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原油の世界価格は15日、緩やかに下がり続けたが、分析専門家らは、その理由を、イラン外務省のメフマンパラスト報道官が「イランはウラン濃縮問題に関し交渉する用意がある」との声明を出した効果だと説明している。
報道官は「イラン・イスラム共和国政府は、同国の核プログラムに向けられた国際社会の不安のレベルを下げるため柔軟性を示し、ウラン濃縮問題に関し交渉を行う用意がある」と述べた。彼の言葉によれば「もし原子力の平和利用にとって必要な濃縮度20%以下の低濃縮ウランの供給を、イラン政府に対し保障するのであれば、我々は、そうした柔軟な立場を示す可能性がある」とのことだ。
なおここで注意を促したい事は、アフマディネジャド大統領も先日、もしIAEA(国際原子力機関)が必要な核燃料をイランに提供するなら、そもそもイランは低濃縮ウランの製造を全く止める用意がある」と発言した点だ。
イランの核問題と原油価格が直接関係していることは、広く知られている。この問題をめぐる緊張の度合いが高まれば高まるほど、原油の価格は上昇する。早ければ今年11月か12月に実施予定のイランと6カ国(国連安全保障理事会常任理事国5か国にドイツを加えた)の次の交渉で、おそらく6カ国側はイランに対し、イランが講じる信頼醸成措置措置一つ一つに対し、自分達が現在導入している制裁を、こちらも一つ一つ解除してゆく方法を提示するだろう。
これは、ロシアのラヴロフ外相が提起した段階的調整プラン.に大変似ている。
ロシア社会・政治調査センターのウラジーミル・エフセーエフ所長は、
「イラン政府の提案は、制裁行動中止プロセスの9つの段階を含んでいる。しかし一つだけ違っているのは、制裁解除に関する9つの項目すべてを相手が遂行して初めて、イランは、コム郊外にあるフォルドの地下工場での低濃縮ウランの製造を一時停止するとしている点です。
つまり、イラン政府の要求では、制裁は、イランがしかるべき措置を取った後、それに応じて解除されるのではなく、最初の措置が講じられる前にもう解除される事になります。その際、ウラン濃縮の最終的な停止は、最後の段階で初めて、それもフォルドの濃縮施設でのみなされます。
そればかりではありません。イランは、ウラン濃縮の停止は、自分達への低濃縮ウランの提供が保障されるという条件下で行う用意があるとしています。 そして最も肝心なのは、すべての施設がそのまま残され、いつでもウランの濃縮が再開でき、濃縮度をさらに上げる事さえも可能だという点です。」
こうしたイランの立場が、6カ国にとって受け入れられないものである事は明らかだ。近くEUは、ひとまとまりとなった新たな対イラン制裁措置を導入する。この措置は、EUによるイラン産ガスの買付禁止などエネルギー領域を初めとして貿易、金融、運輸、無線電信に及ぶ幅広いものだ。
今後の原油市場の動きがどうなるか、それはイラン政府がこうした措置をどう受け止めるかにかかっていると言ってよいだろう。
2012/10/16
http://japanese.ruvr.ru/2012_10_16/91356450/
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