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株式日記と経済展望
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日本の電気メーカーがアップルのような製品が出来ないのは、ユーザー目線
が無いからであり、分厚いマニュアルの付いた製品を売り込んでくる。
2012年9月9日 日曜日
◆家電メーカーが競争力をもう一回取り戻すために必要なモノ 9月8日 プロのはプロのノウハウがある
http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=4125
自動車はできるのに、家電はなぜできないか?
のエントリーには昨日までで6万人のアクセスいただきました。このエントリーは主に、そこで働く人の気質や社風について書いたのだが、もうひとつ「ユーザーに直結したマーケティング環境」という大事な物もある。
実は自動車メーカーと家電には大きな差がある。
自動車はほとんどが直営、もしくは資本関係のある「専売」のディーラーで販売されている。自動車メーカーの新入社員の大多数はディーラーに出向して、数年間(数ヶ月かも・・)はセールスの仕事に就くはずだ。ここで顧客の目線を習得することができる。
ここで大事なのは、ディーラーの多くがそのメーカーの専売店であり、メーカーと一蓮托生だということだ。ディーラー内では常に他社製品との比較が行われてセールストークが磨かれる。新入社員はこのノウハウを持って本社に帰る。新車の正式発表前の内見会では、各ディーラーが「これは売れる」「これは売れない」と物凄い圧力を開発担当者にかけてくる。ディーラーの社長のほうがよほど先見の明がある部分もあるから、調査会社や広告代理店のマーケティングデータは参考程度だとその昔に聞いた(そのデータを作ってました、わたし・・)。
家電はどうか。
昔は確かに直営とは言えないが、強力な専売店網があった。
現パナソニックのナショナルショップがいい例だ。コンビニで買ったこの本を読んだら、松下幸之助が松下電器が1回ピンチになった時、全国のナショナルショップのオーナーを集めて数日間に渡って泊まり込みの会議を開いた時の話が出ていた。
ナショナルショップといっても松下電器の資本が入っているわけではない。しかし各店とも松下電器が潰れれば一緒に潰れる一蓮托生の存在で、しかもサラリーマンではなくて商店主だから、松下幸之助は最初は強気だったものの、ぎゅうぎゅうに絞られ、最後は全員に謝罪したそうだ。逆にそれで松下電器は一つにまとまって復活したんだそうな。
しかし、家電量販店が台頭し、専業の電器店はほぼ壊滅している。メーカーも見捨ててしまった。新入社員は量販店に販売研修に出されることはあっても、そこでは他をどう蹴落とすかということは学べない。直販店や専売店がないから、フィードバックが無い。もし専売店があったら、ガラパゴスやスマホ対応の何十万もする洗濯機など「こんなもん売れるか、アホ (`_´)」と物凄い騒ぎになったろうが、量販店は「売れないから仕入れない」というだけである。
思うに、家電メーカーは、コストカットと引き替えに、一番大事なものをすでに失っているのではないか。
一人勝ちのAppleは「直営店網」を全世界に持っている。Appleストアのおにーちゃん、おねーちゃんたちは、単なる販売員ではなく、Appleで働くことに誇りを持っている。客もApple大好きだし値切るようなヤツはいないから、客と同じ価値観を持って働ける。いうならスタバと似ている(笑)。
まあ人間だからいろいろいるとは思うが、自分はAppleストアで嫌な思いをしたことはない。と思ったが、量販店でも特に嫌な思いはしたことが無いので日本ってある意味凄い(意味不明)。
Appleのサポートも上級は社員だから、このクレーム付けたときもきちんとフィードバックしましたという報告があった。こうやって直営からは顧客の視点や反応がメーカーに届けられる。
新車の場合、クレームは売った販売店の営業マンから所長に届き、重大なモノならメーカーに報告される。新車についての反応は上記のように内見会でも、発売後も、ディーラーから続々回ってくるし、もっと詳しく知りたければ、ディーラーから成約者を紹介してもらってアプローチもできる。昔、某自動車メーカーさんとこのやり方で成約者に対して購入動機の調査をしました。
そんなわけで、各家電メーカーさん、どうせ大赤字を出してるんなら、この際、コストと考えずに投資と考えて、東京だけでは無くて日本各地に直営ショップを出したらどうですか? ついでに上海とニューヨーク、ジャカルタ、ホーチミン、バンコク、クアラルンプールあたりにも。ソニーは、銀座、名古屋、大阪に直営店があるが、そんなイメージ戦略のモノじゃなくて完全に開発のためのマーチャンダイジング、マーケティングを狙う。AKBだってジャカルタに希望していくんだから、家電メーカーのエリートがぐずぐず言うな(鬼軍曹風)
店員はパートなどを使わず、開発や宣伝、マーケティングの若手を出す。なんなら管理職も出す。1年くらい店頭にたたせて、それを元に販売成績の良い人間に新商品の企画を出させる。販売させられて辞めるくらいのヤツは辞めてもらった方がいい。販売成績も上げられないヤツが、顧客の欲しい物を作れるわけが無い。客がどこに興味を持っているか分かる能力があるから、販売成績を伸ばせるのだ。なんなら開発担当だけでは無くて、役員もやってみたらいい。どれくらい自分たちの製品が市場のニーズから乖離しているかよく分かると思う。
