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貯蓄に励む米国の若者 親世代の失職や住宅差し押さえを目にして
• 2012年 9月 25日 20:18 JST
• ショーン・マクグローティーさん（27）は何年もの間、母親が預金を強く勧めるのを無視していた。
母親のカレン・ゼイダーさん（54）はその後、事務スタッフとしての職を失った。マクグローティーさんが育った家は差し押さえられ、母親は生活のため、退職後の備えとして蓄えていた預金を取り崩すことになった。
Matt Eich for The Wall Street Journal
かつては経済的無責任者の典型だったというマレク夫妻。今は負債を減らし、預金をしている
ショックを受けたマクグローティーさんは昨年、確定拠出年金（401K）に加入した。「人生がぼくにあんなカーブボールを投げてきたらどうなるだろう」とラジオ局DJのマクグローティーさんは言う。
米国の年長者が仕事を失い、家を失い、引退を遅らせる姿を彼らの子どもたちが見て、そして行動している。ますます多くの若者が預金をし、支出を減らし、引退後の計画を立てているのだ。
20代〜30代の多くはもちろん、負債と低収入、失業に苦しんでいる。また、大部分が経済的に無責任で、若者の預金は年長者より少ない。
ただ、いくつかのデータによると、若者は今、かつての同世代よりも預金をしているうえ、預金を始めた年齢も早い。
2011年は25歳未満の従業員のうち、44％が会社の401Kに加入している。これは03年の27％を上回る。バンガード・グループが管理する企業年金プログラムに入っている数百万人の従業員のデータによって明らかになった。11年は25〜34歳までの従業員のうち63％が参加しており、03年の58％を上回る。
若い世代は、学生だった頃の奨学金ローンを抱えているが、クレジットカードの負債は減少している。35歳未満の米国人でクレジットカードの負債があるのは、02年は63％で、10年は約45%だった。ビジネスコンサルティング企業ストラテジック・ビジネス・インサイツのマクロモニターの調査データでわかった。また35歳未満のクレジットカードの平均残高は、02年の5100ドル（約40万円）から10年には4100ドルに減少した（インフレ調整後）。この期間にクレジットカードの平均残高が唯一減少した年齢層が35歳未満だ。
預金を増やすことは短期的には支出を減らすことを意味しており、経済にとっては成長を妨げる要因だ。しかし、預金の増加は投資のための資金が増えることになり、長期的には高い投資が経済の拡大を導くことになる。
退職プランナーはベビーブーム世代の子どもたちに世代の変化を見る。一般的に1946〜64年に生まれたとされるこの世代の米国人は典型的に、大恐慌を生き延びた節約家の両親に育てられている。ベビーブーマー世代は戦後の希望に満ちた、年齢とともに豊かさが増すように見られていた世界で大きくなった。多くのベビーブーマー世代は退職後のことについてあまり心配せず、多くが巨額の負債を築いた。
そして今、彼らは危機に直面している。米労働省のデータによると、55〜64歳の失業率はこの5年で倍になった。また米連邦準備制度理事会（FRB）とボストンカレッジの退職研究センターのデータによると、米国人は仕事人生が終わった時の401Kの口座残高が、生活レベルを維持するのに必要な金額の4分の1未満という状況に近づいている。大人になった彼らの子どもたちの多くは、世界はそれほど良くはならないという怖れから、十分に準備をしておこうとしている。
年齢層別にみた401Kの加入者の割合
http://jp.wsj.com/var/plain_site/storage/images/media/young2/11843616-1-eng-US/YOUNG.jpg
マクグローティーさんはこの経済的変化の影響を受けている1人だ。愛車は1000ドルで購入した1997年製サーブだ。貯蓄のため、フィアンセとのディナーはしばしばサンドイッチになる。
マクグローティーさんは16歳のときにクレムソン大学のラジオ局でボランティアをしたことから音楽の世界に入った。フロリダ州のDJの仕事は年収2万5000ドル未満で、預金をするのは苦しかった。
だが、人生がマクグローティーさんにカーブボールを投げたのは、自身が思っていたより早かった。7月、フロリダ州のラジオ局から契約解除金を渡されたのだ。マクグローティーさんは故郷のサウスカロライナ州グリーンビルのラジオ局にパートの仕事を見つけ、パーティーやイベントでDJとしての仕事を始めた。前の会社の401Kを、今のグリーンビルの雇い主が提供するものにまとめるつもりだ。
マクグローティーさんとフィアンセは、いまだにハムサンドイッチを食べている。そしていまだにせっせと預金をしている。
記者: E.S. Browning
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クリフハンガー：崖っぷちの米国経済
2012年09月26日（Wed） The Economist
（英エコノミスト誌 2012年9月22日号）
FRBのベン・バーナンキ議長は米国経済を救うために応分の務めを果たした。今度は政治家が動く番だ。
