http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/427.html
Tweet |
財政再建、中期的に G20会議閉幕、日本の問題点指摘
【メキシコ市=秋山文人】5日(日本時間6日)に閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、各国による2016年以降の財政再建目標の再設定を13年の大きな課題に据えた。世界経済を下支えするために短期的に過度な緊縮財政を回避しながら、中期的に財政再建を進める。一方で世界で突出した債務を抱える日本は周回遅れの財政再建が続きそうだ。
「財政再建に一辺倒とは誰も言えなくなった」。日本から会議に出席した関係者の一人は議論の雰囲気をこう振り返る。2日間にわたる会合で一貫したテーマは「成長と財政の両立」。結論は短期的な財政出動を容認しつつ、中長期での財政規律は維持するという現実路線への転換だ。
先進国は10年6月にカナダ・トロントで開いた首脳会議で、13年までに財政赤字を半減するという目標に合意した。08年のリーマン・ショックに伴い肥大化した財政を健全化する狙いだった。
ただ、欧州債務危機の影響は予想を超えて世界に広がり、緊縮財政が景気を下押しすることを無視できなくなった。財政再建目標を13年中につくり直すことで合意した今回のG20について、シティグループ証券の村嶋帰一エコノミストは「前提となる経済状況が変われば、財政再建の取り組みは修正が必要」と評価する。
国際通貨基金(IMF)の試算によると、日本は名目国内総生産(GDP)に対して約2.5倍の公的債務を抱える。消費税率を10%に上げても、20年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字化するという政府目標は達成できない見通しだ。G20声明も日本には「中期的な財政健全化のさらなる進展が必要」と指摘。財政再建では他の主要国から大きく後れをとっているのが実態だ。
[日経新聞11月7日朝刊P.4]
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。