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日立復活への道、テレビ生産撤退 パナソニック:下期削減は8000人前後  邦銀3メガ:36%減益融資低迷に株安、海外健闘
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/515.html
投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 14 日 22:55:07: cT5Wxjlo3Xe3.
 


日立復活への道、テレビ生産撤退が開く−日本の家電各社と明暗 (1) 
  11月14日(ブルームバーグ):大阪市を一望できる通天閣の巨大広告で「日立プラズマテレビ」が「日立エレベーター」に1年前差し替えられた。これが現在の日立製作所 復活を象徴する。汎用品化した薄型テレビ生産から撤退した日立は得意分野に特化して収益を膨らませた。事業の大胆な選択と集中は巨額赤字に陥るシャープ やパナソニック の処方箋になるかもしれない。
通天閣の広告はテレビ事業撤退を意味しないとしながら、「基本的には5年程度を見据えて検討した結果だ」と日立関西支社の中野晃総務部主任は明らかにした。高度経済成長期に「三種の神器」の一角を占めたテレビは、日本の電機メーカーが世界をリードするけん引役にもなった。いまやデジタル化で急速に差別化が困難になり、日本の家電各社の赤字の源泉にもなっている。
日立は8月に岐阜県でのテレビ生産を停止、56年の生産の歴史に幕を閉じた。自社ブランド「Wooo」は、海外企業のOEM(相手先ブランドによる生産)で調達する。汎用品となったテレビは低価格品が有利。米調査会社ディスプレイサーチによると4−6月の世界シェアは、サムスン電子29%、LG電子15%と韓国勢が1、2位を占め、ソニー の8.3%、パナソニック、シャープと続く。
テレビ縮小を日立が決断できた契機は、2009年3月期での7873億円の赤字だった。創業100年を翌年に控えて製造業で過去最大の損失を計上した日立は、子会社から舞い戻る形で川村隆氏が会長兼社長に就任、改革に取り組んだ。4月の就任会見で川村氏は、信頼・効率的な情報通信技術に支えられた社会インフラである社会イノベーション事業が独自の強みとしてこの分野への注力を表明した。
再編続ける
当時副社長だった中西宏明氏が1年後に社長に就任、改革路線を引き継いだ。社会イノベーション事業はインフラシステム、情報通信システム、電力システム、産業交通都市開発システムなどの主要事業とそれを支える材料・キーデバイスで構成されている。地域としては中国やインドなどアジアの新興国経済と欧米など先進国を視野に入れて成長戦略を描く。同時に中核と位置付けた事業以外は距離を置いている。
社会イノベーション枠から外れた、利益の出にくい事業は整理統合を進め、テレビ自社生産の撤退はその一環だった。09年には日立マクセルなど上場子会社5社の完全子会社化を発表して企業再編に取り組み、拡大・拡散しつつあった事業を整理した。13日には日立金属 と日立電線 が来年4月の経営統合を発表した。統合後、グローバルな事業展開に向けた体制づくりを目指すという。
さらに出資していた半導体会社のルネサステクノロジをNECエレクトロニクスと10年4月に統合。同年6月には液晶パネル事業でIPSアルファテクノロジを譲渡したほか、携帯電話事業をNECと統合、12年3月にはハードディスクドライブ(HDD)事業子会社を米社へ売却した。
決断する戦略を評価
内外家電各社の戦略に詳しい早稲田大学ビジネススクールの長内厚准教授は、日立のテレビ生産撤退について「非常によい判断。社内、顧客、広くステークホルダーの安心感を保ちながらタイミングを計って決断する戦略は日本の家電メーカーでは現時点では一番上手だといえる」と述べた。HDD売却についても「日立は、きちんと価値のあるうちに売却する判断をしたが、事業がもうからなくても塩漬けにしてしまう日本のメーカーは多く、見習うべき部分は多い」と指摘した。
日立広報担当の紺野篤志氏によると、日立が過去に赤字事業の抜本的な改革が遅れた理由を中西社長は「日本にありがちな先輩の顔が見える経営判断を尊重しすぎた傾向にあったのではないか」と指摘。事業を切り離す決断ができたのは「7800億円の赤字があって、その危機感がドライバーになり、いちいち説明する必要がなかったため。決断としては比較的楽だった」と中西社長が語ったという。
