http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/495.html
Tweet |
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120903-00000770-playboyz-soci
8月24日、アメリカのカリフォルニア連邦北部地裁は「アップルのデザイン意匠に関する特許をサムスンが侵害した」として、サムスンに対し、約826億円の賠償金支払いを命じた。
それを受けてサムスンの株価は急落。さらにアップルが、サムスンの主力商品のGALAXYシリーズ旧機種の販売停止を求めているというから穏やかじゃない。
つい先日、韓国でサムスン関係者と接触したというケータイジャーナリストの石川温(つつむ)氏に、今後の動向について聞いた。
「サムスン関係者によると、今回のアメリカでの評決はアップルのホームゲームでの勝利のようなものだし、第1審のものでしかないので、今後の影響はまだ見通しが立たないとのことでした」
実際、「iPhoneやiPadに使われている特許権を侵害された」として日本でアップルがサムスンに1億円の損害賠償を求めた訴訟では、東京地裁が31日、サムスン側の特許侵害を認めずアップル側の請求を棄却している。それでも、日本でGALAXYシリーズが販売停止になる可能性はあるのだろうか?
「アメリカの評決に追従する形で、日本国内の訴訟でも最終的にアップルが完勝するかもしれないですね。ただ、日本ではGALAXYを主力に据えているNTTドコモ、AndroidのGoogle、そしてサムスンが手を組んで共同戦線を張るでしょうから、販売停止になる可能性は低そうです。
さらに言うなら、今回の判決は裁判が始まった頃に販売されていた機種が対象なので、現行機種は対象外。もちろん今後、アップル側は現行機種に関する訴訟も行なうとは思いますが、判決が下るのはまだまだ先。その間にサムスン側は特許を侵害しない新機種を発表していきますよ」(石川氏)
アップルが納得しないのではと思うが、アップル側にしても、今回の訴訟はティム・クックCEOによるパフォーマンスという側面もあり、問題ないとのこと。
「スティーブ・ジョブズほどカリスマ性のないティム・クックが存在感を示すため、ジョブズの弔い合戦だとアピールすべく訴訟を起こしたのでは」(石川氏)
しかも、訴訟はこのままドロ沼化するのかと思いきや、実は両社は共生関係の面もあるというから、舞台裏はより複雑だ。
★「iPhoneのアプリケーションプロセッサーはサムスン製の部品を使用しているので、サムスンの協力なくしてiPhoneは製造できません。ですから、アップルはサムスンを本気で潰すようなことはしないでしょう。最終的に、両者にとってうまい落としどころを探してくるのでは」(石川氏)
★それどころか、今回の騒動がサムスンに利益をもたらす可能性も。
「この訴訟は当初、GoogleのAndroidとアップルのiOSの代理戦争だと騒がれていたのですが、現在ではGALAXY対iPhoneになっている部分がポイント。つまり、あのiPhoneのライバルとしてGALAXYが世界中で認められたということなんです。もしかしたら、今回の訴訟の賠償金を簡単に上回る広告効果をサムスンは得られるかもしれませんよ」(石川氏)
まさか、両社にメリットがあった? だとすると、今回の訴訟騒ぎは壮大な出来レースという見方もできてしまう……。
「そもそもタイミングがいやらしいんですよね。もうすぐ両社ともに新製品の発表というタイミングでこの訴訟騒ぎ。マーケティングの一環だと疑いたくもなりますね」(石川氏)
そんな複雑怪奇なスマホ市場で、ユーザーはどちらを選ぶべき?
「9月12日発表といわれる新型iPhoneと、8月29日に発表された新しいGALAXYを比較して、自分の感覚に合っているほうを選べばいい。それだけの話です。最近のGALAXYはペンタッチ方式を推奨していて、アップル意匠から脱却しようという意思が感じられますしね」(石川氏)
いずれにしても、日本メーカーは蚊帳の外ってのが悲しい……。
◆サムスン敗訴で露呈した韓国企業の意外なアキレス腱 技術とソフトから読み解く「スマホ覇権争い」第二幕
(抜粋記事:http://diamond.jp/articles/-/24202?page=3)
*****アンドロイド陣営を牽制するアップル
いまだ技術力で先進国企業に劣るサムスン
もともとサムスンは後発であったこともあり、初期段階では技術の蓄積が低いとされていた。それを、日本企業からの人材雇用などを通して技術の蓄積を図った。一時期、「サムスンは日本企業の子会社」と揶揄されたほどだったという。
そのため、近年サムスン自身が高い技術を積み上げているとは言っても、アップルのように業歴が長く、しかも多数の知的財産権を持つ企業からすれば、まだ攻めどころはあったはずだ。
また、アップルにとって、グーグルがつくり上げたアンドロイドはそれなりの脅威になっているはずだ。アンドロイドを使うサムスンに圧力をかけることで、間接的にアンドロイド陣営に相応の影響を与える読みがあっただろう。
米国の評決の結果については、専門家の間でも様々な見方がある。サムスンの技術特許違反は許容できないとの見方がある一方、アップルはサムスンやグーグルに脅威を感じることなく、さらに先進の技術や革新的な新製品の開発に邁進すべきだとの意見もある。
*****今後両社の依存関係は希薄化する?
技術とソフトに見るIT業界の未来図
★ただ、今回の訴訟の結果、アップル・サムスンともにお互いの依存度を引き下げる戦略をとるはずだ。アップルは、サムスンからの部品供給をできるだけ分散させることを考えるだろう。サムスンと競合するわが国メーカーにとっては、大きなビジネスチャンスが生まれてくることも考えられる。
一方、サムスンは新しい技術や新製品開発のテンポを速め、アップルから特許違反の提訴が起きないような状況をつくり出そうとするだろう。
すでにサムスンは、マイクロソフトが開発したソフトを搭載するスマートフォンの発売を発表している。これは、アップルの圧力に晒されやすいアンドロイドから、その可能性の低いマイクロソフトへの回避を図ったものと考えられる。
今後、サムスンが上手く技術の蓄積を進めることができればよいが、それができないと、いずれかの段階でサムスンは、世界のIT業界の主要先頭企業の座を失うことも考えられる。それが現実のものになると、世界のITユーザーにもマイナスの効果が波及することが考えられる。(真壁昭夫/抜粋)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。