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世界経済、わずか3年でリセッションに逆戻りも−IMFが悲観的見通し 米欧行動なければさらに鈍化 日本約2.2%に引下げ 
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/848.html
投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 09 日 09:16:16: cT5Wxjlo3Xe3.
 

世界経済、わずか3年でリセッションに逆戻りも−IMFが悲観的見通し
2012年 10月 9日 7:53 JST 
 【東京】国際通貨基金(IMF)は、恒例の世界経済見通し(WEO)を発表し、世界経済は前回リセッション(景気後退)から脱却したあと、わずか3年でリセッションに逆戻りするリスクがあると警告した。また、世界的な景気下降の再来を阻止するのは、前回の2009年当時よりもはるかに複雑だろうと付け加えた。

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左上より時計回りに:Bloomberg(2点)、BLOOMBERG NEWS、AFP/Getty Images
 IMFはWEOの中で、「深刻な世界的景気下降のリスクは警戒すべきほどに高い」と述べた。今回のWEOは、IMFの秋の年次総会に先立って東京で9日に発表されたもので、09年のリセッション以来最も暗い世界成長見通しになっている。

 IMFは、今年の世界経済成長率をわずか3.3%、来年は3.6%と予想している。これはほとんどあらゆる主要諸国で成長が鈍化し、政治的な問題が米国とユーロ圏の回復を脅かすとみられるためだという。IMFは今回、7月に発表した成長率予測を今年について0.2%ポイント、来年について0.3%ポイントいずれも下方修正した。

 IMFは「著しい好転はまだ視界に入っていないようだ」と述べた。昨年の世界経済成長率は3.8%、2010年は5.1%だった。

 IMFは、世界的な下降をいかに回避するかについて、単一の統一メッセージは出せないと指摘した。09年当時、IMFは深刻なリセッションを阻止するため景気刺激のための果敢な財政出動を各国に呼び掛けた。しかし今回は、IMFのアドバイスははるかに複雑になっているという。例えば、一部の債務過剰国には財政赤字削減を呼び掛けるのに対し、一部の加盟国には政治的に困難な経済の抜本改革に着手するよう訴える。また、一部の国、例えばドイツやオランダなどに対しては、苦境に陥っている他のユーロ圏諸国をもっと競争力あるようにするため、若干高めのインフレを目指すよう求めるという具合だ。

 IMFの今回の世界見通しは暗いが、多くの民間予測に比較すればなお楽観的だ。

 経済協力開発機構(OECD)は8日、8月の総合先行指標では大半の主要経済国が向こう数カ月間、一段と落ち込み、ブラジルと英国だけがわずかに上向くとの見通しが示されていると発表した。

 IMFが7月時点のWEO見通しから成長見通しを上方修正したのは、主要経済国ではわずか1カ国だけだった。それは米国で、今年の成長率は2.2%と、これまでの予測を0.1%上方修正した。先進諸国の債務と財政赤字をめぐる懸念は、近年世界経済の拡大のけん引役だった中国、ブラジル、インドなど新興諸国の国内的な諸問題と相まって、輻輳(ふくそう)している。

 IMFの前主任エコノミストでハーバード大学教授のケネス・ロゴフ氏は「金融の大きなシステミック(連鎖的)危機の後だけに、衰退が深刻で長期化し、回復が緩やかに停滞する現象は不可避だ」と述べた。

 IMFの定義では、世界がリセッション入りしているという場合、世界の国内総生産(GDP)が縮小する、つまりマイナス成長になる必要はない。IMFは09年のリセッションのほかに、戦後期における3つの「世界リセッション」を特定しており、リセッションから次のリセッションになったのは最短で7年間だった。この3つのリセッションは1975年、1982年、そして1991年だった。

 IMFは、鉱工業生産、貿易、資本フロー、失業の弱さと並んで、1人当たり実質GDPの減少をリセッションと定義している。

 IMFは今週のWEO報告で、世界成長が来年2%に落ち込む確率を17%と算出している。これは先進諸国がリセッションに陥り、新興諸国が「深刻な景気鈍化」に陥ることを意味する。4月時点でIMFはこうした事態に陥る確率を4%と算出していた。

