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日銀追加緩和の効果に厳しい評価、共同文書が思惑呼ぶ  異例ずくめの緩和措置、「政治空白」で重圧続く 打ち止め感広がらず
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/318.html
投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 30 日 21:14:25: cT5Wxjlo3Xe3.
 

焦点:
日銀追加緩和の効果に厳しい評価、共同文書が思惑呼ぶ
2012年 10月 30日 20:02 JST  
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アングル:日銀追加緩和、為替市場に打ち止め感広がらず
14年以降も物価1%見通せるまで資産買い入れ継続=日銀総裁
日銀連続緩和に市場は冷淡、追加措置の期待維持され失望は広がらず
物価見通し14年度+0.8%で目標に届かず=日銀展望リポート
[東京 30日 ロイター] 日銀が打ち出した追加緩和や貸出支援策の効果に対し、エコノミストの評価は厳しい。市場の期待に精一杯応えようとする努力はうかがえるものの、物価目標の達成や貸出増加を通じた経済活性化は実効性が期待できそうにないとの声が広がっている。

それよりも市場関係者の関心を引いたのは、「デフレ脱却への取り組み」と題した政府と日銀の共同文書。政府と日銀の事実上のアコード(政策協定)だとして、政府が日銀に一段の追加緩和を迫るとの見方もあるが、逆にデフレ構造を変える自覚を政府に迫るもの、日銀法改正などの圧力をかわすために日銀が政府に手厚い配慮を示したもの、といった解釈も浮上している。

<自他ともに認める緩和「効果期待できず」>

今回の追加緩和策自体は市場の予想の範囲内として、サプライズととらえる声は聞かれなかった。それでも新たに設けた貸出支援策や、デフレ脱却をアピールするための日銀・政府の共同声明も発表し、それなりに努力の余地もうかがえた。ただし、それらが実際にデフレや実体経済の回復につながるとの評価はほとんどない。

資産買入の増額は、もはや追加緩和をアピールするための増額としての意味しかなくなりつつある。実体経済や物価に効果があるわけではないのはもはや周知の事実で、みずほ証券チーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏は「日銀は景気は弱含みとなっているへと現状判断を下方修正した。だが、今回の追加緩和が景気や物価に対して有する刺激効果は、直接的にはほとんどない」と言い切る。

日銀自身、超低金利下でこれ以上の金利低下が経済を刺激する効果がほとんどないことは認識している。効果があるとすれば、景気状況に合わせて中央銀行がきちんと動くという信頼感、そして企業や市場の間に安心感を醸成するという程度だが、それも重要という立場だ。

<14年度の物価見通しは相当強気>

実効性なき追加緩和を織り込んだところで、1%という物価目標は政策効果では達成できそうにない。今日発表された「展望リポート」では14年度の物価見通しも0.8%の上昇にとどまり、1%には届かない。それでも「着実に1%に近づいていく」と表現した背景には、国際商品市況の上昇や海外経済の持ち直しといった外部要因を前提にしている面が大きい。

エコノミストからはそうした外部要因が実現したとしても、見通しは上方バイアスがかかっているとの見方が目立つ。伊藤忠経済研究所・主任研究員の丸山義正氏は「日銀の14年度のインフレ率見通しは相当に強気なもの。消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動も踏まえれば、14年度のインフレ率は、消費税率引き上げの影響を含まないベースで2013年度よりむしろ低下し、ゼロ近くにとどまる可能性が高い」と指摘する。

白川方明総裁は会見で、木内昇英委員と佐藤健裕委員が、14年度に「1%に近づいていく」との表現に反対したことを明らにした。展望リポートで示された見通しが、必ずしも政策委員の間で共有されたものではないことがうかがえる。

<政府と日銀の共同文書、多様な解釈>

日銀は今回、新たな貸出支援策も打ち出した。貸し出しを増加させた金融機関が、同額の資金供給を受けられる制度で、すでに海外の中央銀行が導入している。ただ、金融機関の貸し出しが伸びないのは資金不足のせいではなく、企業の資金需要が低迷していることが主因であることは、日銀も承知している。こうした新制度をあえて導入した点に、日銀の苦しい立場が透けて見えるというのが、エコノミストのもっぱらの評価だ。

日銀が並べた多種多様なメニューの中で、エコノミストや市場関係者の注目を最も集めたのは、政府と日銀が共同で発表した「デフレ脱却に向けた取り組み」の文書だった。決定会合に出席した前原誠司経済財政担当相は、この共同文書を「政府・日銀の一体的な取り組みがこれにより担保される」として評価。ゴールドマン・サックス証券は「政府と日銀の政策的アコードへの第一歩」と、消費税引き上げに向けて日銀への圧力がますます強まる材料と見ている。

