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NY株などが小康状態を保つなかで、先週はジワジワと不気味な利回りの上昇(価格は下げ)を見せていたスペイン債が、先週末の流れを引き継ぐような形で売りに拍車が掛り、利回りはユーロ導入後の最高を更新している。7.6%近くまで上がっているが、ますます修復が難しい領域に入ってきた。週末は同国の金融救済が改めて確認されたが、結局財政が抜き差しならぬ状況に陥るとの市場の見通しが先行している。
先週末に・・「スペイン債が売られ短いものから長いものまで利回りが接近(フラット化)。スペイン政府はますます厳しい条件での資金調達を余儀なくされている。同国の見通しの悪さを市場が先取りしているため、支援が決まっても中途半端な条件を付けるため、安心感が醸成されない。徐々に煮詰まっている感じだ」と書いた。
本日はスペイン10年祭が7%台後半に入る中で、2年債の利回りが現地午前の時間に6.64%まで急騰している。2年債が6%台後半。
そういえば既に2ヵ月くらい経つと思うが、イーガン・ジョーンズという聞き慣れない独立系の格付け会社がスペイン債を格下げして市場が動いたことがあった。
先週そのイーガン・ジョーンズがスペイン国債(10年債)をCCCからCCに引き下げを発表していた。市場の反応はあったかどうか判然としないが、過去11週で5回目の引き下げ。しかし、S&PはBBB+、フィッチがBBB、ムーディーズはBaa3といずれも投資適格との判断のままとなっている。
本日スペイン中銀が発表した4−6月期のGDP予想値はマイナス0.4%となっていた。緊縮財政が拍車を掛ける形で、景気が落ちてきている。先週はバレンシア州が政府支援を要請と伝えられたが、地元紙はカタルーニャ州などその他の州も支援申請との見方を報じたことから、ユーロが急激に売られている。
★小回りが利くイーガンの方がこの場合、的確だったということか。
Citiのレポートを見たが、表題が Nothing but (S)pain.となっていた。Spainとpainを掛けているが、確かに言い得て妙・・・・なのだ。こっちもタイトルに使わせてもらおう。(抜粋/亀井幸一郎)
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