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45分間で連射、利下げや量的緩和−世界3中銀が同時多発緩和・・「日本化」する世界経済!
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/787.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 7 月 06 日 10:43:00: EVQc6rJP..8E.
 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M6P1SW6KLVR401.html

7月5日(ブルームバーグ):世界の中央銀行が5日、ふらつく世界経済を支えるために一斉に攻勢に出た。利下げあるいは量的緩和(QE)による世界的な景気刺激が本格化してきた。

この日はわずか45分の間に3中銀が行動。欧州中央銀行(ECB)と中国人民銀行は利下げ、イングランド銀行(英中銀)は資産購入プログラムの買い取り枠を拡大し量的緩和の再開を決めた。2週間前には米連邦準備制度理事会(FRB)がいわゆる「オペレーション・ツイスト(ツイストオペ)」を延長し保有証券の残存期間を延ばしたほか、バーナンキ議長は必要ならば追加措置を取る可能性を示唆した。

ABNアムロ銀行のマクロ調査責任者、ニック・コーニス氏は「中銀の行動は世界的な協調緩和キャンペーンの様相だった」とし、「中銀は姿を現し始めた世界同時景気減速の流れを止めようとしている」と話した。

金融危機が中銀に行動に踏み込むことを促してから5年近くがたち、政策当局は新たな取り組みを開始した。欧州では債務危機が長引き、米国では雇用が減速、新興市場も軟調になり始めた。追加金融緩和の薬が効くのか、あるいはさらなる投薬が必要か、評決はまだ下らない。

この日はまず、英中銀が先陣を切った。キング総裁ら金融政策委員会(MPC)メンバーは資産購入枠を500億ポンド(約6兆2000億円)拡大し、2カ月前にいったん打ち切ったQEの再開を決定。ほぼ同時に中国人民銀が、この1カ月で2回目の利下げを発表した。銀行が基準金利よりも低い金利で融資する自由度も拡大した。1年物貸出基準金利と1年物預金金利を6日からそれぞれ0.31ポイントと0.25ポイント引き下げるとともに、市中銀行の融資金利の基準金利に対する割引も最大30%まで認める。

6四半期連続で減速も
中国経済は4−6月(第2四半期)に、6四半期連続で成長が減速した可能性がある。6月には2つの製造業の指数が低下した。中国は13日に第2四半期の国内総生産(GDP)統計を発表する予定。

さらに、英中銀と人民銀の発表から45分後のフランクフルト時間午後1時45分、ECBは主要政策金利を0.25ポイント引き下げ過去最低の0.75%としたほか、中銀預金金利をゼロにした。

ECBのドラギ総裁は政策決定後の記者会見で、景気見通しへのリスクは依然下向きで、不確実性の高さが信頼感を損ねているとの認識を示した。この日の決定を前に他の中銀との協調があったかとの問いには「通常の意見交換以上の連絡は取り合っていない」と答えた。

FRBは6月19、20両日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、長期金利を押し下げるため短期債を売却し期間が長めの証券を同額購入するツイストオペを年末まで延長することを決めた。今月6日発表の統計は、4−6月の米雇用市場が四半期として2年余りで最も弱かったことを示す見込みだ。

オーストラリアとチェコ、カザフスタン、ベトナム、イスラエルの中銀も6月に利下げした。

来週に金融政策決定会合を控えた日本銀行の白川方明総裁はこの日、日銀は「強力な金融緩和を推進している」と言明。さらに、「引き続き適切な金融政策運営に努める」と表明した。

世界の中銀に行動を迫っているのは、2009年のリセッション(景気後退)の終了以降で最も弱い世界の成長だ。07年8月に信用逼迫(ひっぱく)が始まって以来、金融当局は経済を危機から守る闘いの先頭に立ってきた。08年10月の協調利下げや昨年のドル資金供給のためのスワップ協定など、協調行動も取ってきた。

このところの追加緩和が成長を押し上げることができるかどうかは、まだ不明だ。国際決済銀行(BIS)は先月、中銀は景気を支える能力の限界に直面し、むしろ経済にとって長期的問題を作り出している恐れがあると指摘している


■ECB預金金利ゼロ、ユーロ圏の「日本化」意味する-ドイツ銀
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M6PHON6S972A01.html

