http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/345.html
Tweet |
シャープ:純損失4500億円に、前期の最悪更新
−短信に「疑義」
11月1日(ブルームバーグ):経営不振のシャープ は今期(2013年 3月期)連結純損失予想を4500億円に下方修正した。従来は2500億円の赤字予想だったが、液晶や太陽電池の不振に伴うリストラ負担に加え、繰り延べ税金資産の取り崩しで大幅に悪化。過去最悪だった前期の3761億円を超える見通し。
修正後の純損失予想は、ブルームバーグ・データによるアナリスト17人の事前予測平均 2957億円を大幅に超えた。9月末の自己資本比率は10%を割った。4−9月期の営業キャッシュフロー(現金収支)はマイナス1038億円。前年同期は279億円のマイナスだった。
1日発表の決算短信に、営業キャッシュフローのマイナス拡大で「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況」があると記載した。リストラ実施や金融機関からの融資枠確保などを通じ、回復を図るとしている。
しかし、継続企業の前提に関する「注記」については、該当事項なしとした。広報担当の松村俊之氏は今回の記載は、関係者に重要な情報を説明するのが目的だと語った。
国内家電メーカーではパナソニックが10月31日に、本業不振を受けた追加リストラと税金資産取り崩しで今期の純損益予想を500億円の黒字から7650億円の赤字に一転。シャープと同様、過去最悪だった前期の7722億円と並ぶ巨額損失が確定していた。
一方で前期まで2年連続で税金資産取り崩しを強いられ巨額赤字を出したソニー は、1日の決算発表で今期の黒字予想を据え置いた。
技術と収益
エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、シャープやパナソニックが欧州や中国の景気悪化などで収益改善見通しが外れ、税金資産の取り崩しを強いられたと指摘。特にシャープは「技術力ほどの収益力がない」とコメントした。
バークレイズ証券の藤森裕司アナリストは巨額赤字が事前に繰り返し報じられた点を踏まえ「株価にもニュートラルでないか」との見通しを示した。その上でシャープが液晶パネルの供給先として「米アップル 以外の顧客を開拓できるがポイントだ」と述べている。
7−9月期純損失は2491億円。税金資産610億円の取り崩しが響いた。営業損失は747億円。通期の営業損失予想も1000億円から1550億円に下方修正した。市場予測は1371億円だった。
「疑義」を重く受け止め
奥田隆司社長は決算会見で、液晶の収益回復にはタブレット端末用パネルを製造している亀山第2工場の稼働率引き上げが課題だと説明。短信に「疑義」が記載されたことは「重く受け止める」と語った。
9月末の自己資本比率は9.9%と、3月末の23.9%から急低下。同社長は「資本増強の必要性は認識しているが、まずは業績回復が必要」と語った。台湾・鴻海精密工業 との資本提携の見直し交渉については、来年3月の期限までに「間に合わないとは想定していない」と述べた上で、他にも提携先を検討中だと語った。
会見に同席した大西徹夫専務執行役員は、繰延税金資産に関し「国内および対象となる子会社について全額取り崩した。海外については該当しない」と語った。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 小笹俊一 sozasa@bloomberg.net;東京 天野高志 tamano6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Tighe mtighe4@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/01 17:37 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCSOWQ6KLVR601.html
解散価値割れ続出する日本株、収益悪化懸念で割安感醸成されず
2012年 11月 1日 16:23 JS
トップニュース
ソニーが今期売上高予想を下方修正、黒字予想は維持
デフレ早期脱却に日銀が役割果たすこと強く期待=野田首相
コラム:米大統領選で浮かび上がる「金本位」回帰論=斉藤洋二氏
中国自動車メーカーの品質改善も、海外競合には依然及ばず=調査
[東京 1日 ロイター] 国内株式市場では、株価純資産倍率(PBR)1倍を割り込む主力輸出株が続出している。収益悪化を嫌気しているためだが、解散価値すら割り込むのは投資家が求めるだけの収益率を今後も上げられないとみられているからに他ならない。
国際的な製品競争力の低下に加え、円高修正にめどが立たないことも、割安感が醸成されない背景だ。財政は内需の有効需要を生み出せず、超金融緩和による潤沢なマネーは安全資産にとどまり、円債金利も低位のまま推移している。
<期待収益率低い日本の輸出株>
パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)株がPBR1倍を割り込んだ。7650億円という巨額損失予想が嫌気され1日の東京市場では37年ぶりの安値に下落。現時点での1株当たり純資産497円をベースにしたPBRは0.83倍となった。「巨額損失の影響で1株当たり純資産は450円程度まで減少するのではないか」(米系証券)との試算が出ているが、市場では一向に割安感は強まらず、株価はストップ安比例配分となる414円で取引を終了した。
資産をすべて売り払った価値よりも低い評価しかされないのは、ある意味「異常」だが、パナソニックだけでなく、日本の代表的な輸出企業にはPBR1倍割れ銘柄が続出している。シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)は0.3倍、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)は0.45倍、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)やホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)も1倍を割り込んでいる。日本株全体でもPBRは0.9倍台と割安感を指摘する声も出ているが、1日の市場ではCTA(商品投資顧問業者)など短期筋の買いが目立つ程度で、日経平均.N225は引き続き上値が重かった。
PBRが解散価値の1倍を恒常的に下回るのは、日本企業が投資家の期待収益率を下回る利益率しか上げられないとみなされていることが主要因だ。リスクを取る株式投資家が求める利益率は市場金利よりも高く、それを期待できなければ、たとえPBR1倍割れでも投資家は売る。将来の株価上昇や配当が期待できないければ、割安というだけで買おうとする投資家は少ない。
「PBRはいわばノーマルな指標。構造的変化が起きているときには通用しない。繊維、造船、鉄鋼と日本の産業は国際競争力を失っていったが、それが今エレクトロニクスに起きている」と三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏と指摘する。
日本のハイテク企業の持つ技術力は依然高いが、その技術力が製品開発に結びついていないのも事実だ。売れ筋商品であるスマートフォン(多機能携帯)やタブレット型端末では、技術面ではともかく、世界的な売り上げではアップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)やサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)の足元にも及ばない。市場では「スマート家電など技術はすごいが、購買意欲はそそられない」(国内証券情報担当者)との声も多い。資金調達コストを下回る利益率は赤字を意味する。
<デフレ脱却や円高ストップは期待薄>
ただ収益力の低下は、企業のせいだけではないとの指摘もある。プラザ合意以降続いている円高、そして昨今のデフレが、日本の輸出産業の競争力を大きく低下させているという。「円高は合理化などの努力でカバーできない水準まで進んでいる」(国内投信)。輸出企業のライバルである韓国のウォンは1982年10月には100ウォン=37.2円だったが、現在は7円前半と約5分の1だ。
東海東京調査センター・シニアストラテジストの柴田秀樹氏は、円高の進行は政治的な背景が大きな要因とみている。「1985年のプラザ合意以降、基調的に円高が続いている。やはり政治的な影響がドルと円の関係に表れているのではないか。デフレから脱却できないのも、円高のもう1つの要因だ」という。足元でドル/円は80円台に再び乗せてきているが、上値は依然として重い。
デフレから脱却するために必要なのは金融緩和だけでなく、需要を生み出す財政出動が欠かせないが、政府が決めた経済対策は総額4226億円、事業費は7500億円超と市場では小粒との評価が多い。日銀と政府が「デフレ脱却に向けた取り組み」と題して提出した共同文書に期待も出ているが、政治が混迷する中、具体策が出てこなければ、期待もすぐにはげ落ちるとみられている。
トヨタアセットマネジメントのチーフストラテジスト、濱崎優氏は「いくら金融緩和しても、前向きに投資する人がいなければ効果は乏しい。デフレ経済下で有効需要を生み出せるのは政府だが、現時点では期待は低い」と述べる。
「日本株には以前のような魅力がなくなった」(国内生保運用担当者)として、国内の機関投資家や企業は持ち株を売却する姿勢を続けている。それでもGDP(国内総生産)は世界第3位であり、市場には流動性もあるため、グローバルポートフォリオを持つ外国人投資家が日本株を「保有」してくれているが、積極的な評価は依然として聞こえてこない。
10年円債金利は小幅上昇したものの、0.775%と依然低水準。10年債入札も順調だった。日銀の超金融緩和で生み出された潤沢なマネーは依然として国債に流れ込んでいる。「日本の貿易赤字、電機などの企業決算の悪化などを踏まえると、年後半の国内景気先行きに不透明感が強い。日銀の追加緩和継続なども加わり、長期金利は低位安定するのではないか」とBNPパリバ証券グローバルマーケットストラテジストの藤木智久氏は話している。
(ロイターニュース 伊賀大記:編集 宮崎亜巳)
© Thomson Reuters 2012 All rights reserved.
