ドイツ証券：東京コモディティ営業部門を閉鎖、機能をシンガポールに

　　８月６日（ブルームバーグ）：独銀行最大手ドイツ銀行グループのドイツ証券は、９月末をめどに東京のコモディティ（商品）営業部門を閉鎖し、シンガポールとロンドンに機能を移管する予定だ。日本国内のコモディティに関連するデリバティブ（金融派生商品）需要が低迷しており、機能を取引が盛んな地域に統合して業務の効率化を図る。２人の関係者が匿名を条件に明らかにした。
同社は、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、シドニー、フランクフルトなどを拠点に、世界中の顧客に対して24時間体制の営業を行っている。日本では、三菱商事の子会社でエネルギー・デリバティブ商品を専門に扱う「ペトロダイヤモンドリスクマネジメント」の社長を務めた山口健一郎氏が2010年２月に営業部長に就任し、石油や貴金属、非鉄金属関連といったデリバティブ事業のすそ野の拡大を図っていた。
日本の営業部は３人程度の専門スタッフで対応していたが、移管に伴い、山口氏は９月にロンドンに異動、残りはシンガポールに移る見通しだ。
ブルームバーグ・ニュースはドイツ証券のシンガポール在勤で広報担当のキャサリン・ヘーネス氏に電話取材を試みたが、連絡が取れなかった。
商品先物の取り扱いで国内最大のニューエッジ・ジャパン証券商品デリバティブ営業部の長谷川健課長は、欧米金融機関が日本からコモディティ・ビジネス部門をシンガポールなどへ移している動きについて「大勢の流れ」と説明する。「アジアでは様々なプレイヤーがシンガポールに集まり、ＯＴＣや現物市場も集まっている」と指摘し、「トレーディングをするにあたって東京にいる意味はあまりない」と述べた。
ゴールドマン・サックスやクレディ・スイス、ドイツ証券など外資系証券の日本の従業員総数は、各社が金融庁に提出した資料に基づきブルームバーグ・ニュースが集計したところによると、12年３月末で前年比6796人減少した。減少率は7.3％と、11年３月末の3.2％から拡大している。
コンサルタント会社Ｚ／エン・グループの世界金融センター指数（ＧＦＣＩ）の３月のリポートによると、東京の競争力ランキングはロンドン、ニューヨーク、香港、シンガポールに次ぐ５位となっている。
記事についてのエディターへの問い合わせ先：James Poole jpoole4@bloomberg.net
更新日時: 2012/08/06 18:37 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M7TFYU1A1I4I01.html

＃規制や税制、顧客などを考えれば、金融セクターの移動は必然だが
高付加価値の雇用減少は7千人を超え、さらに日本の賃金の下押しは続く

　
個人投資家への影響大のナイト・キャピタル、取引相手が救済
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　　８月６日（ブルームバーグ）： 米マーケットメーカー（値付け業者）のナイト・キャピタル・グループが発行した４億ドル（約313億円）の転換優先株を引き受けた投資家は、世界最大の株式市場における個人投資家最大の取引相手の経営を左右することになる。
ナイト・キャピタルが先週のシステム障害に伴う誤発注で４億4000万ドルの損失を被ったことは、機関投資家にとっての同社の重要性を浮き彫りとさせたが、６月７日のプレゼンテーションによれば、１−３月（第１四半期）の個人による米株取引高の月次平均の29％を同社が占めていた。
ディスクロージャー（情報公開）資料は、ナイト・キャピタルの転換優先株を買い入れたうちの２社、スタイフェル・ニコラスとＴＤアメリトレード・ホールディングが４−６月（第２四半期）にニューヨーク証券取引所上場証券の市場注文のそれぞれ38％と９％をナイト・キャピタルに出したことを示している。
ナイト・キャピタルの救済合意は非公開だとして事情を直接知る２人の関係者が匿名を条件に述べたところよると、スタイフェルとＴＤアメリトレードの他に、電子取引企業ＧＥＴＣＯとブラックストーン・グループ、スティーブンズ、ジェフリーズ・グループが出資に応じた。
ナイト・キャピタルの広報担当はコメントを控えた。ＴＤアメリトレードのフレッド・トムチック社長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）はコメントを拒んだ。ＧＥＴＣＯの広報担当もコメントを拒否。スタイフェルとブラックストーン、スティーブンズ、ジェフリーズの代表に電話と電子メールでの取材を試みたが回答はない。
原題：Knight Investors Eye Prize in Market-Making forIndividuals (1)（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾆｭｰﾖｰｸ Inyoung Hwang ihwang7@bloomberg.net;ﾆｭｰﾖｰｸ Whitney Kisling wkisling@bloomberg.net;ﾆｭｰﾖｰｸ Lu Wang lwang8@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net
更新日時: 2012/08/06 17:49 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M8BPCN6JTSEB01.html

ナイト・キャピタル：取引障害損失4.4億ドル、一部の予想以上

　　８月２日（ブルームバーグ）：米マーケットメーカー（値付け業者）大手のナイト・キャピタル・グループは、１日の取引障害をめぐる損失が４億4000万ドル（約344億円）に上ったと発表した。これは一部アナリストの試算を上回る。同社はまた、戦略および資金面の代替策を模索していることを明らかにした。１日の株式市場でナイト・キャピタルの株価は急落した。
同社は２日、取引ソフトウエアのインストールに絡む問題により、「大量の誤注文」が発生したと説明した。同社株の売買高は前日に過去最大規模となり、株価は上場来最大の33％急落した。取引障害の影響で銘柄によっては騰落率が最大151％に達し、ナイト・キャピタルが抱える損失を不安視した投資家の売りが膨らんだ。
ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ）は１日、取引開始直後に障害が発生したことを受け、モリコープやＡＴ＆Ｔなど140銘柄の取引について調査。株価変動のピーク時に行われた６銘柄の取引が無効とされた。取引開始後45分間でこれら銘柄は30％以上の激しい値動きを示した。ＪＰモルガン・チェースのアナリストは前日、ナイト・キャピタルの損失は最大１億7000万ドルに上る恐れがあると指摘。一方レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツは「数億ドル規模」に上ると予想していた。
ナイト・キャピタルはこの日、「当社は資本基盤に甚大な影響を被ったが、ブローカーやディーラー子会社の自己資本比率は規制を完全に順守している」と述べた。
原題：Knight Says Losses From Trading Breakdown Are $440 Million（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾆｭｰﾖｰｸ Whitney Kisling wkisling@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net
更新日時: 2012/08/03 00:12 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M84T406VDKHT01.html
　

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