一方で、逆に政府に対する圧力が強まるとの見方もある。RBS証券は「日銀が金融環境を緩和的に維持した上で、政府がデフレを生みやすい経済構造を変革するという、役割分担が明確になった」と指摘。日銀側は十分に役割を果たせていると受け取れる内容だとし、「従来の枠組みを超えた劇薬的な金融政策がとられる可能性は大きく低下した」としている。

第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏は「日銀側にも思惑がある。外債購入やインフレターゲット総裁の責任論といった厳し内容を盛り込んで日銀法を改正されたくはない。だから、野田首相が率る官邸に対して120%の協力をした」と解釈している。

(ロイターニュース 中川泉;編集 久保信博)

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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE89T08U20121030?sp=true

焦点:日銀が異例ずくめの緩和措置、「政治空白」で重圧続く
2012年 10月 30日 20:28 JST  
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アングル:日銀追加緩和、為替市場に打ち止め感広がらず
14年以降も物価1%見通せるまで資産買い入れ継続=日銀総裁
日銀連続緩和に市場は冷淡、追加措置の期待維持され失望は広がらず
物価見通し14年度+0.8%で目標に届かず=日銀展望リポート
[東京 30日 ロイター] 政界や市場の緩和期待が極度に高まる中で日銀がとった行動は、9年半ぶりの2か月連続の追加緩和、過去最大となる資産買入基金の増額、デフレ脱却に向けた政府との共同文書公表、と異例ずくめとなった。

政治空白ともいえる政治の迷走が続き、政府の経済政策に期待できない分、日銀に重圧がかかった格好だ。景気後退リスクが高まりやすい状況に変わりはなく、今後も景気下振れを意識した政策対応を迫られそうだ。

日銀の金融緩和策の柱となっている資産買入基金は、2010年10月の導入以来、繰り返し増額されてきたが、これまで1回あたりの増額規模は10兆円程度が最大。11兆円の増額は初めて。また、緩和措置は10兆円の基金拡大を決めた9月会合から2カ月連続。わずか1カ月余りで追加策を決定した理由について白川方明総裁は、海外経済の減速の強まりと、それが内需に波及しつつある点を挙げた。

異例ともいえる緩和策を打ち出した直後にもかかわらず、市場の追加緩和観測は根強い。世界経済の減速長期化に日中関係悪化の日本経済への悪影響などが重なり、景気後退局面入りを懸念する声も出始めているためだ。市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年末のオペレーション・ツイスト終了をにらみ、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)の拡充を打ち出すとみられており、それに伴う円高進行を食い止めるためにも日銀が12月会合で再び追加緩和に踏み切るとの見方が早くも出ている。白川総裁も日本経済の先行きリスクについて「どちらかというと下振れを意識する必要がある」と会見で表明。今後も中国をはじめとした世界経済や為替相場の動向が日本経済・物価に与える影響をにらみながら、追加緩和措置が検討されることになりそうだ。

一方、今回の緩和措置は、動けない政治の肩代わりの側面も否定できない。政府は10月の月例経済報告で景気判断を3カ月連続で下方修正し、野田佳彦首相は関係閣僚に経済対策の策定を指示した。しかし、ねじれ国会の中で、赤字国債の発行を可能とする特例公債法案は未だ成立しておらず、景気対策はおろか予算執行すら抑制せざるを得ないのが実情。2012年度の予備費を活用して何とか4000億円超の財源を捻り出したが、景気対策としては力不足の感が否めない。政府・与党サイドからは、機動性のある金融政策への期待が高まりやすい構図があった。

日銀は今回の会合で、金融機関の貸出増加を支援するための資金供給制度という、こちらも「中央銀行として異例の措置」(白川総裁)を決定した。金融機関の貸出増加額分の全額に対し、希望に応じて低利の資金供給を行う仕組み。金融機関の積極的なリスク・テイクを促し、現在の緩和的な金融環境を企業や家計に活用してもらうことが狙いだ。本来であれば、政府が規制緩和を含めて成長力強化につながる政策を進めることで、民間の資金需要を高めることが不可欠。新制度は、政治の停滞が続く中で、しびれを切らした日銀が絞り出した知恵ともいえる。政府との共同文書には「政府が成長力強化の取り組みを強力に推進することを強く期待する」と明記されたが、永田町に解散風が吹く中で、今後も日銀頼みの状況は変わりそうにない。

(ロイターニュース 伊藤純夫 編集 橋本浩)

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共同文書は早期デフレ脱却への決意表明=前原経財相
2012年 10月 30日 17:39 JST
[東京 30日 ロイター] 前原誠司経済財政担当相は30日、日銀決定会合に出席した後に記者会見し、政府・日銀が共同で出した文書「デフレ脱却に向けた取り組み」は、政府・日銀の決意を内外に明確に示すもので「デフレ脱却に向けた重要な一歩になる」と述べた。

