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QE3に動くFRB〜各国で出揃いつつある景気刺激策  米失業率見た目より悪い  効果半分の米QE3期待
http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/555.html
投稿者 MR 日時 2012 年 9 月 10 日 19:52:53: cT5Wxjlo3Xe3.
 

村上尚己「エコノミックレポート」 

2012年9月10日

QE3に動くFRB〜各国で出揃いつつある景気刺激策〜

・先週末発表された、8月分の米雇用統計では非農業部門雇用者は前月から+9.6万人増と、大幅増となった前月(7月+14.1万人)から低下し、再び10万人程度の水準に止まった。製造業の雇用が減少したことなどが、全体の雇用者の伸びを抑制した(グラフ参照)。

・一方失業率は8.1%と前月から低下(=改善)した。FRBが政策目標として失業率を重視しており、この改善で、QE3(追加金融緩和)には踏み込まないとの見方もある。ただ、失業率は単月の振れが大きく、また人々が労働市場から退出することでも下がる。このため、FRBは、失業率だけではなく雇用者の増加ペースを併せて政策判断を行う。

・具体的には、失業率の持続的な低下に必要な+15万人/月以上の雇用増加が目安となる。前回FOMCでは、「多くのメンバーが、かなりの持続的かつ強い景気回復を示さなければ、早期に追加金融緩和が必要になると判断した」と議論されている。8月23日レポートで、FOMCでのこの議論が判明したことをうけて、追加金融緩和を見送るハードルがかなり高いため、Q3実現の可能性が高くなったとご報告した。

・つまり、FOMC内で追加緩和を見送ると判断する「強い景気回復」は、少なくとも+15万人/月の雇用増である。雇用者数の推移をみると、春先に停滞し4―6月に平均+6.7万人に減速、7―8月には+11.9万人に若干持ち直した。ただ、これはFRBが「十分」と認識する雇用増を依然として下回る。

・実際、ロイター社の調査では、8月末まではQE3の可能性は50%未満だったが、先週末の雇用統計後の同調査でQE3を実施するとの見方は60%まで上昇している。例えば、QE3は年末まで温存するという予想を掲げていた主要な金融機関は、今週のFOMCでQE3を行うと予想を変更した。FRBが追加で購入する資産がどの程度に達するかに、市場の焦点がシフトしつつある。なお、残りの40%の回答者の多くは、今回QE3(追加金融緩和)を見送るが、「2014年終盤」とされている現在の低金利策の継続期間の延長だけを行うと予想している。

・この局面で、FRBが、雇用回復を主眼に景気刺激・インフレ期待を高める金融緩和策をどう評価すればよいか。米国経済の状況は、雇用を中心に回復ピッチは緩慢だが、実際には景気は落ち込んでいない。例えば、雇用者数が7月からやや改善しているのと同様、個人消費や住宅投資など家計の最終需要は底堅い。

・一方、過去2年(2010、11年)年央の減速局面と比べると、2012年は製造業の景況感の悪化が続いているが、これは輸出停滞が足を引っ張っているためである。ただこうした中で、9月7日レポートで紹介したが、ドラギ総裁の約束通りに、ECB(欧州中央銀行)は南欧諸国の金利低下を目指す大胆な政策に踏み出した。

・そして、週末には景気減速が続く中国でも、1兆元規模の公共投資が実現すると報じられている。次期政権の体制が整いつつある中で、中国でも経済成長を重視する政策がようやく動き出した可能性がある。米国だけではなく、主要地域で必要な景気刺激策が出揃いつつあり、減速が続く世界経済にも歯止めがかかるシナリオに期待できる。


http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G903/er/economic.htm

 

今週の数字:
20万9000人―8月に米労働人口から離脱した10代の人数
Real Time Economics
2012年 9月 10日 17:53 JST

 先月の労働人口の大幅な下落には明るい兆しがみてとれる。離脱者の多くが10代の若者であることだ。

画像を拡大する

Associated Press
 要点を簡単にまとめてみよう。7日に発表された米雇用統計で最も気懸かりな兆しの1つが、労働人口の36万8000人の減少だった。労働人口とは、仕事に従事しているか、求職中の人を指す。労働人口から離脱する理由は勉学や子育て、定年退職など多々あるが、大幅な下落は職探しに自信をなくしつつある人が増えている可能性を示唆している。

 だが、米労働省が主要労働年齢と定義する25〜54歳の労働人口の減少は、6万6000人と比較的少ない。労働人口の減少が最も著しかったのは、16〜19歳(20万9000人の減少)と20〜24歳(21万8000人)の若年層だ。55歳以上の年齢の高い労働人口は27万4000人増えており、この長期的な傾向は依然続いている。

