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金本位制云々など、金をめぐる話題も少し盛り上がっているようだ。
そのようななか、日本では報じられていないようだが、ドイツ政府とドイツ連銀が、米国NY連銀に預けている金塊(約1700トンと推測)を回収するという報道がなされた。
ご存じのように、日本の金備蓄(約850トン)も、実物は米国NY連銀の金庫にあるとされる。
金に限らず、外貨準備の中核をなしている米国債も、NY連銀の“帳簿”にのみ存在し、支払われる利息も、その“帳簿”に記載されるだけという仕組みである。それゆえ、米国連邦政府やFRBは、対日債務がどれほど積み上がろうともたいしたことだとは感じていない。
被援助国の発展途上国もそうだが、日本やドイツといった敗戦国は、自国の公的保有金や対外公的債権が米国を中心とした連合国の“人質”に取られてきたと言えるだろう。
※ FRBが保管する米国の公的金自体が、“曖昧な存在”になっているともいう。
9千トン近いといわれる米国の公的保有金の“監査”を求める動きが何度かあったが、その都度、費用がかかり過ぎるという理由で却下されてきたといわれる。
10月26日早朝にNHKBS1で放送された「ドイツZDFニュース」は、ドイツが保有する金3,936トンについて指摘されている問題や米国に預けているとされる部分について回収する意向であることを報じた。
報道された内容の要点:
● ドイツの公的保有金は、1/3(1,300トン)がフランクフルトのドイツ連銀金庫に保管され、残り2/3がニューヨーク・パリ・ロンドンに預けられている。
● 米国NY連銀に預けている金をドイツに移す意向
● これまで一度も、外国にある金が本物かどうか?重量もきちんとあるのか?が確認されていない。
● 与党であるキリスト教民主同盟国会議員団の外交担当責任者(スプレヒャー氏)
も、「ドイツ連銀が、これほど長い間、これほど杜撰に、ドイツの財産を取り扱っているのはなぜなのか説明できない。簡単に、ニューヨークとパリ・ロンドンに置きっぱなしにしているのは解せない」と問題している。
● ドイツの金取引業者の専門家も、「ドイツ連銀の金の備蓄は、数十年もチェックされていません。そのため、国民のあいだに、金の備蓄が実際にあるのかどうかよいう疑問を生じさせている」
● ドイツの会計検査院は、そのような輿論動向を受けて、27万3千本の金の延べ棒すべてを正確に数え点検するよう求めた。
● 外国に金を預けている理由として“東西冷戦”で起きるかもしれない不測の事態を考慮して、東ドイツとの国境線からできるだけ遠ざけたかったという説明がなされている。
● ドイツ納税者団体の会長は、「国外の備蓄場所をなくし、1ヶ所にまとめて備蓄することも考えるべきだ。東西冷戦はもうない」と語った。
● ドイツ連銀は、預けている各国の中央銀行に最高度の信頼を置いていると語り、数年前に、ロンドンに備蓄している金を検査したときは1gの不足もなかったと説明しているという。
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