特に文書でデフレ脱却時期を「早期」と明記し政府・日銀で確認した意味は大きいと述べ、共同文書によって政府・日銀の取り組みは担保されるとの認識を示した。

ただ、デフレ脱却時期については「限定するのは難しい」と述べた。 共同文書は政府・日銀のどちらが働きかけたかについては言及をさけ、お互いの問題意識を共有するなかで文書の形にまとまったと説明した。

<「早期」のデフレ脱却明記、意義は大きい>

政府・日銀が、デフレ脱却への取り組みで、前原担当相、白川方明日銀総裁、城島光力財務相の連名による共同文書を発出するのは初めて。

狙いについて前原担当相は「デフレ脱却に向けた政府・日銀の決意と、両者一体となって最大限の取り組みを行うことを内外に明確に示す文書を作ることができた」と強調。特に、従来の政府の文書より踏み込み、デフレからの脱却時期を「早期」とし脱却に向けて「最大限努力する」ことを明記したことで「より強い意志表明をお互い示している」と説明。「早期脱却」を文書で確認した意味は「極めて大きい」と語った。

さらに、前原担当相は、正式な文書の形をとることで「政府・日銀のより一体的な取り組みがこれによって担保される」と述べ、政府・日銀間の政策協定(アコード)に近いとの認識を示した。

<貸出支援制度、高く評価>

日銀が決定した追加緩和策については「緩和した状態が必要十分条件ではない」とし、緩和状況のなかで必要なところに資金が流れることが重要だとも指摘。新たに導入される「金融機関の貸し出しに対する取り組み」について「高く評価する」と述べた。

<「不動産インフラ投資分野に関する有識者会議」設置、年内めどに施策検討へ>

前原担当相はデフレ脱却の取り組みを日銀だけに任せるのではなく、「政府の取り組みも必要」と指摘。「不動産インフラ投資分野に関する有識者会議」を立ち上げ、年内メドに施策を検討する考えを明らかにした。日本の投資市場のなかでも規模が大きいにもかかわらず、十分活用されていない「不動産とインフラ分野」に特定し、1400兆円の個人金融資産の活用を狙う。

(ロイターニュース 吉川 裕子)
http://jp.reuters.com/articlePrint?articleId=JPTYE89T06F20121030

アングル:日銀追加緩和、為替市場に打ち止め感広がらず
2012年 10月 30日 19:06 J

[東京 30日 ロイター] 日銀の追加緩和が事前予想の域を出なかったことから、ドル/円は噂で買って事実で売る「セル・ザ・ファクト」となったが、下値不安を口にする市場参加者は少ない。

政府・日銀が「デフレ脱却に向けた取り組みについて」と題した共同文書を発表したことが、追加緩和への期待をつないだためだ。相場を円安に傾けるほどの力はないが、さらなる緩和をめぐる思惑がドル/円を下支えする可能性が高い。

<政府・日銀の共同文書で思惑>

30日午後に日銀が11兆円の資産買い入れ増額を発表すると、ドル/円は「セル・ザ・ファクト」でいったん売られたものの、下値は限られた。この背景にあったのが、政府・日銀が共同で出した「デフレ脱却に向けた取り組みについて」と題した文書だ。「これで日銀は今後も長い期間、緩和政策を遂行させられるのではないか」(外銀)との思惑が浮上。「消費者物価の前年比上昇率1%が見通せるようになるまで、強力に金融緩和を推進していく」という日銀の文言を、海外勢は「1%に届くまで追加緩和をし続ける」(別の外銀)と解釈し、ドル/円は79.27円を底に買い戻された。

ドル/円の下落には歯止めをかけるが、円安効果は限定的──。これが日銀の資産買入等基金増額をめぐる現時点での市場の評価のようだ。9月のマネタリーベースは前年比9.0%増の124兆3261億円と過去最高を更新したが、この間のドル/円に目立った方向性は出ていない。10月中旬には日銀当座預金残高は46兆円台と過去最高に積み上がった。みずほコーポレート銀行マーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏は「(基金増額は)やらなかったら円高になっているので、円高抑制にはなるものの、円安はけん引しない」との見方を示す。

<カギを握るのは日米の金利差>

市場では、ドル/円相場上昇のカギを握るのは、やはり日米金利差との指摘が目立つ。投機筋の円売りはいずれ買い戻されるため、やや長い目で見れば相場にとって中立。このため、円安が進むためには国内投資家のドル買い/円売りが不可欠となるが、そのためには安定したボラティリティと十分な日米金利差が必要となるためだ。ただ、現時点では「ボラティリティは安定しているが、金利差拡大は見込めない」(唐鎌氏)との見方がもっぱらだ。ドル/円は貿易収支など需給面からは円高に歯止めがかかりやすくなっているが、円安に傾くには材料不足のようだ。

(ロイターニュース 志田義寧 編集:久保信博)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE89T08520121030  

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