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http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20121114/ecn1211140906004-n1.htm
2012.11.14 夕刊フジ
中国の対日経済制裁でより大きな打撃を被るのは日本なのか、それとも中国なのか。これまで中国側は「日本の対中依存度の方が高いので、大きな打撃を受けるのは日本だ。中国は大したことはない」と強気一点張りだった。ところがここにきて、中国側から「中国の受ける打撃の方がむしろ大きい」と対日経済制裁の撤回を求める声が出始めてきた。。(フジサンケイビジネスアイ)
中国側が日本の打撃の方が大きいと主張してきた根拠は、日本の輸出の対中依存度が20%前後まで高まっているのに対し、中国の輸入の対日依存度はせいぜい10%強にしか過ぎないことだった。日本から輸入しなくても、その分は他国からの輸入で十分に補える、と一貫して強気の姿勢を見せていた。
ところが日本からの輸入は、この数字以上に中国にとって欠かせないものであることが次第に分かってきた。なぜならば、日本からの輸入は主に中核となる部品・原材料とか中間製品が多いからである。日本からの輸入が途絶えたり、減少したりすれば、困るのは中国の企業というわけである。
2011年の対中輸出は前年比8.3%増の1614億ドル(約12兆8280億円)余りだった。その上位5品目をみると、一般機械、電気機器、原料別製品、化学製品、輸送用機器となっており、全体の8割強を占めている。輸送用機器を除けば、ほとんどは部品・原材料とか中間製品である。いずれも生産工程にしっかりと組み込まれているので、そう簡単には輸入先を変えられない。
日系企業・商店に対する破壊行為についても、「実際には中国人が作っているようなもの。それを破壊しようというのか」と批判の声が上がっている。
最近は進出企業の現地化が人材面でも部品調達面でも進んできている。日系企業・商店で働いている中国人は、数百万人はいるだろう。企業や商店が休業となれば、困るのはこうした中国人労働者だ。また合弁企業の場合には、中国側のパートナーへの打撃も大きい。
日本の対中投資が減退することに対する懸念を指摘する向きもある。2011年の対中投資は63億ドル余りで、香港、台湾を除けばトップである。日本から先進的な設備・技術が入ってこなければ、中国の産業高度化への影響は避けられない。こうした批判や懸念の声は日中関係に詳しい専門家だけでなく、ネットでの書き込みなどでも見られるようになっており、今後さらに広がっていきそうな気配だ。
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