最近の米国経済は、弱い景気回復の基準からしてもなお、弱々しく見える。成長率は2％以下まで落ち込み、失業率は8％を超えたままだ。製造業の生産活動もどうやら縮小している。
http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/8/4/250/img_84d7889ada7f89a64811d04c4dd8a93912503.png
それでも、特にウォール街では、間違いなく楽観論が芽生え始めている。株式市場は2007年以来の高値をつけた。
消費者の信頼感は徐々に改善し、それとともにバラク・オバマ大統領の支持率も上昇している。ミット・ロムニー氏の失言が明るみに出る前から、オバマ大統領の再選の可能性は高まっていた。
この回復ムードはすべて、中央銀行とその印刷機のおかげだ。米連邦準備理事会（FRB）は9月13日、住宅ローン担保証券（MBS）をはじめとする資産の買い入れを無期限で行い、失業率の改善に明確な進展が見られるまでそれを続けると述べた。
その1週間前には欧州中央銀行（ECB）が、ユーロ圏崩壊の懸念を抑え込むために必要なだけの国債を買い入れると約束した。日銀も、資産買い入れの規模を10兆円拡大した。これらの発表は投資家を喜ばせている。中央銀行は政治家と異なり、好きなだけ貨幣を印刷できるためだ。
インフレ懸念以外に恐れるものはない？
では、市場の楽観論は妥当なのだろうか？ FRBは以前にも同様の「量的緩和（QE）」を実施しているが、結果は目覚ましいものではなかった。共和党はFRBによる貨幣の増刷を「一時的な効果」にすぎないと非難している。ロムニー氏はFRBのベン・バーナンキ議長について、2014年の任期終了後に交代させると明言している。
量的緩和に対しては、ほかにも2つの大きな批判がある。しかし、いずれも量的緩和の正当性を覆すものではない。
1つ目の批判は、量的緩和がインフレを促進するため、効果より悪影響の方が大きいというものだ。しかし、そうなる可能性は低い。金融緩和がインフレを促進するのは経済が過熱している時であり、現在のように十分な余剰生産能力がある時にはインフレは促進されない。
紙幣増刷に対しては、批判も根強い〔AFPBB News〕
FRBがインフレを嫌うというイメージは根強く、それが量的緩和の効果を弱めた可能性はある。投資家は、インフレ率がFRBの目標である2％を少しでも上回れば、金融緩和措置は打ち切られると考えたからだ。
だが今回は、バーナンキ議長は失業率の改善を目標に定めることで、インフレ率が2％を超えても、すぐには方向転換しないと示唆している。
この発言は、家計や企業を説得し、インフレによって蓄えが目減りするよりは今すぐ消費や投資に向かう気にさせるはずだ。
2つ目の批判は、米国経済の苦悩は高金利とは無関係なため、さらに量的緩和を実施しても助けにならないというものだ。この批判には確かに一理ある。債務に起因した金融危機が起きると、家計や企業は大抵、何年も債務を減らすことに集中し、低金利の誘惑にかなり鈍感になる。
米国では多くの場合、1世代に1度の歴史的な低金利を利用したいと思う人は、審査の基準が厳格化されたために、ローンを組めない。しかも、世界経済の減速や欧州の景気後退に関しては、いくらFRBでもどうにもできない。
今回のQEは違う
しかし、いずれもFRBが従来の方針を維持する理由にはならない。これまでの量的緩和は万能薬ではなかったかもしれないが、いくらか助けにはなっている。例えば、住宅ローンの長期金利を下げることで、住宅市場が活気づいた。
そして、今回の量的緩和はこれまでとは違う。ECBの発表にもあったように、国債買い入れという力技だけでなく、将来見通しの変化にも頼っているためだ。
来る2013年には、回復を妨げていた様々な力が弱まり、FRBの措置の効き目は強くなるだろう。デレバレッジング（負債圧縮）は順調に進んでいる。住宅市場は回復しており、住宅価格の上昇に伴い、消費者は豊かさを実感し、銀行は融資に積極的になるはずだ。
さらに、ECBはまだユーロ危機を解決していないが、ユーロ圏が後々まで尾を引くような崩壊に至る可能性は低くなっている。
年末に迫り来る「財政の崖」
11月の選挙後に、民主、共和両党は財政政策に関して合意をまとめられるか？〔AFPBB News〕
しかし、大幅に悪化する恐れのある問題が1つある。財政政策がそれだ。
今年末にはジョージ・ブッシュ前大統領が実施した減税の期限が切れ、自動的に歳出削減が始まる。財政引き締めの規模は1年でGDP（国内総生産）の5％ほどに上る。米国を景気後退に逆戻りさせるのに十分な数字だ。
たとえ政治家がこの「財政の崖」から落ちる時期を遅らせる方法を考え出したとしても、これまでの景気刺激策が終了し、計画済みの緊縮策が始まれば、やはり経済は財政引き締めに足を引っ張られることになる。
崖から落ちてはならないと考えているのは共和党も民主党も同じだ。しかし、その方法について両党の考え方が根本的に異なるため、どちらも選挙後まで問題を先送りにしようとしている。前もって計画を立てる努力をする企業にとって、先送りは意味をなさない。
民主党と共和党が合意すべきこと