 たとえ貧弱な成長率見通しであっても、IMFは今回、2つの大きな政治的な想定に立脚している。一つは、ユーロ圏諸国が苦境にある一部加盟国の緊張を緩和するためのプランを遂行し、長期的な統合に向けた措置を講じることだ。もう一つは、米国が「財政の崖」、つまり来年初めに予定されている一連の増税と支出削減を回避し、その他の財政上の懸念を解決することだ。

 IMFは今回の予測は「この2つの面で再び失望に終わる恐れもある」と警告した。

 今週東京で開催されるIMF年次総会で、加盟188カ国の当局者たちは欧州と米国に対し、より深刻な景気下降が迫っているため、もっと迅速に行動するよう求める見通しだ。米欧の中央銀行はいずれも最近数週間で緊張を緩和する措置を強化したが、米欧の政治家たちは依然として主要問題で膠着状態にある。

 暗いIMF経済見通しは、先進国の金融市場が最近数週間、比較的平静だったとはいえ、世界経済の基本的な好転を示唆するものではないことを想起させている。

 2010年当時、IMFは経済的に強い諸国に対し、蓄積した債務の削減を開始するよう勧告した。

 実際、その年の6月、主要20カ国・地域(G20)首脳会議は、2013年までに財政赤字を半減し、16年までに債務残高を「安定」させるよう各国に約束させた。しかし、この目標は今となっては達成する公算はほとんどない。

 IMFは今日、財政赤字と債務を削減する世界的な努力は、余りに急速で余りに広範囲に行われたため、成長に打撃になった可能性があると述べている。IMFは、09年のリセッション以降、財政緊縮による成長へのマイナスの効果を過小評価していたと反省の弁を述べた。

 また最新WEO報告は、成長が鈍化している理由の一つとして、特定の国内問題を指摘。それが世界的な政策措置を通じた成長復活を困難にしている。例えば中国では、今年の成長率は7.8%に鈍化する見通しで、通常の10%強のペースを大幅に下回ると予想されている。これは政府当局が刺激策を通じて成長を押し上げるのではなく、住宅バブルを抑制し、社会的なセーフティネット(安全網)を構築する方向にあるからだ。

 またIMFはインドについて、補助金を廃止し、構造改革を実施しようとしているため、今年は4.9%成長にとどまると予想している。これは7月時点の予想を1.3%下回る。

 日本については今年の2.2%から来年は1.2%に鈍化する見通しだ。これは東日本大震災後の建設復興が鈍化するほか、政府が消費増税を通じて巨額の債務を削減しようとするためだ。

 ハーバード大学のロゴス教授は「回復を加速するリスクのない方策はない。あるとすれば、それは税制を改革し、労働市場をより柔軟にするなど、政治的に痛みを伴うサプライサイド(供給重視)の構造改革だけだ」と述べた。

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[東京 9日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は9日発表した半期経済見通しの中で、日本が先月実施した金融緩和は経済成長を支援し、デフレの終息に寄与するとしながらも、日銀が1%としているインフレ目標を達成するにはさらなる緩和策が必要となる可能性がある、との認識を示した。

日本の経済成長率見通しについては、輸出品に対する需要鈍化や中国経済の減速を理由に、2012年は7月予測の2.4%から約2.2%、2013年に関しては1.5%から1.2%に引き下げた。

IMFは、日本経済は今年比較的力強い成長を遂げた後、2013年は成長が鈍化すると予測。2011年に起きた東日本大震災やタイの大洪水からの復興による一時的要因が、そうした動きにつながると説明した。

さらに「9月に発表された金融緩和は経済成長を支え、デフレからの脱却に寄与するだろう。しかし、インフレ率を日銀が目標とする1%に加速させるには、さらなる金融緩和が必要になる可能性がある」と述べた。

インフレに関しては、消費者物価指数は2011年に0.3%下落した後、今年は安定するとしながらも、2013年は再び緩やかなデフレに陥り、0.2%下落するだろう、との見通しを示した。

IMFはさらに、2015年までに消費税率を10%に引き上げることは重要なステップだとして歓迎しながらも、公的債務を持続可能な軌道に戻すためにはさらなる財政再建策が必要との認識を示した。

[9日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は9日発表した半期経済見通しの中で、中国の2012年経済成長率見通しを7月時点予想の8%から7.8%に引き下げた。また、ユーロ圏の危機が悪化し、米国が「財政の崖」を回避できなかった場合、それらがアジア新興国にもたらすリスクについて警告した。

