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ACTA(Anti-Counterfeiting Trade Agreement)「模造品海賊版拡散防止条約」。
Counterfeitとは、いわゆる「偽物」。本物をマネした模造品。
ACTAとは、もともとは、小泉政権に、中国のコピー商品の撲滅を表向きの理由にして、アメリカが日本に作成させた法案。
始めは「模造品取引防止協定」がその趣旨でしたが、いつの間にか、ネット規制法案に化けて、世界中のインターネット規制、言論弾圧法案になってしまったのです。
先に、EUの立法議会である欧州議会は、このACTAの危険性にNOを表明しました。7月4日、478:39(棄権165)の圧倒的多数で否決したのです。
日本では、NHKでさえ国民にまったく知らせないまま、7月31日の参議院外交防衛委員会において、ACTA批准が全会一致で可決されてしまいました。
まるで畳み掛けるように、その3日後の8月3日に開かれた参議院本会議で「ACTA・偽造品の取引の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件」の採決が行われ賛成217票、反対9票で可決されたのです。
知っていましたか?
国会議員でさえ、知らなかった人がたくさんいたのです。
さすがに舌鋒鋭い欧州のメディアは、「日本のメディアは一部を除きほとんど報道しなかった」として、その姿勢に疑問を呈しています。
ACTAは多国間条約です。
国内法では、一切太刀打ちできません。
特に条約は、その条約を批准した国々の国内法に覆いかぶさるように発効されます。法律は、上位、下位の位置関係が重要になります。
そういった点では、いったん批准されてしまえばTPPと同じ経緯をたどるでしょう。
これは、間違いなく自由な言論を封じ込めるためのものです。今は、その牙を剥いていないので、みんなが気づいていないだけです。
また、今の段階では、ACTAのその本性を知っている国会議員も、おそらく10人程度しかいないでしょう。
しかし、著作権を多少勉強している人なら、この国の将来の姿が見えるはずです。
今までのように、ネットによる原発の真実を伝える声も小さくなるでしょう。私たちは、さらに盲目になります。
衆院では外務委員会が審議します。ここで可決されれば、後は止めることはできません。
衆院の外務委員会の委員長は田中真紀子議員です。彼女は、このACTAの原案の作成を命じた小泉純一郎に、突然、外務大臣を更迭されたことは記憶に新しいでしょう。
衆議院外務委員会での審議は、今月中(8月中)に実施される予定で す。
衆院で審議された後、最終可決されれば、その30日後からACTAが発効されてしまうのです。
新聞・テレビが完全に国民に情報が流れるのをブロックしているので、すでに審議が始まっている可能性があります。
★この外務委員会のメンバーが、どこまでTPPとACTAを理解していることやら。
*** ACTAが世界的に問題になっているのは、ネット上に置かれている著作物の利用のされ方に関して
ACTAって何? なにが問題?
ACTA(模倣品海賊版拡散防止条約)
Anti-Counterfeiting Trade Agreement
「ACTA問題とは、ネット上にある知的財産権の侵害を防止するという名目で、自由な言論に圧力がかかる可能性が非常に高いということ」。
私たちインターネット利用者が、ACTAに関心を持つときは、こう言い切っていいと思います。
やってくる世界は、先進国でもっとも厳しい国内法と相乗して、
「あなたがACTAを知っていようがいまいが、ACTAを批准した国々では条約化されているのだから、それ相当のペナルティを受けても文句言うな」です。
ACTAは、2005年頃から水面下で法案が煮詰められていたにも関わらず、私たち一般のインターネット・ユーザーに何も知らされませんでした。
そして、私たちは、ある日突然、「参院可決しましたよ。後は衆院で可決されれば批准です」と、まさに寝耳に水状態の秘密主義でコトが進められていたことに気がついたのです。
原発問題、特に大飯原発再稼動問題と、福島第一原発4号機使用済みプール倒壊の心配、オリンピック、そしてお盆…。
議員、官僚たちの「この時期に、矢継ぎ早に進めてしまおう」という姿勢が不気味です。
ACTAは、ネットの問題を覗けば、偽ブランド品や映画・音楽の海賊版、他人が版権を持っている創作物を二次利用してつくった画像や動画を販売した場合、自社商品の宣伝に国内外の有名人や有名キャラクターを勝手に使用した場合、ロゴに手直しして視覚的に有名ブランドと錯覚させて商品を買わせた場合等々などのケース(すべて中国で行われていることですが)については、ACTAは有効に機能します。
それは豊富なコンテンツを持っている先進国にとって、利益の機会損失を防ぐもっとも有効な手段となるからです。
反面、コンテンツを開発する努力を怠ってきた国(発想力の乏しい国、クリエイティブの面で遅れている国)は、市場から徹底させられるのです。
こんなことは、ここまで偽物経済のパイが膨らんで、偽物GDPを叩き出す重要な産業になってしまっている中国にとっては、到底、受け入れられることではないでしょう。
だから、金輪際、中国はACTAを批准することは有り得ません。
そして、アメリカも、それを見てみぬフリをし続けるでしょう。