 一体何が起こったのか。正確な答えを得るのは難しいが、理由の1つは労働省がデータを季節調整する方法に問題があるためと思われる。毎年夏になると数万人の若者が労働人口に加わり、新学期が始まる秋になると労働人口から離脱する。労働省では季節調整式にこのパターンを勘案しようとしている。

 だが、09〜11年は労働市場が低迷していたため、夏の間に仕事を見つけられた10代の若者の人数は通常よりもはるかに少なかった。季節的な要因を調整する前のデータによると、06年7月に仕事に従事していた16〜19歳の若者の人数は750万人だった。その数字は09年の同月では600万人を下回っており、11年にはさらに520万人にまで減っている。

 夏の間仕事に従事する10代の若者が減ったため、新学期が始まる8月後半から9月に仕事を辞める10代の若者の人数も減っている。07年と08年は、7月から8月にかけて10代の労働人口(季節調整前)は100万人以上減少していた。だが、昨年は61万3000人の減少にとどまっている。

 今夏は労働市場が昨年よりも健全で、仕事を見つけられた若者の数も増えた。7月に仕事に従事していた10代の人数は560万人と、06年よりは依然はるかに少ないが、過去数年と比較して著しく改善した。だが、その結果、8月に減少した労働人口は過去数年よりも多かった。

 この減少は通常の季節的なパターンを原因とするものであるにもかかわらず、労働省の季節調整式によって混乱が生じ、潜在雇用者数が「実際に」減少したかのように見えている可能性がある。

 もう1つ考えられる要因がある。雇用データの計算に使用するアンケート調査を実施している米国勢調査局は、毎年8月の19日を含む週にアンケートを収集するが、アンケートの質問はその前週、すなわち12日を含む週を参照している。今年は12日が日曜日だったため、いわゆる「参照週」は、通常のように8月の第2週ではなく、第3週だった。第2週よりも第3週に新学期が始まる学校が多いため、若年層の労働人口の減少幅は今年は人為的に増幅されてしまった可能性がある。これも政府の季節調整式には完全に反映されていない可能性のある要因だ。

 若年雇用者数の大幅な減少は、8月のパートタイム雇用者数が減少し、常勤雇用者数が増加している理由とも関係している。当然ながら夏の間の雇用の多くはパートタイムだ。10代の若者の影響を除外すると、8月のパートタイム雇用者数は実際は1万2000人とわずかな増加となる。常勤雇用者数は、若年層を含めた場合は4万3000人の増加だが、その影響を除くと7万4000人の増加になる。

 もちろん、だからといって雇用統計に関する懸念が若年労働人口にだけあるというわけではない。主要労働年齢層に関しても、労働人口は縮小し、雇用者数はほとんど伸びていない。また、若年雇用者数の減少の理由が、季節調整によるデータのゆがみだけで説明できるとも考えられない。季節調整前のデータによると、8月の10代の雇用者数は前年同月比で伸びが今年最も小さかった。いずれにしても、8月のデータで生じた疑問の多くは9月の雇用統計で明らかになるだろう。

[リアルタイム・エコノミックス(Real Time Economics)では米経済、連邦準備理事会(FRB)の金融政策、経済理論などに関する独自取材ニュースや分析、論評をリポートする]

記者: Ben Casselman

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オピニオン】米失業率は見た目よりも悪い
モーティマー・ザッカーマン
2012年 9月 10日 13:01 JST 

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記者: Mortimer Zuckerman

 


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効果半分の米QE3期待、対ドルの円高で日本株の出遅れ継続
2012年 09月 10日 14:09

ビジネス
8月インド自動車販売台数は前年比‐19%、10カ月ぶりの減少
中国がABS発行プログラム再開、国家開発銀が金融危機以降初の発行


[東京 10日 ロイター] 8月米雇用統計が弱い内容だったことで米量的緩和第3弾(QE3)期待が高まったものの、週明け東京市場でのリスクオンムードは限定的だ。

米景気減速と引き換えの米緩和期待であり、米金利は低下。対ドルで円高が進行したことを嫌気し、日本株は出遅れ感を強めている。米企業業績などに対するQE3効果も疑問視されており、マーケットでは積極的な動きは乏しい。

<景気改善期待につながらないQE3期待>

円高懸念が常につきまとう日本株にとって、景況感の悪化による米緩和期待の強まりは「半分しか好感できない」(立花証券顧問の平野憲一氏)材料だ。米ダウ.DJIは終値で4年9カ月ぶりの水準に上昇しているが、円高懸念で日本株はさえなく、今春のような円安・株高への期待は低い。

