http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/241.html
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http://blog.livedoor.jp/fromvancouver/archives/52204742.html
1日に行われたアメリカの連邦公開市場委員会(FOMC)では引き続き、QE3と称する金融緩和措置を見送りました。ステートメント上では前回と大きく変化はないもののアメリカ経済はlost momentaum (勢いをなくしている)と景気に対する懸念を示しました。
QE3に対する市場の期待は半年以上前から脈々と続いているのですが、時が経つにつれて市場ではその期待度が下がってきていることは明白です。事実、今日は株式市場の反応も一時的に下げましたが、以前ほどではないというのが実感です。
今、議論しなくてはいけないのは金融政策だけでは景気を浮上させるにはもはや困難であるということを認めるかどうかという次元にはいっている気がします。本来であれば政治的な処遇と金融政策がうまくかみ合ってこそ、経済のコントロールをよりよくすることが出来るのですが、ねじれ議会の上に大統領選を控えた今、アメリカに何か政治的にブリリアントな対策を求めるのがもともと無理な話でした。よって、バーナンキ議長率いるFOMCに過度の期待がかかっていたことは事実だと思います。
むしろ、アメリカは年末にFiscal Cliff(財政の崖)問題が控えています。
ところで、あるメルマガに世界はマネーの行き場をなくしているので株式市場に流入するはずだという主張がなされていました。
私はそれは違うと思っています。世界はリスクを取るか取らないか、というメジャメントであって株式の配当が10年ものの国債より3倍も4倍もよいとしてもだからといって株式市場にお金が流入するというメカニズムではありません。国債には国債の利点があります。だからこそ、マイナス金利でもそこに資金が流入する余地があるのです。
★アメリカはこれ以上金融緩和をしないのか、というタイトルに対して私はそのカードは引き続き残すけれどバーナンキ議長はその効果に大いに懐疑的であり、それを行わざるをえないときにやむを得ず行うがそれは非常時の対策である、というのが私の今の読み込み方です。(抜粋)
■FOMC バーナンキは何を考えているか・・QE3は対岸の火事の防火壁用カード
http://agora-web.jp/archives/1477333.html
米国FRBが今回追加緩和をしなかったのは、妥当だ。失業率が下がらないという点からすれば、金融緩和措置を行う理由があるが、効果という点からすると何も望めないため追加緩和に踏み切るのは難しい。今後の政策手段の余地や副作用を考えると、無理をして追加緩和を行うことは望ましくなく、今後、事態が変化し、追加緩和が必要になれば、すぐさま対応をするが、現時点では行わないという判断をしたものである。
しかし、今回発表された声明文を巡っては、二通りの解釈が対立している。何の動きもなく、緩和を期待していたのに失望した、というものと、次のFOMCあるいはその前でも、大きな動きがあることを示唆したものであるというものだ。
表現が若干強まっているのは間違いないところであるが、これは欧州の情勢が悪化しており、また欧州の各国政府やECBが様々な手段を講じる可能性が高まっていることから、それらの情勢を踏まえれば、自然とこのような表現になるだろう。
★したがって、素直に考えれば、FRBが動くのは、ECBが何らかの緊急手段を採ったときである、目的は、ECBと同調する姿勢を示すことにある。
これは米国景気からすると、過度なドル高進行を抑え、輸出に若干有利となるという役目があるだろう。しかし、実質的には、ユーロが対ドルで安値が進行してしまうと、キャピタルゲイン狙い(ロス回避)でユーロから資金が流出してしまう懸念があり、それを防止する役割の方が大きいだろう。
★こう考えれば、FRBは次のFOMCを待たずに、臨時で動く可能性は十分にあり、そのときの手段は、ECBが予想外の利下げをすれば、FRBもわずかに残った余地の利下げをする可能性がある。
一方、ECBが動かない、欧州が状況は悪いが、パニックのような形にはならない場合には、FRBが緊急に動く必要はなく、次のFOMCあるいはそれ以降のFOMCで動くことになるだろう。(抜粋)
■非合理な市場の期待(FOMCの追加緩和策見送り)・・QE3を必要としない米国の長期金利低下
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2012/08/02/016634.php
7月31日、8月1日に開催された今回のFOMCの会合では、結局、追加緩和策は何ら決定されることがなかったのですが、市場関係者のなかには、しかしそれでも9月以降に追加緩和策が打ち出されると見る向きが依然あるといいます。
米国の国民は、市場が期待するのと同じようにQE3を待望していると言えるのでしょうか?
・・これだけ長期金利が下がり続け、具体的に言えば、昨年の段階までは米国の10年物国債の利回りが2%を切るような事態などおよそ想像もつかなかったのが、今では1.25%を目指すような動きにまでなっていることをご存知でしょうか?
つまり、米国の長期金利は、FRBが何ら追加策を打ち出さなくても、こうしてどんどんと下がり続けているのです。そして、そうやって米国債の利回りが下がれば、それにともなって各種のローン金利も引き下げられるので、当然景気を刺激する効果があるのです。
因みに、★そうして米国の長期金利が下がり続けているのは、ユーロ危機のせいで安全資産である米国債の人気が高まっているからであるのです。
もう一度言います。米国の長期金利は、そのようにFRBが何もしなくてもそうして着実に下がり続けているのに、これ以上何をFRB、或いはFOMCに求めたいというのでしょう?
でも、それはそうであっても、やはり市場はQE3を求め続ける訳なのです。
何故か?
一般論として言えば、市場参加者も景気がよくなることを望んでいる訳ですが‥彼らが一番気にするのは、自分たちの予想が当たるかどうかということであるのです。つまり、QE3が景気を良くする上でどれほど効果的なものかということとは関係なく、QE3が行われるかどうかがまさに賭けの対象となっており(比喩的意味で)、そしてそのQE3が行われると、今度はそれに市場がどのように反応するかがまた賭けの対象になっているからなのです。
★繰り返しになりますが、QE3を実施しなくても、これだけ長期金利は低下している訳ですから。(抜粋)
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