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超高層ビル群で知られる中国・上海だが、裏に回ると取り壊された古い民家の姿が。本当の中国はどちらなのか…(ロイター)
中国経済、日本外しで「ハリボテ」を露呈 ブレーキ壊れた投資マシン化
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20121018/frn1210181811003-n1.htm
2012.10.18 夕刊フジ
中国経済が八方ふさがりだ。尖閣問題を機に理不尽な日本外しを行ったところ、かえって日本企業の技術に依存する中国経済のもろさが浮き彫りに。大量投資・大量生産に依存した急成長路線が行き詰まったが、消費主導の安定軌道に舵を切ることもできないまま、「ブレーキが壊れた投資マシン」のごとく暴走を続ける。技術なき過剰投資や過剰生産の果てに待ち受けるのは大クラッシュなのか。
日本の自動車メーカーの販売台数が3〜5割も落ち込むなど、溝が深まるばかりの日中経済だが、「真っ青になっているのは中国ではないか」と話すのは中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏。
「経済が減速するなかで、中国には新たな成長の牽引(けんいん)役となる産業が求められている。ところが、中国の製造業は組み立てが主体で、中枢の技術を自国で持っておらず、中国オリジナルの製品で海外に売れるものは何もない」というのだ。
「iPhone(アイフォーン)などのスマートフォンも中国で生産されているが、最新鋭の工場では将来的に中国人従業員の代わりに日本製の産業用ロボット導入を進めようとしている。ユニクロなど繊維製品の生産も有名にはなったが、日本製ミシンがなければ作れない」(宮崎氏)
中国経済は1980年代以降、改革・開放路線で急成長し、「世界の工場」と呼ばれ、海外の投資マネーを呼び込んできた。しかし、労働者の賃金上昇による生産拠点の国外移転、世界景気の変調を受けた輸出の伸び悩み、不動産バブルの崩壊、貧富の格差拡大を背景にした国内消費の頭打ちなど、ここにきてさまざまな矛盾が噴出している。
大手外資系証券ストラテジスト出身で武者リサーチ代表の武者陵司氏は、「中国は日本の戦後の高度成長を学び、経済を急速に発展させてきた。しかし、いまや投資を増やすことで経済が良くなる段階からの転換期を迎えており、消費を増やすと同時に所得格差を是正する政策が望ましい」と指摘する。
しかし、中国が景気浮揚策として選んだのは構造転換や格差是正ではなく、さらなる投資だった。その典型が公共工事で、中国の経済紙、経済参考報は、2011〜15年の鉄道建設投資は2兆3000億元(約28兆7000億円)に上る計画だと報じた。
中国の鉄道といえば、昨年7月に浙江省で起きた高速鉄道事故が記憶に新しい。事故を受けて当初計画よりも5000億元減るとはいうが、05〜10年までの5年間に投資された1兆9800億元を上回る額で整備を進める。ただ、前出の宮崎氏によると「中国鉄道部の累積赤字は24兆円に達し、中国版新幹線も何年後に採算が取れるのかわからない」。
前出の武者氏はこう分析する。
「投資の採算が検証されないまま、いわば『ブレーキが壊れた投資マシン』と化している可能性があり、その結果、不動産のバブル化や重化学工業部門の設備過剰が起こっている」
なりふり構わぬ景気浮揚策で、中国の景気は一時的に浮上する可能性はあるが、山が高ければ谷も深い。「中国経済は困難から抜本的に抜け出す方策はない。雇用は一段と悪化し、社会不安は高まる。世界経済にとって大混乱の種になりかねず、リーマン・ショック級のインパクトになることも否定できない」(エコノミスト)と声をひそめる。
巨額投資を続けることで資金的な余裕もなくなる。そこで、中国は日本に対し、円と人民元の直接取引拡大や中国国債の購入などを要求し、野田政権も協力する方向だった。ところが中国の謝旭人財政相ら金融当局のトップが日本で開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会をドタキャンしたことで、中国国債の購入が先送りになる可能性も出てきた。反日活動でまた一つ墓穴を掘った形だ。
前出の宮崎氏は「中国共産党の一党独裁というシステムに致命的な欠陥がある。自由な競争がなければ独自の技術も生まれないし、経済も張り子の虎のままだ」と語る。中国経済の病巣は深い。
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