8月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比9万6000人増にとどまり、米雇用への不安はさらに強まった。市場予想の12万5000人増を大きく下回っただけでなく、6、7月の数値が大きく下方修正されたほか、先行指標である人材派遣業の雇用が5カ月ぶりに減少に転じるなど中身も悪い。ロイターが米雇用統計発表後に実施したエコノミスト調査では、11─12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でQE3の実施が実施される確率は、8月24日の45%から60%に上昇した。

10日午前の日経平均.N225は小反落。中国の景気対策期待で上海総合株価指数.SSECが堅調だったためコマツ(6301.T: 株価, ニュース, レポート)など中国関連株が続伸したが、米景気減速や対ドルでの円高が懸念され、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)やキヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)など主力輸出株の上値が重い。「対ユーロの円安効果を対ドルの円高が打ち消している」(国内証券)という。

第一生命経済研究所の首席エコノミスト、嶌峰義清氏は「米国はこれまでQE2などを実施したにも関わらず、景気をしっかりとした自律的回復軌道に乗せることができなかった。QE3を実施しても、米国経済が十分に回復しないのならば、日本の輸出や企業業績に与えるインパクトは限定的となるだろう。金余りに伴う株価上昇に留まってしまい、米国の需要が増えて日本からの輸出が増えなければ、実体経済にはプラスにはならない」と述べる。

<オープンエンド型は功罪両方>

一方、米共和党のライアン副大統領候補は7日、CNBCテレビとのインタビューで米連邦準備理事会(FRB)による追加国債買い入れ策について「私の意見では端的に言って、こうした緩和は全部FRBがまずい財政政策を救済しようとするものだ。費用が効果を明らかに上回る」と述べ、QE3をけん制した。

「ECBの南欧国債買入れ策発表もあり、株価が高値を更新するなど金融市場が安定していることや、新方式(オープンエンド方式)の量的緩和の詳細が固まっていないこと、また、米大統領選が本格化している中で、バランスシート拡大策に共和党が強硬に反対していることなどの状況を踏まえれば、今回はQE3を見送る可能性が高いとみている」(野村証券・金融市場調査部チーフ為替ストラテジストの池田雄之輔氏)との見方もある。

QE3の実施方法としては、1)一定期限まで国債やMBS(モーゲージ担保証券)などの資産を大規模に買い入れる、2)次回のFOMCまでに一定額の資産買い入れを実施し、それを継続もしくは変更するかは、次回会合でその都度判断する──という2つの方式が市場で予想されている。2)のオープンエンド型では、米共和党などからの批判をかわしやすいが、金融政策の先行きが見通しにくくなるため、アナウンスメント効果は小さくなる。

シティグループ証券チーフエコノミスト村嶋帰一氏は「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長などが雇用に懸念を示してきた経緯を考えればQE3見送りは市場とのコミュニケーションを損ねるリスクがある」と指摘。2013年年央までにモーゲージ担保証券を中心に4000─6000億ドルの長期債を購入すると予想している。

<打ち止め感出れば米金利上昇も>

またQE3を実施するにしても打ち止め感が出れば、効果は薄れる。UBS証券・シニア債券ストラテジストの伊藤篤氏は「米国の追加緩和が打ち止めとの見方が強まれば、金利がいったん上昇方向に向かうリスクを警戒する必要が出てきた」とみている。

米金利が上昇すれば対ドルでの円高懸念は後退するが、「景況感改善に裏付けられた米金利上昇でないため、金利上昇による米経済への悪影響が不安視され、日本株にも好影響は与えないだろう」(国内証券ストラテジスト)と慎重な見方が多い。

週明けの東京市場では様子見気分も強く、対ドルの円高が一服。78円前半での小幅もみあいとなっている。介入警戒感があるほか、IMM通貨先物の取組(9月4日までの週)によると、投機筋のドルポジションは2万4007枚の円買いであり、円ショートの巻き戻しによる円高が生じにくい環境にある。前週末の低調な8月の米雇用統計を受けても「78円を割り込まずに踏みとどまったので、きょうの下値リスクは限定的」(外為アナリスト)との声も出ていた。

(ロイターニュース 伊賀大記;編集 吉瀬邦彦)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE88902P20120910?sp=true  

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コメント
 
01. 2012年9月11日 02:12:57 : pwAFz85QEE
やっぱり円高。

02. 2012年9月12日 23:46:22 : F4wswTerVI
EQ3が発動したら、基軸通貨崩れるんとちゃう???

03. 2012年9月12日 23:47:21 : F4wswTerVI
あ、QE3ね。間違えました。

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