出低迷を懸念>
ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は3600億円の赤字。輸出は前年比4.9%減、輸入は同3.2%減だった。赤字幅が予想を上回り、発表直後ドルは小幅上昇した。輸出の低迷が注目された。
悪化した日中関係の早期改善は期待しづらく、岩井コスモ証券・投資調査部のエコノミスト田口はるみ氏は「今後も輸出の低迷を背景とした貿易収支の赤字は継続する」と見込んでいる。みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏も、中国との問題と欧州での景気低迷を要因に輸出の先行きに関しては「明るい兆しが増えてこないようだ」とみている。
また輸入については、田口氏は通信機が増加したことに触れ「国内企業の競争力低下などが影響しているのだろう」と指摘している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8AK00B20121121?sp=true
貿易収支は4カ月連続の赤字:識者はこうみる
2012年 11月 21日 10:17
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[東京 21日 ロイター] 財務省が21日に発表した10月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は5490億円の赤字となった。赤字は4カ月連続。海外経済の減速や日中関係の悪化を映した輸出の低迷が響いたとみられる。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●対中輸出の減少大きく貿易赤字続く見通し
<岩井コスモ証券 投資調査部 エコノミスト 田口はるみ氏>
赤字幅が予想以上に拡大した。米国向け輸出は伸び率が上昇したが、日中関係の悪化を背景に中国向け輸出の減少が顕著で、全体としても輸出の低迷が響いている。一方、輸入ではiPhoneなどの通信機が増加。国内企業の競争力低下などが影響しているのだろう。日中関係の悪化はすぐに解決するわけではなく、今後も輸出の低迷を背景とした貿易収支の赤字継続が見込まれる。貿易赤字は円安に振れやすくさせ、株式市場にとってプラスになる可能性はあるが、業種によっては構造的な問題が悪影響を及ぼすとみている。
●輸出先行きに明るい兆し増えてこない
<みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>
予想比では赤字幅が大きくなった。輸出に関して、アジアは尖閣諸島問題が穏当な解決が見えていないだけに中国要因という大きな障害があるためだ。米国は持ちこたえているが、ひと頃の伸びがない。欧州向けも景気停滞が続きそうな状況で悪い。輸出の先行きに関しては、明るい兆しが増えてこないようだ。
輸入は伸びに関しては頭打ち感が出てきた。今後は選挙の争点にもなっている原発政策の行方に注目している。
●中長期的に赤字縮小の可能性
<東海東京証券 チーフエコノミスト 斎藤満氏>
輸出の落ち込みはトレンド要因、循環的要因、特殊要因によってもたらされている。
大手製造業では国際競争力がじわりと低下し、他国の企業に市場を奪われている面がある。循環的要因としては欧州をはじめ外需が弱いことが輸出減の一因だ。また、対中国、対韓国関係が悪化していることも輸出の足を引っ張っている。循環的要因と特殊要因は今後半年程度は続き、もう一段貿易赤字が拡大する可能性がある。
一方、輸入は脱原発政策下で燃料輸入が増えるなか、中東情勢を反映してエネルギー価格が高止まりしているため、今後もある程度の規模を維持するだろう。ただ、メタンハイドレート等の開発・取得によって、中長期的に日本の輸入構造が変わり、輸入が減少する可能性がある。
結論として、半年先をみれば赤字が縮小する可能性を秘めている。
為替相場の影響については海外投機筋の主な関心が日本の政治情勢・金融政策にシフトしているため、一時的は影響はあっても、日本の貿易収支が円売り材料として定着することはないだろう。
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8AK00Q20121121?sp=true
4カ月連続の貿易赤字、10月では過去最大−原油価格下落で輸入も減少
11月21日(ブルームバーグ):10月の日本の貿易収支は4カ月連続の赤字となった。赤字額は事前予想を上回り、10月としては過去最大。世界経済の減速を背景に欧州や中国向け中心に輸出額が5カ月連続で前年割れした一方、原油価格の下落を受けて輸入額も2カ月ぶりに減少した。
財務省が21日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比6.5%減の5兆1500億円で、輸入額は同1.6%減の5兆6990億円。貿易収支(原数値)は5490億円の赤字となった。前月は5617億円の赤字(確報)だった。
ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予想中央値は、輸出額が前年同月比4.9%減、輸入額は同3.2%減。差し引きした貿易収支は3600億円の赤字だった。
みずほ総合研究所の岡地迪尚エコノミストは発表前のリポートで、「中国向け輸出の低迷が続き、輸出金額は5カ月連続で前年比マイナスになる」と予測。一方で、前年に高水準だった原粗油が減少することから輸入が前年比減になるとし、貿易収支の赤字が9月に比べて縮小するとみていた。
内閣府発表の7−9月期実質国内総生産(GDP)速報値は、海外経済の減速を背景に輸出が減少したことなどから、前期比0.9%減(年率3.5%減)と3四半期ぶりのマイナス成長となった。これを受け、11月の月例経済報告は基調判断を4カ月連続で下方修正した。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 下土井京子 kshimodoi@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/21 09:01 JST
日本株は輸出中心高い、自動車関連が上昇率上位−円安トレンド好感
11月21日(ブルームバーグ):午前半ばの東京株式相場は上昇している。朝方発表の貿易収支の結果を受け為替市場で円安基調がやや強まり、輸送用機器やゴム製品など自動車関連業種が上昇率上位に並ぶほか、鉄鋼や化学など素材関連株も高い。
午前10時28分時点のTOPIX は前日比6.50ポイント(0.9%)高の768.05、日経平均株価 は同86円24銭(0.9%)高の9228円88銭。
東洋証券投資情報部の大塚竜太ストラテジストは、「為替の円安が今の水準で推移すれば、きょうは日経平均で9200円台を固める動きになる」と指摘。ただ、9月の日中高値(9288円)に接近し、国内の公的年金資金などは自動的に売ってくる水準で、レンジ相場を抜け出す「もう一段高には新たな好材料が欲しい」としている。
財務省がきょうの取引開始前に発表した10月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比6.5%減の5兆1500億円で、輸入額は同1.6%減の5兆6990億円。貿易収支は4カ月連続の赤字で、原数値は5490億円とブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値(3600億円)を上回った。前月は5617億円の赤字(確報)。
貿易統計の発表を受け、午前の東京外国為替市場で円はやや下落基調を強め、ドル・円は1ドル=81円90銭台、ユーロ・円は1ユーロ=104円90銭台まで円安に振れた。前日の東京株式市場終了時は81円30銭前後、104円付近だった。
きょうの日本株は、為替の円安基調を好感し輸出関連が全般的に買われ、相場全体を押し上げている。東証1部33業種では輸送用機器、ゴム製品、化学、鉄鋼、ガラス・土石製品、繊維製品、海運、証券・商品先物取引が上昇率上位。
個別では、デンソーが急伸している。高付加価値品目を提供、安定的な収益成長が見込めるとし、クレディ・スイス証券が投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に上げた。マツダや富士重工業など完成車メーカーだけでなく、アイシン精機や豊田自動織機など自動車周辺銘柄も上げ、東証1部輸送用機器指数 の採用59銘柄のうち、56銘柄が高い。
一方、カルビーは下落。ガラス片混入の可能性で「堅あげポテト」を自主回収するとの材料があり、業績への悪影響が懸念された。SMBC日興証券が投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に引き下げた日本製鋼所も安い。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 岩本正明 Masaaki Iwamoto miwamoto4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:東京 大久保義人 Yoshito Okubo okubo1@bloomberg.net香港 Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/21 10:35 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDT66907SXKW01.html
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