2013年の中国の成長率見通しについては、7月予想の8.5%から8.2%に引き下げた。ただ、6月と7月に実施された利下げが成長を支えるだろうとしている。

IMFはインドの成長率見通しに関しても、2012年は6.1%から4.9%、2013年については6.5%から6%に下方修正。

下方修正の理由として、官僚主義的な体質、企業心理の悪化、経常赤字の拡大、ルピー相場の下落を挙げた。

IMFは、一部のアジア諸国は、必要が生じた場合に経済を支える財政的な余裕があると指摘。また、中国など一部の国は、為替相場が望ましい水準を下回っているとの認識を示した。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE89701T20121008?sp=true


IMF:世界成長予想を下方修正、米欧行動なければさらに鈍化

  10月8日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)は、ユーロ圏債務危機悪化の中で世界の成長率予想を下方修正した。さらに、米欧当局が経済への脅威にそれぞれ対応しなければ、成長は一段と鈍化すると警告した。
IMFは9日公表した世界経済見通しで、今年の世界成長率を3.3%と予想した。予想通りならば2009年以来の低成長となる。13年は3.6%と予想。7月時点の予想は今年が3.5%、13年が3.9%だった。IMFは、一段と急激な落ち込みのリスクが「警戒を要するほど高い」として、成長率が2%未満に落ち込む確率が6分の1あるとみている。
報告は「世界経済が、緩慢で曲折があることが常に予想されていた回復の中で、また一つの混乱に直面しているだけなのか、それとも今回の減速がより永続的な要素を持つものなのかということが最重要の問題だ」とし、「その答えは、欧州と米国の政策当局が主要な短期的経済課題に積極的に対応するかどうかにかかっている」と続けた。
188カ国が加盟するIMFは今週、東京で総会を開く。先進国の財政緊縮が成長の足かせとなる中で、中国やブラジルなど新興諸国も打撃を受けている。
IMFは「世界の金融システムへの信頼感は異例に脆弱(ぜいじゃく)な状態が続いている」とし、「先進国・地域全体で銀行貸し出しは低調にとどまっている」と同時に、リスク回避志向の高まりが新興市場への資本流入にブレーキをかけていると分析した。
財政の崖
米国については、計画されている自動的な増税と歳出削減はリセッション(景気後退)を引き起こすと警告し、これに代わる策を見つけるよう勧告した。欧州は通貨同盟の統合強化の約束を実行する必要があるとし、新興国・地域の多くには金融引き締め停止または利下げを実施する余地があると指摘した。
IMFはユーロ圏の今年の成長率をマイナス0.4%と予想。7月時点の予想から0.1ポイント下方修正した。13年予想はプラス0.2%と、従来予想の同0.7%から引き下げた。
米国は今年が2.2%成長、来年が2.1%成長と予想した。日本の成長率は今年について2.2%、来年は1.2%を見込むという。
スペインは来年1.3%のマイナス成長と予想し、7月予想から0.7ポイント下方修正。ドイツは今年と来年ともに0.9%成長が予想されている。来年の予想は7月に比べ0.5ポイント引き下げた。
IMFのチーフエコノミスト、オリビエ・ブランシャール氏は報告の前文で「スペインとイタリアは競争力と財政均衡を回復し成長を持続させる調整計画を実践しなければならない」と指摘。「そのためにはソブリン債務を増やさずに銀行の資本増強が行えることが必要」であり、「妥当な金利での借り入れが可能でなければならない」と分析した。
新興市場も下方修正
IMFは新興市場の成長率予想も下方修正した。ブラジルは今年が1.5%(従来予想2.5%)、来年が4%成長と見込まれている。
インドは今年が4.9%、来年が6%成長の見込み。それぞれ6.2%と6.6%の従来見通しから下方修正された。中国は12、13両年とも0.2ポイントの下方修正でそれぞれ7.8%と8.2%成長が予想されている。
IMFは、先進国・地域は緩和的な金融政策を維持すべきだとし、インフレ鈍化の見通しから欧州中央銀行(ECB)には「政策金利を極めて低く維持、またはさらに引き下げることに十分な正当性がある」と論じた。日本銀行にも一段の緩和が必要かもしれないと指摘した。
その他の短期的なリスク要因としては、原油価格の再高騰や米国が債務上限を引き上げられない可能性を挙げた。
原題:IMF Sees ‘Alarmingly High’ Risk of Deeper Global GrowthSlump(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Sandrine Rastello srastello@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2012/10/09 06:30 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MBKFX46TTDTI01.html

