★阿修羅♪ > 経世済民77 > 561.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
金本位制といふ選択・・「トンデモ論」として封印できない通貨混乱が来る?
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/561.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 9 月 11 日 07:23:59: EVQc6rJP..8E.
 

http://blog.livedoor.jp/clj2010/archives/65737330.html

米大統領選を前に、共和黨が金本位制への復歸を檢討する委員會の設置を政策綱領に盛り込み、注目されてゐる。金本位制復活に對する經濟專門家やメディアの評價は大半が否定的で、「トンデモ本の世界では人気あるトピック」とこき下ろす向きもある。

しかし金本位制復活は本當にトンデモない暴論なのだらうか。さう思ひ込んでゐるなら、邦譯が出版されたばかりのジェームズ・リカーズ『通貨戦争』(藤井清美譯、朝日新聞出版)をぜひ讀んでみるべきである。金本位制を現代に通用しない「野蠻の遺物」と決めつける多數意見が、歴史的事實や經濟理論についての無智に基づくことがわかる。金本位制への批判としてよく言はれるのは、お金の量を「柔軟に」増やせないため、デフレ(物價下落)につながりやすく、したがつて經濟成長の足かせになるといふものである。たしかに金本位制はデフレにつながりやすい。しかしデフレが經濟成長の足かせになるといふのは、現代の迷信である。リカーズは古典的金本位制の時代といはれる1870年から1914年の時期について、次のやうな歴史的事實を指摘する。

*******************
この期間にはインフレがほとんどなかった……。技術革新によって、失業の増大をともなわない生産性向上と生活水準の向上が実現された結果、比較的進んだ経済では緩やかなデフレ(物価下落)が広く見られた。(66頁)
********************

金本位制は緩やかなデフレとともに、第一次世界大戰前の世界に空前の繁榮と平和をもたらしたのである。これはもちろん、金融實務家であるリカーズの發見ではない。リカーズは「経済学者たちはほぼ一様に、この時代のすばらしい経済的成果を指摘している」として、經濟史家ジュリオ・ガラロッティの研究やセントルイス聯邦準備銀行が公表した論文を紹介する。同聯銀が公表したマイケル・ボードーの論文は「アメリカとイギリスの経済実績は、古典的金本位制の下ではその後の管理通貨制度の時代より良好だった」(68頁)と結論づけた。

★また、よくある金本位制復活批判に「現代の經濟規模に見合ふ量の金がない」といふものがある。だが物理的な量が少なくても、經濟規模に見合ふ水準に金價格が上昇すれば、問題はない。リカーズは金の適正價格を1オンス七千五百ドル程度とはじく(311頁)。現在の市場價格(約千七百ドル)の四倍以上である。

さて米ドルは長期の凋落に齒止めがかからず、この先崩潰に向かふのかどうか注視されてゐる。リカーズは悲觀論者である。ベン・バーナンキ議長率ゐる聯邦準備理事會が繰り廣げる「金融史上最大のギャンブル」(3頁)、すなはち、なりふり構はぬマネー増刷が「突然ハイパーインフレーションに変わる危険性は、きわめて現実味のあるもの」(4頁)と警鐘を鳴らす。

經濟學者の中には、インフレ(物價上昇)率が一定の目標値に達したところでマネーの供給を絞れば、ハイパーインフレにはならないとの意見がある。だがリカーズはさうした樂觀論を否定し、行動經濟學と複雜性理論に基づき「ごく小さな変化が破滅的な激変を招くことがある」(273頁)と指摘する。ドルの増刷を一定の範圍内に抑へても、取得したドルを片端から貴金屬、土地、建物、美術品などの實物資産に變へる人の割合がほんのわづか増えただけで、それが社會全體に爆發的に廣がる恐れはつねに存在する。
★ドルの崩潰は少しづつ段階的に進行するのではない。「二段階で――緩やかに、そしてあるとき突然に――起きるだろう」(270頁)

もし「ドルが歩んでいる道筋は持続不可能」(323頁)だとすれば、どうすればよいのだらうか。リカーズは(1)複數の準備通貨(2)SDR(特別引出權)(3)金本位制(4)混沌状態――といふ四つのシナリオを提示する。