国内の事業再編だけでなく、世界的な競争での勝ち残りを目指している日立にとり、国際展開への社員の意識浸透とグループ内の価値の共有化は不可欠だ。5月の業績説明会で中西社長は「グローバルで事業展開するためにはわれわれ自身がグローバルなメジャープレーヤーにならなくてはならない。これが重要なポイントになる」と強調した。
初の海外での取締役会
この一環で12月には初の海外での取締役会を開催する。場所は昨年6月に海外の第5番目の統括地域に加えたインド。グローバル化を全グループ社員を含め社内外に強く打ち出す好機とする考えだ。
中西社長は「タウンホールミーティング」と称するグループ社員との直接対話も重視している。約32万人のグループ社員への中西イズムの理解と浸透、現場の意見吸い上げが目的で、国内外に社長自ら足を運び、少人数での会合をこなす。就任から約2年半で約30数回に達した。
中期経営計画にも盛り込まれた日立の今期(13年3月期)予想は売上高9兆円、営業利益率5.3%、純利益2000億円が目標。日立は過去に中期計画で達成できた例がない。今期純利益は、過去最高だった前期に比べ減益とはなるが、3期連続の黒字予想で、目標はほぼ達成する見通しだ。
日立は、クラウドなどの情報・通信システム分野で今期の営業利益1200億円と全体の4分の1を稼ぐ見込み。金融分野への大型案件から堅調な見通し。続いて自動車向け製品を中心に増収を見込む高機能材料事業で800億円を予想。エレベーターを含む社会・産業システム事業の見込みは560億円で、これらの事業が利益押し上げに貢献する見込みだ。
日立と同様の決断は難しい
これに対してパナソニック の今期は7650億円の純損失、シャープ は4500億円の純損失の見通しだ。パナソニックは薄型テレビのほかデジタル製品の不振で構造改革の必要に迫られたため。シャープも液晶や太陽電池の不振が続き、リストラ負担などが重荷になっている。
調査会社BCNの道越一郎エグゼクティブアナリストは、日立と同じようにパナソニックやシャープがテレビ事業の縮小を決断できるかについて「それは極めて難しい」と語った。メ−カー各社は現在、価格競争とは違う価値を生み出せるように取り組んでいるが時間はかかりそうだとも予測した。
テレビをAV事業の主力に据えるシャープ、パナソニック、ソニーなどは生産を続ける。ソニーでは、テレビ事業の黒字転換に向け、販売台数を追わない縮小均衡策を進め、採算性の高い大型・高精細製品に注力する方針。
かつてはシェア拡大にまい進
ソニーはかつてシェア拡大にまい進、液晶テレビの出荷額で06年に16%までシェアを伸ばし初の世界一になったこともある。当時、2位はサムスン電子でシャープ、欧州のフィリップス、LG電子が続いた。現在は世界シェア上位2社には韓国勢、背後には低価格を武器にシェア拡大を狙っている中国メーカーが控えている。
いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「ソニーはコンシューマー・エレクトロニクスが主力だが、そこに付加価値を加えることができずにいる」と指摘。それに比べ、持てる力をインフラと成長市場である新興国に注力しているのが日立だと評価した。
コンサルティング会社の米ヘイグループの山口周コンサルタントは、日立のテレビ生産打ち切りなどの施策について、事業のポートフォリオに注目すべきとして「家電の占める割合が比較的小さくシナジー効果も限定的で可能だった」と述べた。
その上でソニーについては「映画や音楽などソフト事業にも注力しておりハブ的役割を果たすAV機器中核のテレビを手放すことは他事業への影響も大きく止めることは考えにくい」と予想。シャープについては「液晶まで自前で生産してテレビが収益の大部分を占めておりテレビ生産から撤退するのは事業構成の観点から難しい」と指摘した。
記事に関する記者への問い合わせ先:Tokyo 松田潔社 kmatsuda@bloomberg.net;東京 Chris Cooper ccooper1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Neil Denslow ndenslow@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/14 16:41 JST