関連ニュース
パナソニックを格下げ方向で見直し=ムーディーズ 2012年11月1日
日経平均は横ばい圏、企業業績の悪化と政策期待が交錯 2012年11月1日
今日の株式見通し=売り買い交錯、国内企業業績の悪化が重し 2012年11月1日
今週の米株市場は決算発表に注目、業績悪化が懸念要因 2012年10月22日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A005K20121101?sp=true
ソニー:7−9月155億円純損失、テレビ販売減−今期予想は維持 (1)
11月1日(ブルームバーグ):薄型テレビ売上高世界3位のソニー は、第2四半期(7−9月)連結純損失が155億円と7四半期連続の赤字に陥った。携帯電話関連会社の全額出資化で増収を確保してコストも削減したが、テレビの販売減や法人税負担が大きかった。
東証で1日発表した売上高は1兆6047億円。テレビ事業の不振をソニーモバイル100%子会社化で補って1.9%増収になった。同時にテレビなどでコストを削減、営業利益は303億円と黒字に転じた。一方で税金費用の払い戻しが計上されずに実効税率が日本の法定税率を上回った。純損失は4割以上減ったが、利益は出せなかった。ブルームバーグ・データによるアナリスト3人の純損益予想平均は156億円の黒字だった。
今期(2013年3月期)純利益は200億円の従来予想を維持した。アナリスト17人の予想平均 は50億円。営業利益も1300億円を変えなかった。同業の民生用エレクトロニクス企業ではパナソニックがすでに今期純損益を7650億円の赤字に下方修正、シャープも今期純損失が4500億円に拡大するとこの日発表しており、ソニーだけが見通しを維持した。
バークレイズ証券の藤森裕司アナリストは、ソニーの決算について「テレビの構造改革による収益改善で主力商品の販売悪化をカバーしていくという今期の会社戦略が忠実に反映された決算だ」と評した。「びっくりするほどではないが、安心感が出てきた」と述べた上で、この日のソニー株がパナソニック決算を受けて下落したため「あすは反転する可能性がある」と予想した。
黒字化可能と加藤CFO
ソニーは液晶テレビの今期販売計画を100万台下方修正して1450万台とした。ほかにコンパクトデジカメは200万台下方修正して1600万台、携帯型ゲーム機は200万台下方修正して1000万台、PCは70万台下方修正して850万台とした。これにより今期売上高は6兆6000億円と従来予想を2.9%引き下げた。
ソニーの加藤優CFOは決算会見で、売上高を2000億円分下方修正したうち、中国の影響が約300億円あることを示した。同時に「テレビの収益改善が想定を上回るスピードで進んだ」と強調、「最終利益の黒字化は実現できる」とも述べた。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 小笹俊一 sozasa@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Tighe mtighe4@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/01 16:50 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCSP056K50YS01.html
トヨタ:10月の中国販売台数、44%減−2カ月連続で前年割れ
11月1日(ブルームバーグ):国内自動車最大のトヨタ自動車 は10月の中国販売台数で大幅減となった。尖閣諸島の領有権問題を受けて反日デモが活発化するなど日本車不買の動きが強まった9月に続き、販売が落ち込んだ。
トヨタが1日に発表した10月の中国販売は、前年同月比44%減の4万5600台となり、10年間で最大の減少だった9月の49%減に続く大幅減。日系自動車メーカー首脳は最近の決算発表会見で、現地販売の回復に時間がかかるとの見方を相次いで示した。
中国販売について、マツダ の山内孝社長兼会長は10月31日、12月まで4割減、来年3月まで2割減ぐらいとみていることを明らかにした。マツダは今期(2013年3月期)の中国販売計画を従来の同25.5万台から17万台(前期比24%減)に見直した。
富士重工業 の吉永泰之社長は10月30日、中国販売の正常化に「半年くらいかかる」との見通しを示した。富士重は今期の現地販売計画を従来の6万2000台から4万300台に引き下げた。ホンダの岩村哲夫副社長は10月29日、春節(来年2月)ごろまで何らかの影響が残ると述べ、春節明けに通常に戻るだろうと指摘した。
また、日産自動車 ・広報担当の津曲淑子氏によると、中国では国慶節(建国記念日)の連休明けの10月8日以降、1日2交代制だった工場で1勤務体制にして操業している。マツダの山内社長は、南京の工場で10月後半から昼の1勤務体制にしていることを明らかにした。
こうした日系メーカーの中国販売が低迷する中、独フォルクスワーゲン (VW)や韓国現代自動車 には現地販売を拡大させる好機となっている。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 浅井秀樹 hasai@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:東京 大久保義人 yokubo1@bloomberg.net東京 Young-Sam Cho ycho2@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/01 17:35 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCSQJF6JTSE901.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。