こういう本気の活動を企業がやれば、「こういう機能が付いてるモノが欲しい」というアイデアがある人間はそのパイロットショップに出向くだろうし、企業のイメージ戦略にもつながる。もしシャープさんが渋谷あたりにこんな店を出したら、出かけていって「こういう機能が付いたスマホ用のデバイス出したら売れる」くらいのアイデアは言いに行こうと思います。
(私のコメント)
日本の電器メーカーでアップルに一番近い経営形態を持っているのはパナソニックではないだろうか? 他の電器メーカーは直営店をほとんど持たず、家電量販店や大型スーパーなどに流している。個人の電器店の7割がパナソニックショップであり、他の家電メーカーで直営店を持つところを探してもでてこない。直営店と言っても系列店でありメーカーが直接店舗を構えてはいない。
「ポロにはプロの」の記事にもあるように、日本の電器メーカーと自動車メーカーの違うところは、自動車メーカーは直営店や専売ディーラーを通じて販売しているのに対して、家電メーカーは昔は専売店があったがパナソニックを除いて多くは専売店網が消えてしまった。多くが家電量販店や大型スーパーなどの販売に負けて閉店するかしてしまった。
シャープや三洋電機がダメになったのは人材の育成に失敗した為であり、経営者に問題があった。家電メーカーは新入社員を採用しても、直営店などに立たせて営業的センスを身に付けるべきですが、社会でどのような物をお客さんが求めているかを知る機会が無い。最近の家電製品を見てもやたらと多機能で使いにくい物が溢れてしまって、客とメーカーとの距離が遠くなってしまっている。
ブログでも、『新入社員は量販店に販売研修に出されることはあっても、そこでは他をどう蹴落とすかということは学べない。直販店や専売店がないから、フィードバックが無い。もし専売店があったら、ガラパゴスやスマホ対応の何十万もする洗濯機など「こんなもん売れるか、アホ (`_´)」と物凄い騒ぎになったろうが、量販店は「売れないから仕入れない」というだけである。』とあるように、家電量販店ではフィードバックを得る事が難しい。
アップルの直営店では、日本でも主要都市に展開していますが、アップルの商品のエキスパートであり、様々なサービスを行なっているが、家電量販店では販売だけであり、売れなければ売れる商品に入れ替えるだけだ。日本の電器メーカーが需要予測を見誤って見当はずれな商品ばかり作って自滅している。パソコンや携帯を作ってはいても、使いにくいものばかりでアップルのようにマニュアルを見なくても操作ができるような商品が出来なかった。
私などもシャープや東芝のビデオレコーダーを買っても、分厚いマニュアルを読まないとなかなか操作方法が分からない。直営店や専売店で買ったのなら、分からない事は電話で聞いて知ることが出来るが、家電量販店ではそこまではしてくれない。家電なら操作も比較的簡単だが、パソコンとなるとマニアで無ければ分からない事が多く、町の電気店の親父にも分からないだろう。
日本の電気メーカーがパソコンでぱっとしなかったのも、直営店などを展開してアフターサービスなどの充実を図らなかったためであり、マイクロソフトの電話サービスもほとんど繋がらず投げ出した人が多かった。私も電話帳のように分厚いマニュアルを見ながらパソコンをいじっていましたが、アップルはマニュアル無しでも分かるような製品を作ろうと言うコンセプトがある。
パソコンに限らず、日本の電気製品は多機能化して分厚いマニュアルを読まないと操作がわから無い製品が多い。メーカーの技術者任せの製品作りではそうなってしまうが、アップルのスティーブ・ジョブスは誰にでも分かる製品を作る事に重点が置かれていた。品質がよければ売れると言う事にこだわり、ユーザーが何を求めているかが一方通行であり、そこに日本の電気メーカーの独善性を感じる。
そこが自動車メーカーと家電メーカーとの違いであり、自動車メーカーは単価の高い商品だから直営店や系列販売店で売り、アフターサービスもそこで行なう。プロにはプロのブログでも、『新車の場合、クレームは売った販売店の営業マンから所長に届き、重大なモノならメーカーに報告される。新車についての反応は上記のように内見会でも、発売後も、ディーラーから続々回ってくるし、もっと詳しく知りたければ、ディーラーから成約者を紹介してもらってアプローチもできる。昔、某自動車メーカーさんとこのやり方で成約者に対して購入動機の調査をしました。』と言うように、ユーザーとメーカーとの風通しはあるが家電には無い。
家電メーカがこれからすべき事は、アップルのような直営店を構えてユーザーとメーカーとの風通しを浴することであり、ユーザーが何を求めているのかを汲み取る事だろう。しかし日本の家電メーカーがやっている事はリストラであり、コストカットでありアフターサービスの充実は考えていないようだ。家電製品でもテレビとレコーダーや周辺機器との接続など素人には分からない事だらけであり、衛星放送などはアンテナもパラボラだから専門店でなければ出来ない。
日本のメーカーがアップルのような製品が出来ないのは、ユーザー目線が無いからであり、分厚いマニュアルの付いた製品を売り込んでくる。日本の家電メーカーは業績不振で一斉にリストラにかかっていますが、コストカットと引き換えにサービスも切り捨てようとしている。携帯電話もガラパゴス化してしまったのはNTTに全部売る形になって直接ユーザーと結び付いていなかったためだ。
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