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[IMF総会] 血税90億円で世界の恥さらし
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2012/10/11 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
「おもてなし」はプリクラだけ
◆英誌は「お粗末な主催国」と酷評
9日に東京と仙台で開幕したIMFと世界銀行の年次総会は国際的なビッグイベントだ。日本での開催は実に48年ぶり。14日までの期間中には、加盟188カ国から官民合わせて約2万人が来日する。いずれも、世界を動かす金融・財政政策のトップばかりだ。
「年次総会は3年に1度だけ、IMFと世銀の所在地・米ワシントン以外の加盟国で行う。つまり、オリンピック並みに回ってこない。今年はエジプト開催の予定でしたが、政情不安のために断念。そこで日本が『震災からの復興』を世界にアピールしようと名乗りを上げて、開催の運びとなったのです」(財務省関係者)
中国閣僚の欠席でミソをつけたとはいえ、日本のセールスポイントを世界に伝える絶好のチャンスだし、並み居るVIPと交流を深めれば、その後のビジネスチャンスになる。日本の文化や先端技術をアピールすれば、低迷する経済の起爆剤となる。それなのに、あろうことか、日本は財務相が交代したばかりのド素人。みすみすチャンスを逃しているようなものだ。
案の定、英経済誌「エコノミスト」に〈日本はお粗末な主催国。こんな経済外交を展開してはいけないという教訓を与えてくれた〉と酷評される始末だ。
48年前は東京五輪と開催時期が重なり、当時の田中角栄蔵相の「1回のIMF総会は、100回の国際見本市に相当する」という大号令のもと、華々しい総会を演出したものだ。しかし、今回は何もしていないも同然だ。
「総会を仕切る財務省がテンでなっちゃいないのです。接待を受ける側には慣れっこでしょうが、世界のVIPのもてなし方は勉強不足。開催直前まで、あらゆる料理研究家に声をかけ、『日本食は何を振る舞えばいいか』『どんな土産なら喜ばれるか』『VIPはどこに招待すべきか』と、イチから教わっていました」(あるフードジャーナリスト)
◆日本売り込みの機会を自ら潰す愚
この体たらくだから、メーン会場(東京国際フォーラムと帝国ホテル)の周辺地域との連携も不十分だ。すぐそばには銀座、有楽町、日本橋と日本有数の商業地域が広がっているのに、宝の持ち腐れである。
「メーン会場に設置された“おもてなし”の切り札は、歌舞伎役者や桜などの背景を選んで記念撮影できる『プリクラ』程度……。政府は日本を売り込むチャンスを自ら潰しています」(民間シンクタンク研究員)
総会開催には約90億円の血税がつぎ込まれているが、結果は世界に恥をさらしただけ。途方もないムダ遣いである。
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