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普通の会社に“ブラック営業”が生まれる理由・・ 「営業担当」と「販売担当」を峻別できない企業が!
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/816.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 7 月 09 日 09:28:39: EVQc6rJP..8E.
 

http://blogos.com/article/42536/?axis=p:2

J-CASTさんの拙連載で「ブラック営業を生む管理」の話を取り上げたところ、自社の経営や管理が意図せぬブラック営業を生んでいるか否かのチェックはいかにすればよいのかとの質問を複数いただきました。

◆棒グラフを壁に貼っている会社は「ブラック営業」なのか◆ 
http://www.j-cast.com/kaisha/2012/07/03137955.html

私が書いたのは、営業に目標数字を貼りつけて「目標必達が至上命令」「実績数字が評価指標」というような社内風土が出来上がってしまうと、経営者や管理者がただただ企業実績を伸ばさんがために指示してることが、結果的にブラック営業を生むことになるというお話でした。それを、「棒グラフを壁に貼っている会社は「ブラック営業」なのか」というタイトルで取り上げたので、「もしやうちも?」と一部の経営者の方が不安に感じられたということのようです。

ビジネス関連で最近よく耳にする「ブラック企業」という言葉。もちろん反社会的勢力の関連やそういった方々と付き合いがある会社は当然のことですが、最近の「ブラック」の使われ方はもう少し範囲が広がっているように思います。特にクローズアップされているのは以下のふたつ。ひとつは、社員を法的な枠を超えて“コキ使う”会社。もうひとつは、実績優先で顧客の意図を後回しにしてモノを売る会社です。前者は基準に「法的勤務時間超過」とか「残業代不払い」とか、法の存在や明らかなブラック行為があるので比較的分かりやすい存在なのですが、後者はちょっと厄介です。

この後者の代表が、まさしく経営や管理が生む本来会社が意図せざるブラック営業活動によるブラック企業化なのです。もっと具体的に言うと、顧客が当面必要としてないものを無理に押し込む営業であったり、欠点やリスクなどの説明をせずに売り込む営業などがそれにあたります。これらの営業は、本人が「社内で認められたい」「人事的に評価されたい」という気持ちに基づく実績の積み上げを行為として具現化されるのがほとんどのケースであり、その裏には実績数字至上主義的管理や経営が必ずといっていいほど存在するのです。

営業管理手法には、実績と共に「行動管理をしっかりせよ」というセオリーがあります。すなわち、商品別ターゲット選定管理や定期目標進捗管理だけでは管理が甘くなるとの発想から、営業担当者の一日の行動を管理するという管理手法が加えらえていくのが行動管理の一般系なのですが、実はここに落とし穴が存在しているのです。と言いますのは、「行動管理」には「行動密度管理」と「行動内容管理」が存在するのですが、目先の実績を追いかければ追いかけるほど「密度管理」にばかり目を奪われて「内容管理」が疎かになる傾向が強く、これが結果として「ブラック営業」を生み出すことになるのです。私が見る限り、会社が若く若い管理者が多いと、「行動管理」が抜け落ちて「密度管理」一辺倒になりやすいという傾向も確実にあるように思います。

「密度管理」とは、一言で言うと「一日何件訪問したか」であり、これは確率論的営業実績伸展管理手法で、もちろん営業管理においては大切なことではあるのですが、こればかりに偏ってしまうと「とにかく一軒でも多く回って、一件でも多く獲得して来い!」というブラック管理になってしまいがちです。一方の「内容管理」は、担当者が「どういう先にどのような提案をしているか」を管理するもので、言ってみれば顧客の役に立つ意義深い行動をしているか否かを管理する部分なのです。要するに、「ただ件数稼げばいいってもんじゃないぞ」というブラック化の歯止めとなるものが、「内容管理」であるのです。

ですから、冒頭の「自社の経営や管理が意図せぬブラック営業を生んでいるか否かのチェック」法に関する質問の回答は、営業の管理者が行動管理における「内容管理」がしっかりできているかを確認すること、ということになるわけです。そして経営者もまた、管理者の行動管理をおこない、その「内容管理」をしっかりと実行していただく。さらに人事管理的な面で申し添えれば、その「内容管理」から得られたものをしっかりと評価に反映させる仕組み作りをすること、それらの徹底につきるのではないでしょうか。

営業はややもすると「実績上げてなんぼ」と思われがちでありますが、それが社内的にまかり通る会社は営業担当者を単なる販売担当と見ている会社であり、それこそブラック企業であるのです。正しくは、「営業担当者は販売者ではなく、サービスコンサルタントである」との考えの下、しっかりとそのコンサルティング活動を管理していることが、ホワイト営業を育てるホワイト企業であるのです。実績の棒グラフが壁に張り出されているか否かが問題なのではなくて、棒グラフに表された数字のみで管理・評価をしていないかこそが大切なのことです。


 

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