欧州に恒久救済基金が発足−50兆円,直ちに活用ないと財務相ら
  10月8日(ブルームバーグ):欧州では8日、5000億ユーロ(約50兆7000億円)規模の恒久的な救済基金、欧州安定化メカニズム(ESM)が発足した。ただ域内各国は、直ちにこれを活用する必要はないとしている。
ユーロ圏の財務相らはこの日、ESMの稼働開始を宣言した。最も早期にこれを利用しそうなのはスペインだが、同国が救済要請の瀬戸際にあるわけではないと強調した。ギリシャ救済資金の次回支払いやキプロス救済プログラムについても、決定は見送られた。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)はルクセンブルクで開いたESM発足の理事会後、恒久的基金の「創設は参加国政府の戦略の信頼性を高め、将来の危機に適切に対応するためのはるかに優れた道具をユーロ圏に与えるものだ」と記者団に言明した。
欧州中央銀行(ECB)が8月に国債購入の方針を明らかにしたことでスペインやイタリアの借り入れコストは低下し、ユーロ圏にはすぐさま救済基金を活用することなく、危機の根本的原因に対処する時間が与えられた。
この日のスペイン10年債利回りは5.71%程度と、7月24日に付けたユーロ導入後最高の7.62%から低下。イタリア10年債利回りも5.08%となり、6.60%から低下している。
当面は並行稼働
ESMは暫定基金の欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を置き換えるが、同基金が持つ融資能力4400億ユーロのうち1920億ユーロをアイルランドとポルトガル、ギリシャ向けに使ったEFSFが段階的に消滅する2013年半ばまでは、両基金が並行稼働する。
ユーロ圏財務相らの管轄下にあるESMは政府に直接融資できるほか、債券市場での介入、与信枠の提供、銀行資本増強に向けた資金の貸し付けができる。銀行監督一元化が実現すれば、直接銀行に資本注入することも可能になる。銀行監督制度は2013年に実現する公算がある。
ESMはEFSFの権限を引き継いではいるが、レバレッジを効かせて融資能力を高める共同投資組織や債務保証の仕組みは今のところ持たない。
財務相らはこの日、スペインの経済改革をたたえ、追加の歳出削減措置を迫ることは控えた。同国の銀行支援のプログラムは合意された最大額の1000億ユーロを大きく下回るとの見通しを示した。同プログラムからの支払いはESMの下で11月に開始されるという。
ドイツのショイブレ財務相は「スペインは他の諸国と同様に、ユーロ圏全体を取り巻く不透明感の結果である投機の感染という問題に悩まされている」と指摘。「しかし、スペインは支援プログラムを必要とはしていない」と言明した。
国民の反発
緊縮財政への国民の抗議や地方政府の選挙予定が、スペインに全面的な救済の要請を控えさせている。同国政府は、救済条件としての一段の歳出削減は受け入れ難いとの考えだ。
スペインの2013年予算案については景気見通しが楽観的過ぎ財政赤字目標の達成が難しいとの声もあるが、デギンドス経済・競争力はこの日、予算案を擁護し「予算調整をめぐる相当な努力をしている」とルクセンブルクで記者団に語った。
財務相らはまた、ギリシャをめぐる次の展開は欧州連合(EU)欧州委員会とECB、国際通貨基金(IMF)の通称トロイカの手に委ねられているとの認識を示した。トロイカは現在、歳出削減と資産売却、経済改革についてギリシャ政府と協議している。
ドイツのメルケル首相は9日に、ギリシャが隠れた財政赤字を明らかにして危機の引き金を引いた2009年10月以来で初めてアテネを訪問する。
ルクセンブルクのフリーデン財務相は、ギリシャは「多大な努力を払っているが、事態は非常に厳しい」と指摘。「ギリシャにさらに時間を与える必要があり、それが多額の追加金融支援につながらないならば、われわれはギリシャを支援すべきだ。ただ、これは一方通行であってはならない」と語った。
原題:Europe Launches $648 Billion Aid Fund, Rules Out ImmediateUse(1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: ]Brussels James G. Neuger jneuger@bloomberg.net; Luxembourg Stephanie Bodoni sbodoni@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Hertling jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2012/10/09 02:44 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MBL12V6TTDSB01.html