両党が合意に加えるべき要素は明白だ。米国は直ちに中期的な計画を立てなければならない。税制改革によって歳入を増やすとともに、年金や高齢者の医療（メディケア）といった社会保障給付金の長期的な増加を抑えるような計画だ。しかもそれは、緩やかに進めなければならない。
これを実現するには、共和党は増税、民主党はメディケアに関して、越えてはならないとしている一線を取り除かなければならない。もし両党がこれに同意しないのなら、政治家を助けるためにバーナンキ議長にできることはもう何もない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36165
月米住宅価格の上昇幅、予想下回る＝Ｓ＆Ｐ／ケース・シラー
2012年 09月 25日 23:40 JST
トップニュース
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［ニューヨーク ２５日 ロイター］ スタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）が２５日発表したＳ＆Ｐ／ケース・シラー住宅価格指数によると、７月の主要２０都市圏の住宅価格動向を示す指数は季節調整済で前月比０．４％上昇と、６カ月連続の上昇となったものの、ロイターが集計したエコノミスト予想中央値の０．９％上昇を下回った。
季節調整前では前月比１．６％上昇。予想中央値は１．８％上昇だった。
Ｓ＆Ｐ指数委員会のブリッツァー委員長は、住宅部門に関する「最近の朗報」が今回の指標で確認されたと分析。「概して言えば、住宅に関して楽観的に見ている。上向きの傾向が続いている」と述べた。
指標発表後、米長期国債価格は上げ幅を縮小、ドルはユーロに対して下げ幅を小幅拡大した。
レイモンド・ジェームズ（テネシー州）の株式アドバイザリーグループの共同責任者、マイク・ギブズ氏は「（今回発表された指標は）住宅市場の回復が続いていることを示す」と話した。
前年比では１．２％上昇し、予想中央値の１．０％上昇を上回った。前年比での上昇は２カ月連続。
主要１０都市圏の価格動向を示す指数は季節調整済で前月比０．４％上昇、季節調節前で同１．５％上昇した。前年比では０．６％上昇だった。
＊内容を追加して再送します。
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11月米ケース・シラー20都市圏住宅価格指数は予想以上に低下 2012年2月1日
10月の米ケース・シラー20都市圏住宅価格指数が急落 2011年12月28日
7月米ケース・シラー20都市圏住宅価格指数変わらず、市場安定との見方も 2011年9月28日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE88O00H20120925
Ｓ＆Ｐ／ケース・シラー住宅価格指数：７月は前年比1.2％上昇
９月25日（ブルームバーグ）：７月の全米20都市の住宅価格は、前年比で予想を上回る上昇となった。住宅市場が米経済成長を底上げする兆候が強まった。
全米20都市を対象にした７月の米スタンダード・アンド・プアーズ（Ｓ＆Ｐ）／ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で1.2％上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は1.05％の上昇だった。前月は0.6％上昇していた。
ＴＤセキュリティーズの米国担当シニアストラテジスト、ミラン・マルレイン氏（ニューヨーク在勤）は「ようやく持続的で広範にわたる住宅価格の改善が見え始めた」とし、「住宅セクターではここにきて重要な変化が起きたが、それが持続している」と述べた。
前月比では、７月の住宅価格は季節調整後ベースで0.4％上昇した。調整前ベースでは1.6％上昇。前月比価格は３カ月連続で全20都市で上昇した。
前年比を都市別で見ると、20都市のうち16都市で前年比の住宅価格指数が上昇。特にフェニックスは17％上昇し、上げを先導した。一方、最も下げが大きかったのはアトランタで、9.9％低下した。
原題：Home Prices in U.S. Rose More Than Forecast in Year toJuly (3)（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾜｼﾝﾄﾝ Michelle Jamriskomjamrisko@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：Chris Welliszcwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2012/09/25 23:33 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MAWPKR6S972D01.html
＃住宅価格の予想、前年比では予想以上なのに、月では予想以下。
予想集計の方法に明らかに問題がある
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