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ウォール街が互いを食うサメの狂宴に発展か−LIBOR問題
7月19日(ブルームバーグ):金利操作の疑いで規制当局の調査と投資家からの賠償請求に見舞われているウォール街。さらに手ごわい敵が現れる恐れがある。同業者だ。
米欧アジアの当局がロンドン銀行間取引金利(LIBOR)などの不正操作問題を調査する中、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなどの金融機関が同業大手を相手取った訴訟を起こす可能性があると、サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ブラッド・ヒンツ氏は指摘する。ゴールドマンやモルガン・スタンレーが自社自身のための賠償請求を見送ったとしても、各社はマネー・マーケット・ファンド(MMF)を運用しており、MMFの顧客のために損害賠償を求めることを迫られるかもしれないと同氏は説明した。
というのも、LIBORは世界の主要銀行だけが申告する金利に基づいて決められることから、金利決定過程に関与していない金融機関は、金利操作とは全く無関係だと主張する可能性があるからだと同氏は付け加えた。
ヒンツ氏は「サメたちの狂宴になる」として、「ウォール街対ウォール街の訴訟が起こるだろう」と話している。
LIBORなどの指標金利は複数の銀行が報告した調達金利を基に決まる。金融危機のさなかには一部の銀行が自行の資金コストを低く見せるために低めの申告をしたと当局は疑っている。また、それぞれの銀行のトレーダーらが自身の取引での利益を増やすために金利報告の担当者に働き掛けた疑いも持たれている。
当面は様子見
米英当局の調査で英銀バークレイズは2億9000万ポンド(約360億円)の制裁金を支払うことになり、最高経営責任者(CEO)だったロバート・ダイアモンド氏ら幹部が辞任に追い込まれた。UBSやドイツ銀行、シティグループ、JPモルガン・チェース、クレディ・スイス・グループなども調査対象となっていることを明らかにしている。
ゴールドマンとモルガン・スタンレーはLIBORのための金利報告銀行ではない。ヒンツ氏は17日の電話会議でゴールドマンのデービッド・ビニアー最高財務責任者(CFO)に、もし他行が金利を操作していたらゴールドマンは被害者だと考えるかと尋ねた。ビニアーCFOは「当面は状況を見守る」とした上で、「当社はLIBORの金利を報告していないとだけ言っておこう」と答えたという。
モルガン・スタンレーの広報担当のメアリー・クレア・デラニー氏とゴールドマンのマイケル・デュバリー氏はコメントを控えた。ゴールドマンとモルガン・スタンレーは現在、資産規模で米5位と6位の銀行。
金利報告をしていない銀行は、報告銀行の操作によって損失を被ったとする企業とともに集団訴訟に加わることができるとヒンツ氏は言う。ただ、原告の筆頭となることはないだろうし、業界内の「良好な関係」を維持するため、法廷外で和解する公算もあると同氏は付け加えた。
規制当局への届け出によれば、ゴールドマンは6月末時点で2090億ドル相当のMMFを運用。モルガン・スタンレーは3月末に750億ドルだった。LIBOR操作がリターンを低下させたと考えれば、ファンドは投資家に代わって賠償を求める義務が負う可能性もあるとヒンツ氏は語った。
原題:Feeding Frenzy Seen If Wall Street Sues Itself Over LiborFixing(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Donal Griffin dgriffin10@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:David Scheer dscheer@bloomberg.net
更新日時: 2012/07/19 16:13 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M7E96D6S972T01.html
#奢れる者久しからず
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