債券続落か、米金利上昇を嫌気−30年入札接近でスティープ化圧力(1)
  10月9日(ブルームバーグ):債券相場は続落が予想されている。9月の米国雇用統計で失業率の大幅改善を受けて米10年債利回りが2週間ぶり高水準を付けた流れを引き継いで売りが先行する見込み。11日に30年債入札を控えて、利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力がかかるとの見方も出ている。
SMBC日興証券の末沢豪謙チーフ債券ストラテジストは、きょうの債券相場は、9月の米雇用統計を受けた米長期金利の上昇などを受けて弱含みもみ合いと予想。今週は海外金融市場でのリスクオン(選好)の流れや米国債入札などを受けて上値の重い展開となりそうだとしながらも、「下値では下期入りによる『期初の買い』が支える構図」との見方を示した。
東京先物市場で中心限月の12月物は、前週末終値144円10銭をやや下回って始まり、日中は144円台前半での推移が見込まれている。8日のロンドン市場で12月物は、5日の東京終値比6銭安の144円04銭で引けた。清算値は144円02銭。末沢氏は144円00銭−同15銭程度のレンジを予想している。
前週末5日の先物相場は続落。経済指標の改善を背景に米債相場が下落した流れを引き継いで売りが先行した。12月物は午前に144円05銭と、日中で9月26日以来の安値を付けた。日本銀行が同日の金融政策決定会合で政策据え置きを決めたことを受けて、株価が一時下げに転じると、1銭安まで戻したが、結局は7銭安の144円10銭で引けた。
米雇用統計
5日の米国債相場は下落。米10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp)上昇の1.74%程度と、9月21日以来の高水準を付けた。9月の米雇用統計で失業率が7.8%と2009年1月以来の低水準となった。予想外に低下したことから、米金融当局による追加緩和策がインフレを誘発するとの懸念が広がった。8日の米債市場はコロンバスデーの祝日で休場。一方、週明け8日の米株相場は下落。S&P500種株価指数は前週末比0.4%下げて1455.88。
UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは、きょうの円債相場は下落した後に、押し目買いのタイミングを探る展開を予想。米雇用統計について、「失業率を計測する家計調査が予想を上回る一方、雇用者数を計測する事業調査はほぼ予想の範囲内。家計調査の中身は、パートタイム労働者の増加が失業率低下の背景にあり、季節調整の関係から10月の指標で一部反動が出る可能性がある。派遣労働の雇用者数はまだ弱く、過信はしづらい内容」と分析した。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の325回債利回りは前週末終値0.775%をやや上回って始まり、日中は0.7%台後半での推移が見込まれている。
日本相互証券によると、5日の325回債利回りは、午前は取引が成立せず、午後に入ってようやく前日比1bp高い0.775%で寄り付き、その後も同水準で推移した。
一方、10年物の325回債利回りは、東京時間の5日午後3時時点で、大和証券、シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると0.775%だった。
こうした中、今週11日には30年国債(10月発行)の入札が実施される。前回9月6日に入札された37回債と銘柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.9%。発行額は前回債と同額の7000億円程度。前週末の入札前取引では1.925%程度で推移した。
パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部長は、米長期金利の目先のレンジを1.6%−1.8%程度とした上で、国内長期金利について、「ゆっくり押し目を狙えるかは、米経済指標次第だが、0.8%付近ではいったん買いが入るのではないか」と言う。ただ、「消化が苦労しそうな30年債の入札にかけては、超長期ゾーンの利回り曲線がさらにスティープ化しやすいとみている」とも指摘した。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 船曳三郎 sfunabiki@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2012/10/09 08:06 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MBETNQ6K50YR01.html  

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コメント
 
01. 2012年10月09日 12:46:56 : cqRnZH2CUM

>IMFは、09年のリセッション以降、財政緊縮による成長へのマイナスの効果を過小評価していたと反省

緊縮による成長へのマイナスの効果を過小評価は、いつものことだな


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