偽ブランド品や偽キャラクター・グッズなどの現物の世界における規制では、ACTAについて疑義はほとんど出ないでしょう。少なくとも、コンテンツを豊富に持っている先進国では、インターネットから主に情報を取っている人たち以外であれば、むしろ歓迎されこそすれ、反対する理由が見つからないからです。
★問題は、ネット上に置かれてある無形の物についての扱いなのです。
それが世界のコンピュータ・ユーザーが一番気にしていることです。
理解に戸惑う著作権や肖像権、商標権、あらゆる意匠は、もともと知的財産権ですから形がありません。
それをマテリアルとして使用して、創作物を制作し、販売した場合などが罪に問われることになります。
★映画、音楽、あるいはデザイン制作物、意匠デザイン、記事・文章・広告コピー、あるいは有名人の写真、キャラクターの画像等々について、その使用方法が細部にわたって制約を受けることになるのです。
★また、ACTAが拡大解釈されれば、特定のサイトを閉鎖に追い込むことも、いとも簡単できるようになります。
★国であれ、民間であれ、規制する側にとっての頭痛の種は、ネット上に存在する数億、いや数百億のコンテンツをいちいち監視できないことです。
であれば、投網を投げるように、関係する分野については根こそぎ一律に「使っちゃダメよ」という規制をかける以外なくなります。
「知らなかった、つい、うっかり」という例外を認めないことによって、規制の運用に汎用性を持たせることができ、検閲が簡単になるからです。
特に、意匠や商標権などは、色をわずかに変えても、視覚効果は薄れますし、それがCIのロゴデザインであれば、勝手に使われることは企業イメージを損ねることにもなりかねません。
こうした知財の複雑性から、裁判にもっていっても判定が難しいので、いっそのこと、最初から罰則を強化して水際で防ぐ、という安易な方向に流れていきそうだ、というのが、ネットでビジネスをしている人々が危惧するところなのです。
そこで法案のディーテールを詰める際に考えたのが、プロバイダに著作権を侵害しているユーザーがいないかどうか検閲させ、違反があった場合は、プロバイダーから、違反した個人の情報を規制側(監督官庁、もしくは民間企業かもしれない)に報告させる義務を負わせ、場合によっては、ネットへの接続を切ってしまうという権限までプロバイダーに与える、ということなのです。
これが、2008〜2009年頃に、ヨーロッパ先進国で真剣に検討されたスリーストライク法(HADOPI)でした。
スリーストライク法(HADOPI)は、著作権侵害を犯しているネットユーザーに2度警告しても改善しない場合、3度目の警告と同時に、裁判所の同意を必要とせずに、イーターネットを切断できる、という法律です。
さらに、知的財産権を侵害した者が、版権所有者に利益の機会損失を与えたは場合には、法外な損害賠償の責任を科し、さらに逮捕されてしまうケースまでありうることが、ACTA法案を解釈した専門家によって指摘されたことから、特にアメリカではACTA脅威論が沸騰しているのです。これは欧州もですが。
肝心なことは、正当な裁判を受ける権利も与えられず、著作権侵害したという事実だけを突きつけられて、わけも分らないうちに刑務所に入れられてしまうことさえある、ということです。
私が早い時期に、アメリカのサイトで、こうした事態について書いている有力ブロガーの記事を翻訳した時点では、このような恐怖が蔓延していました。それが、今年の頭でした。
せっかくインターネットという素晴らしい場ができたのに、このまま違法ダウンロードが放置されれば、万引きで書店が潰されるようなことがネットでも起きるという心配から、映画会社、音楽出版社(それを宣伝するテレビ、新聞、雑誌なども)などの巨大マスコミ関連企業が、特に米議会に働きかけたのです。
★日本は、ACTAの提唱国であるにも関わらず、今まで故意に報道しなかったのは、米国と同じような構図が日本にもあって、日本のテレビ局、大新聞社、あるいは巨大広告代理店(その広告代理店から出資を受けている大手出版社)が、競合相手である個人ネットユーザーを標的にしていると言えるでしょう。
それを裏付けるように、ACTAに反対するEUの人々の様子も、EU議会でACTAが否決されたことも、そして肝心の日本で、参院をこっそりと通過させたことも、まったくといっていいほど報道されませんでした。
★の様子をウォッチしていたヨーロッパのメディアは、「日本のメディアは、おかしい」と、その報道姿勢に疑惑を抱き始めています。
もちろん、日本のメディアは、暗黙の連合を組んで、そろって黙止したのです。NHKも同様です。まったく異常な国です。
8月6日、7日の二日間、総理官邸周辺でACTA反対のデモが行われていました。原発再稼動反対デモより規模がだいぶ小さいのですが、ACTA問題をきったかけとして、今まで以上に、その正体を現した「国によるネット規制」の動きに、危機感を持っている人々は確かにいるのです。
・・まだネットには、もちろん玉石混交でいろいろな情報があるけれども、まだ健全性が残っているわけです。
でも、それが、もしかするとACTAのような法律が拡大解釈されると、こういう情報が出なくなる可能性がある。
大手の映画会社やレコード会社がACTA推進側に回っているということがあるので、結局、(テレビ・新聞などの大マスコミが)マスコミ広告圧力(つまり、映画や出版に関連するCMや新聞広告を出してやらないぞ、という脅し)がかけられたままでは、最終的には自分たちの問題になる」。(抜粋)
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