http://www.asyura2.com/12/hasan77/msg/121.html
Tweet |
http://www.eagle-hit.com/(2012年7月21日)
LIBOR問題で、今後の改革をめぐって、9月にバーゼルで行われる
主要中銀総裁会合で協議し、さらにFSB(金融安定理事会)会合でさらに議論する
見通しであることが明らかとなった。
また、FSB議長であるカーニー・カナダ中銀総裁は、
<LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の算出は構造的に大きな問題があり、
廃止しなければならない可能性がある>とし、それに代わる選択肢はあると
発言している。
すでに先日のブログでも触れているように、LIBORは構造的に問題があり、
それを改革するということは根本的な金融システムの変更をもたらすものである。
しかし、これらはすべて国際金融資本家らの深慮遠謀の一シナリオであり、
金融危機から始まる壮大な仕掛けの仕上げの局面を迎えているのだ。
前回お伝えした中銀が金利操作に関わる真相には、金価格操作があった。
金価格を操作するということは、通貨の価値と連動してくる。
つまり、ニクソンショックにより金との裏づけを失ったドルを基軸通貨体制は、
変動相場制へ移行し、金価格を低く抑えることによって、通貨の価値を守らざるを
得なかったのだ。
本来、大量に通貨を発行することにより、インフレ、つまり通貨の価値が下がり、
金価格が上昇するのだが、その金価格を意図的に抑えることでインフレを抑えて
いたわけである。それが90年代まで続く。
(80年、過去最高値をつけたソ連によるアフガン侵攻は口実であり、これにより
金デリバティブ取引を行っていたブリオンバンクであるJPモルガン、チェース・マン
ハッタンらは大損失を被り、のちの合併へとつながる)
しかし、99年のワシントン協定によって、中銀による金売却が制限された。
これにより2000年以降、金価格は上昇の一途をたどる。
だが、金の価格上昇の上限レンジが決められ、段階的に上昇するよう設定されていた。
それは、欧米の不動産バブルを生み出すため、低金利政策を行ない、それに伴い、
金利を生まない金市場に資金が流入した。同時に金ETFというペーパーゴールドの
登場により金市場にも流動性が生まれ、投資家の市場参加を促す一方、金先物で売りを
かけ上値を抑えたのである。
そして、サブプライムローン問題、リーマンショックという金融危機を経て、金価格は
1000ドルを突破し、ドルを中心とした通貨の信認が低下していく背景を作った。
そこでも上限レンジが設定されていた。なぜか。
国債バブルをつくるためである。
金価格の過度な上昇は、インフレ期待となり、国債金利を上昇させる。
それを抑えるため、金融緩和策と称して、金価格の上値を押さえ、または下落させる。
米独日の国債が、欧州危機を背景に買われたにも関わらず、
金価格がさほど上昇していない理由がここにある。
さらに、LIBOR金利操作が重要な役割を担うことになる。
金融危機によるドル不足の理由からLIBORを引き上げ、銀行のコストが増大し、
さらに銀行間の信用危機が生じる。
この金利スワップ取引などデリバティブを行っているヘッジファンド連中は、
危機に乗じて儲けうとしていたが、意図的にLIBORを下げることによって、
まずヘッジファンド連中が大損をすることになった。
ヘッジファンドは株式や金融デリバティブが資金を引き揚げ、より安全かつ妙味がある
国債市場、国債先物、CDS市場へと資金を移動させる。
一方の市中銀行は、金利が低下しても融資や貸付を行わず、中銀からオペで供給された
資金も中銀の当座預金か国債市場に回されることなり、さらに中銀も国債買取を行い、
金利がさらに低下する。
こうして国債バブルが作られてきたわけであるが、そこへ流れてくる大口資金は
中銀の国債買い取り、年金積立基金、そして銀行の運用資金であるから、
国民の税金と年金、預貯金であることは言うまでもない。
つまり、国家の債務=国民の借金なのである。
これが、米欧日に国民が貧困化へと陥らせる金融スキームであり、
金価格操作とLIBOR操作を行ってきた真相である。
そして、この貧困化計画が成就した暁には、不当に貶められていた金価格は、
高騰するのである。いや、元の価値に戻るのである。
世界にばらまかれた過剰流動性により本来は超インフレ(=通貨暴落)になるべきところ、
金価格を抑えることで、"見せかけのデフレ"が進行し、恐慌を作り出し、
やがて国債バブル崩壊と世界同時国家破産とともに、金は適正な価値に戻るのである。
LIBOR問題は、彼らの深慮遠謀の仕上げの段階に入ってきたことを
意味しているのである・・・。(小出宏実)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。