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現地ルポ バブルから1年 福島いわき歓楽街のいま
http://gendai.net/articles/view/syakai/137497
2012年7月7日 日刊ゲンダイ
「暴漢事件」で原発作業員は消えたが…
<今後は、九州から大勢の除染作業員が来た!>
福島第1原発から40キロ余りのJRいわき駅。事故後、周辺の歓楽街は各地から集まった原発作業員たちであふれ返り、「震災バブル」に沸いた。しかし、作業員たちのトラブルが続出し、東電は“夜遊び禁止令”を発令。その後、街は静かになったといわれたが、今、どうなっているのか。現地を歩いた――。
「震災バブルの時は、店に入りきらないくらいのお客さんが来たけど、本当に荒くれ者ばっかり。今の方がいいわ」
こう話すのはスナックを営む30代のママ。
「原発作業員の人たちは被曝(ひばく)線量の限度があるから2〜3カ月で入れ替わるでしょう。“旅の恥はかき捨て”なのか、ストレスのせいか、とにかく飲み方が汚くて。女の子のいる店では体を触りまくるし、別の作業員グループとケンカを始めるし、治安はメチャクチャ。毎日のようにパトカーと救急車が来ていたわ。とうとう、作業員が街で“暴漢事件”を起こしてね。去年の秋くらいに東電が夜遊びを禁止したの。それ以来、ずいぶん静かになったけど、今も身分を隠して、こっそり飲みに来ている作業員は結構いるわよ」
入れ墨を入れた作業員も多く、店に来たら一目で分かるという。20代のキャバクラ嬢は言う。
「最近、とくに多いのが九州とか沖縄からのお客さん。聞いたら除染作業の人たちで、50〜60人くらいで来たんだって。でも、やっぱり酒グセが悪い人は多いみたい。何日か前もパトカー2台と救急車が止まっていたし。地元のバーテンも、他県の集団に殴られたって話してた。前よりマシになったけど、私はちょっと苦手かな……」
作業員のトラブルが絶えないため、警察は取り締まりを強化。地元民は困惑しきっている。
「今も他県から大勢の警察官が応援に入っていますよ。神奈川県警のパトカーも見かけますね。以前なら進路変更禁止違反やシートベルト違反くらい見逃してもらっていたのに、他県警はうるさくて。こんなに警察官がウヨウヨいたら車も運転できない。大迷惑ですよ」(20代・バーテンダー)
<生保レディーは仮設住宅シラミ潰し、不動産屋は家賃つり上げ>
笑いが止まらない業界もある。駅周辺のホテルだ。作業員らをまとめるゼネコン関係者がひっきりなしに泊まるため、今もバブルが続いている。
「東京からの出張で周辺のビジネスホテルを手配しようとしたんですが、1週間先まで予約で満室。10軒以上に電話して、やっと割高なダブルの部屋が1室だけ空いていました」(30代・出張族サラリーマン)
保険会社もウハウハで、営業スタッフを大量に投入している。30代の生保レディーが言う。
「被災者は多額の保険金や原発賠償金を受け取っていますからね。お年寄りはすぐには使い道がないので、積み立てタイプの保険などは飛ぶように契約が取れるんです。早い者勝ちの争奪戦ですよ。仮設住宅を一部屋ずつ片っ端から回っているスタッフもいるそうです」
人口33万9000人だったいわき市には原発事故後、2万2000人の避難民が押し寄せているが、県が民間の賃貸物件を借り上げて彼らに提供しているため、「引っ越そうと思っても、アパートの空き室が全くない!」と嘆く地元民は少なくない。さらに、こんな悲鳴もある。
「震災前に目をつけていた2DK、4万5000円のアパートが、8万円にハネ上がっていました。被災者のために県が6万円で借り上げてくれたので、不動産屋が賃料をつり上げているんです。不動産屋はボロ儲けでしょう。もう引っ越しはあきらめました」(40代の居酒屋店主)
いわきでは、被災者を狙ったカルト教団の勧誘も横行している。まだまだ、静けさを取り戻せそうにない。
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