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金融庁が動き出したようだ。
■【外銀国内支店の円預金保護、危機に備え 金融庁案】=日経新聞 16日11:49
金融庁は16日、日本国内の外国銀行の支店に預けられた円預金を預金保険制度の対象に
追加し、国内銀行の預金と同じように保護する方針を固めた。金融危機などで外国銀行が経営破綻しても、日本の預金者の資産を保護できるように制度を見直す。外銀の国内支店が一定の資産を日本国内で保有することを義務づける案も検討する。
16日の金融審議会(首相の諮問機関)に素案を示し、了承を得た。年末までに詳細を固め、2013年中の銀行法など関連法改正をめざす。
外国銀行のうち、支店の形で日本に進出しているのは57行で、今年3月時点の円預金
の合計は3兆1000億円。現在は預金保険制度の対象外で、外銀が破綻すれば日本の預金
者に被害が及ぶおそれがある。たとえば、欧米や新興国で金融危機が起きても、日本の預金者に悪影響が出ないように万全を期すべきだと金融庁は判断した。
日本の国内金融機関の円預金は、当座預金などの決済性預金は全額、利息の付く普通預金や定期預金は合算して元本1000万円までと利息が保護されている。外国支店が預金保険制度に加われば、その円預金は国内勢と同様に保護される。一方、外銀は預金残高に応じて預金保険料を支払う義務を負う。
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外銀の破綻を想定し、日本の円預金を保護するという"改正"案であるが、これには2つの意味があろう。
一つは、円資産の誘導であり、これにより円は安全とのイメージを与え、海外からの資本流入を企図するものである。
もう一つは、日本人の外銀預金者増大である。邦銀のリスクにも対応し、外銀にも円資産を分散化させる意図が働いているであろう。
言うなれば、日本へ資本を誘導すると共に、国内資本を吸い上げていく構造が出来あがる。
さらに、別の報道では、金融庁は大手銀行グループなどの大口融資に関する規制を強化し、1つの企業グループに融資できる上限額を銀行の自己資本の25%以下に制限する案を検討するようだ。
現行は自己資本の40%以内とされているが、大口融資を規制することで、銀行グループの貸し出しリスクが一つの企業グループに集中させないようにするという。
この規制案は、IMFやバーゼル委員会の意向でもあるようだ。(ブルームバーグより)
この規制案は、世界的な金融緩和策が採られているなか、だぶついている資金を貸し出しや融資にまわすことを制限することになり、一段と国債バブルを助長させる恐れがある。
★これらの金融庁の動きを裏読みすれば、おのずと金融危機が勃発し、金融機関の破綻が想定されているのみならず、国債バブル崩壊を導いているかのようである。
そのとき、私たちの円資産も暴落することになる。
★さらには、外銀といえども日本に支店を出している以上、国内法に従わざるを得ず、金融庁の管轄にあることから、外銀の日本支店に対しても財産税がかけられ、個人の資産を奪われる可能性を、改めて露呈している。
もとより、金融危機時に銀行が破綻し、ペイオフ(預金保護)で預金が戻ってくるなどという甘い期待は持たない方がいいのは言うまでもないことである...。
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