パナソニック:下期削減は8000人前後−業績に織り込み済み 
  11月14日(ブルームバーグ):パナソニック は今期(2013年3月期)の下半期で8000人前後の削減を予定している。リストラのための費用は、10月末に大幅下方修正した業績予想に織り込み済み。
広報担当の檜篤史氏が、河井英明最高財務責任者(CFO)の発言を伝えたロイターの報道を確認する形で、電話取材に語った。同社の資料によると、9月末の連結従業員は32万1896人と、3月末比で8871人減少した。単純計算すれば今期中に約1万7000人が減ることになる。
10月末の下方修正では今期純損益予想を500億円の黒字から7650億円の赤字に一転させた。テレビの抜本改革で過去最悪7722億円の赤字を出した前期に続き、携帯電話や電池などのリストラにも踏み込むため、事業構造改革費用は従来の10倍強の4440億円に増やした。
ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、人員カットは不可避であり、河井氏の発言で「具体的なものが数字として出てきた」との認識を示した。その上で、パナソニックに重要なのは事業整理を通じ勝ち残ることだが、そのシナリオが不透明だと述べた。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 小笹俊一 sozasa@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Tighe mtighe4@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/14 19:57 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDGXW86K510U01.html

邦銀3メガ:4−9月期は36%減益、融資低迷に株安、海外健闘 
  11月14日(ブルームバーグ):三菱UFJフィナンシャル・グループ など大手邦銀の4−9月期連結決算が14日出そろった。連結純利益の合計は前年同期比36%減の8058億円となった。株式関係損益の悪化などで2グループが減益となったが、消費者金融事業が収益に貢献した三井住友フィナンシャルグループは増益を確保した。
各グループの純利益は三菱UFJが58%減益の2905億円、みずほフィナンシャルグループ が28%減の1843億円だった。国内景気の低迷で本業の融資業務からの収益が伸び悩み、保有株式の下落に伴う損失が響いた。三井住友FGはプロミスの完全子会社化が最終利益を押し上げた。3グループとも与信関係費用は改善。海外融資業務は健闘した。

【12年4−9月期連結決算の概要と通期予想】
    株式等  4-9月期 通期
業務純益 与信費用 関係損益  純損益  純利益予想
--------------------------------------------------------------
三菱UFJ 8348 -623 -1736 2905 6700
      (7997) (-287)  (-968)  (-58%)  (-32%)
--------------------------------------------------------------
みずほ 4993 60   -2276 1843 5000
(3514)   ( 132) (-606) (-28%)  (3.1%)
--------------------------------------------------------------
三井住友 5988 -480 -1329   3310 5400
(5614) (-280) (-121) (5.5%) (4.1%)
--------------------------------------------------------------
注)単位億円。業務純益、与信費用、株式等関係損益のカッコ内は前年同
期の実額。純損益、通期純利益予想のカッコ内は前年同期比%。三菱
UFJは通期純利益予想でなく目標。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 河元伸吾 skawamoto2@bloomberg.net;東京 佐藤茂 ssato10@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chitra Somayaji csomayaji@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/14 19:13 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDGH8E6S972E01.html


 

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コメント
 
01. 2012年11月15日 20:33:13 : OxFIIAFTqg
去年1年間だけで36000人リストラ。えぐいな。

パナソニック倒産回避 リストラ1万人 http://panasonic-strategy.blogspot.jp/2012/11/panasonic-tousan-shain-restructuring.html


02. 2012年11月23日 12:03:22 : aT9tG7aYrY
欧州ではテレビをつくっているメーカーは僅かしか残っていないが、1983年に世界初のデジタルテレビを開発したのが当時の西ドイツのITTシャウブ・ローレンツ社であることは完全に忘却されている。
http://de.wikipedia.org/w/index.php?title=Datei:ITT_Digivision.jpg&filetimestamp=20081006190028
http://de.wikipedia.org/wiki/Alcatel-Lucent_Deutschland

1980年代初頭、欧州のテレビ市場に攻め込んできた日本メーカーに対し、生き残りをかけて開発したのがデジタルテレビなのであった。現在の日本メーカーの置かれた立場が当時の欧州テレビメーカーなのだ。彼らは技術で対抗していくように見えた。

しかし同社の親会社アメリカのITT Corpの経営不振により、1986年に欧州部門を丸ごとフランスの大手重電・通信メーカーであるC.G.E.に売却し、完全に撤退してしまった。C.G.E.は、ITTシャウブ・ローレンツを含む欧州部門のうち、民生用家電部門を翌年1987年にノキアに売却してしまう。彼らは日本メーカーに対抗するのは無理だと判断したようだ。

ノキアは元ITTの欧州部門の民生用家電部門を買収したが、このうち存続させたのは携帯電話部門だけであり、後の部門はあっけなく閉鎖された。その頃からノキアは世界的なモバイルブームに乗っかって成長したのである。

さてC.G.Eだが、1998年に通信部門と重電部門とに分割され、通信部門はアルカテルに、重電部門はアルストムに社名変更された。アルカテルは2006年、アメリカのルーセントと合併し、アルカテル・ルーセントと社名変更された。彼らは今日でも高収益会社である。

目まぐるしく変わる企業形態であるが、日本では考えられない経営である。彼らから見ると、日本のパナソニック、シャープ、ソニーが膨大な赤字を出しているのに、その赤字の元凶であるテレビから撤退しないというのは理解できないようだ。欧州で日本メーカーに対抗する切り札と見られていたデジタルテレビですら、あっけなく切り捨ててしまった決断は、日本では無理なようだ。

そうしている間でも赤字を増やし続ける現実。なすがままに無気力経営を行ない、会社を壊滅に追い込む無能な経営者。まるで太平洋戦争に負け続ける日本軍の姿を見るようである。


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