このうち準備通貨をドルのほかユーロや人民元など複數にする案は、財政赤字や累積債務の問題が何も解決されないとリカーズは指摘する。IMFが管理するSDRを準備通貨として使ふ案も、國の紙劵通貨をグローバルな紙劵通貨に置き換へるだけで、そのうちドルと同じく拒絶されて不安定を招く恐れがあると言ふ。

それでは金本位制への復歸はどうか。「十分な研究を踏まえて巧みに実施されれば安定をもたらす可能性が最も高い」ものの、殘念ながら「学者からはほとんど評価されていないため、この論争で勝者になる見込みはない」とリカーズはみる。

たしかに共和黨は「金委員會」の設置を綱領に入れたけれども、これは大統領候補者指名爭ひで善戰した、古くからの金本位制復活論者であるロン・ポールの支持者層を取り込む狙ひでしかないだらう。軍事的にも「強いアメリカ」を復活させる目標を掲げた共和黨が、マネーを印刷する自由を本氣で手放すとは思へない。金委員會は三十年前のレーガン政權時代にも設置されたことがあり、若き日のロン・ポールは委員としてこれに參加したが、多數派が下した結論は、金本位制復活に反對といふものだつた。

さうなると、殘る混沌状態に陷る可能性が高いといふことになる。
★リカーズによると、このシナリオはさらに二つに分かれる。世界的な金融の大混亂に直面し、結局、泥繩式に金本位制を選ぶ可能性と、「さらに悲惨な事態が続く可能性」である。最後のあまり愉快でないシナリオの可能性を少しでも小さくしたければ、金本位制をトンデモなどと嘲笑するのをやめ、現實的な選擇肢として理解を深めなければならない。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年9月11日 11:38:34 : EthbU7v6pc
金本位制は今のところ、聖書の世界のように思われる。紙幣の「刷りまくれる」特権勢力が、反金本位制を死守するだろう。「金本位制になれば、主に欧米経済が空中分解する」と脅すだろう。が、本当は己の強欲が分解するだけの話だが。

02. 2012年9月11日 12:49:28 : 7uPtGleutM
金の備蓄がない日本の犠牲の上にせいりつ。

日本の債券がぱーにされることだ。強制的に。

白人ユダヤにたいして闘争だ。日本は滅ぼされようとしてる。放射能と金融危機で日本人口は激減。奴らの長いアジェンダだ。


03. 2012年9月12日 06:25:58 : q5Q4oXhvBs
この読みにくい旧字体のオッサンは、ダメだ。

正気とは思えない。


04. 2012年9月12日 08:12:27 : h7a0LTrbfs
非常に面白い内容だと思います。
もっと詳しく知りたいと思いました

05. 2012年9月12日 16:12:42 : WpkI2uf9cY
 今世紀に入る前に、GoldWarsの勝敗は決着しました。1999年9月IMF総会で宣言されたワシントン合意。これが世界中のGold現物を奪い去った勢力の勝利宣言。
 日本が米国に預けている750トンのGold現物は言うに及ばず、米国もGold現物は持っていませんよ。

 Gold現物は、NWO通貨の裏付けのために中央ヨーロッパの山奥に隠されています。
 2018年前後にNWO通貨が現れるでしょう。その時Gold現物に何らかの形でリンクされることになるでしょう。
 FRBが年間20兆ドルも刷り散らかしてるんだから、このままでは済まない。必ず経済大惨事が襲ってきます。それはリーマンがリハーサル程度に見える、凄まじい崩壊です。


06. 2012年9月12日 22:02:35 : Yf9dy0ox2c
ばかか?

 金本位制=貨幣量が金の量に固定(アンカー)されること。

 金の量=プール4杯分。


 世界のGDPは、拡大の一途。

 GDP(モノ・サービス量)に比例して、貨幣量も必要。

 GDP増で、貨幣そのままなら、インフレ

 GDPに見合った貨幣量を供給してきたのが、管理通貨制度。

 バカの話は、バカの妄想から出る。


07. 2012年9月12日 22:53:33 : ZgOTijc8L6
世界のGDPがこれ以上拡大しなくなったら、ドル紙幣を刷る必要もなくなるね。

08. 2012年9月13日 11:44:39 : rmMv7eFFnA
金本位制は時代遅れのものだから情報通信の発達した現在においては有効な手段として機能しないと思います。まあ、紙屑を握りしめているよりもマシな場合があるという程度のしろものかと。

賢く無理せず分配すれば余るようになっているわけですから、その方向に向かう決断が為されると思いますよ。ゴールド云々で解決できるものではありませんからね。
大混乱のさなかにおいてはゴールドもそれなりの役を果たすかも知れませんが、現在は偽物がかなり出回っているようですから個人レベルでは通用しないのでないかと思います。

畑を耕いて賢く慎ましい備蓄で準備するというのが正解でしょうね。
現在の通貨に価値があるうちに、全国の農地を復活させ輸入停止でも峠を越すまでの期間は十分食えるようにしないといけません。


09. 2012年9月13日 11:48:17 : uW7csC1KuR
GDPに見合った貨幣量を供給してきたのが、管理通貨制度・・・
 FRBは現在年間20兆ドルを刷り散らかしてるの。これのどこがGDPに見合ってるの?
 世界の債務総計はFRBもECBも、正確には把握できない額になってる。5京円なのか6京円なのか もう誰にも分からない。
 GDP規模とは関係ないところでレバレッジが大きいインチキデリバティブ商品の世界的蔓延が、その天文学的債務を生んだんだよ。
 今中央銀行にできることは量的緩和以外にない。でもそれは末期患者の痛みを和らげるために打ってるモルヒネと同じ。問題の先送りにしかならない。
 あと1,2年もすれば、リーマンの数倍の金融津波が世界を襲って、現行通貨が一旦リセットされる。そのときにGold現物の本当の価値が現れるよ。

10. 2012年9月13日 14:58:40 : ppQkZwfRqY
>09さん、

いいえて妙あり。

紙幣経済はどこまで行くのだ。
Goldの機能的な役割は今のジャブジャブな紙幣経済には統制出来るほどの能力まで至らない
のではないか。

このまま突っ走るほかないのでは。


11. 2012年9月14日 22:48:27 : Yf9dy0ox2c
>GDPに見合った貨幣量を供給してきたのが、管理通貨制度・・・
FRBは現在年間20兆ドルを刷り散らかしてるの。これのどこがGDPに見合ってるの?

 また、馬鹿が妄想か。長期(戦後GDPの拡大、1990年以後の20年で、3倍以上に拡大)と短期(リーマンショック以後)をごちゃごちゃにしているバカ。

 んで?20兆ドル刷って、さらにQE3までやって、何か問題が?誰か死んだ?

 ドル安・円高だけだろう?

 資源投資で、穀物高騰?金高騰?資源価格高騰? 2008年と比べりゃ、屁みたいなもん。

 FRBもドル供給拡大するなら、日本も日銀が円拡大をすれば良い話。

 ECBも、無制限に域内国債購入。

 いいか、不良債権を、札刷って(インフレ・貨幣価値下落)で、チャラにしようとしているだけだぞ。

 お前、これを、金本位制に戻して、超均衡お札数にして、解決しろと?

 本当にばかだなあ。

 リーマンショック以後の危機に対し、やってることは、札すって、チャラにすること。

 それは、日本のバブル崩壊以後の「失敗」を研究したからこそ出て来た政策。

 日本だけだぞ、名目GDP値が1990年と変わらないのは・・・その間に、アメリカもヨーロッパも、新興国も、皆拡大させ、リーマンショック以後も、持ち直しているんだぞ。

 本当に、「何をしたら良いか」が分かっていない、バカが、阿修羅に多い。


12. 2012年9月14日 22:50:52 : Yf9dy0ox2c
>GDP規模とは関係ないところでレバレッジが大きいインチキデリバティブ商品の世界的蔓延が、その天文学的債務を生んだんだよ。

 はいはい、日本のバブルね。それで、日本はどのように解決し、何を学んだの?


13. 2012年11月19日 11:09:35 : PvYVIcUkOQ
11.12>> 

 近い将来襲ってくる金融大津波(リーマンはリハ)によって、跡形もなく流されて消える 救いようのない 馬鹿

 哀れ合掌


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民77掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民77掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