7月5日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)が下限政策金利である中銀預金金利を引き下げたことは、短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応札金利の引き下げよりもはるかに重要だろうとドイツ銀行の通貨ストラテジスト、サラベロス氏が顧客向けリポートで指摘した。

・「競合する資産の間で資本の再配分のゆがみ」が生じる恐れ・リターンが運用コストを下回り、マネー・マーケット・ファンド(MM F)は清算を迫られる可能性・ECBが米連邦準備制度理事会(FRB)とイングランド銀行(英中央 銀行)に先立って行動するのは初めてと考えられる。ユーロ圏は「日本 化」しつつある


■金融政策の限界 http://agora-web.jp/archives/1470456.html

国際決済銀行(BIS)の2011-12年版の年次報告書が去る6月24日に公表されている。国際決済銀行は、今般の金融危機に先立って2003-05年頃に、その年次報告書で金融的不均衡の累積が生じている旨の警告を発していたという(敬意を払うべき)実績を持っている。それゆえ、「その年次報告書は常に読むに値する」とジョン・テイラーはそのブログ記事の中で述べている。しかも、「そのことは今回の年次報告書についてとりわけ当てはまる」とも言っている。というのは、「金融政策の限界(The limits of monetary policy)」と題した一章をもうけて、現下のきわめて緩和的な金融政策のもたらしかねない弊害について考察しているからである。

報告書によれば、「金融緩和政策は、それ自体では、根本にある健全性の問題やより基礎的な構造的諸問題を解決できるものではない。それは、時間を買うことはできる。しかし実際には、その時間を浪費してしまうことをより容易にしかねないものである」(これは、私が普段よく言っていることと同じですが、この文章は、私が言っているのではなく、報告書に書いてあるものです)。言い換えると、長期にわたる異例の金融緩和の考えられる弊害の第1は、真の問題を覆い隠してしまい、本当の問題解決のための努力を鈍らせることである。したがって、現状の金融緩和策の下では、自律的な景気回復への復帰がかえって遅れてしまうという懸念がある。

考えられる弊害の第2は、長引く金融緩和は銀行業の収益基盤を徐々に掘り崩しかねないことである。利回り曲線が平坦化すると、銀行は満期変換の活動等から利益を上げられなくなる。その裏側で収益を求めて(search for yield)、新たな過度のリスクテイキングのリスクを生み出しかねないというのが、長短ともの金利低下がもたらしかねない弊害の第3である。そして、果敢で長期にわたる金融緩和は金融市場の働きを歪めてしまいかねないという弊害が第4に考えられる。長期金利やリスクプレミアムを押しつぶすような資産買い取りの増額は、金融市場の価格形成を歪めるものとなり、通時的に効率的な資源配分を行うという金融市場の働きを損ねるものとなりかねない。さらに、先進国における大規模な金融緩和の国際的な波及効果(新興国経済や資源価格に与える影響)についても留意しなければならない。

こうした弊害を等閑視することは、中央銀行の信認を失わせるというリスクにつながる。この点に関連して、報告書は次のように述べている。
主要な先進経済において、もし経済が弱いままで、根本にある健全性と構造的な諸問題が解決されないままだと、中央銀行は、「もっとやれ」という高まりつづける圧力の下に置かれることになろう。中央銀行が達成すべきだと期待されることと中央銀行が実際に達成できることの間のギャップがますます広がるという、悪循環に陥りかねない。このことは、金融緩和からの最終的な脱却をより困難なものとし、究極的には中央銀行の信認を脅かすものとなり得る。

この記述は、まさにわが国の現状を述べているとしか思えないが、米国や欧州においても、こうした懸念が現実性を強めてきているとみられる。加えて、非伝統的な金融政策というのは、中央銀行のバランスシート自体を活用する「バランスシート政策」である(この拙記事を参照されたい)。そのために、
中央銀行のバランスシート政策は、金融政策と財政政策の境界線を曖昧にしてきた。その効果は、統合した公共部門のバランスシートの一部としてのみ適切に評価できるものである。

要するに、例えば中央銀行が国債を買い上げたとしても、それが財政ファイナンスになっているか否かは、中央銀行のバランスシートをみているだけは分からない.統合政府のバランスシートがどうなっているかをみる必要がある(この点に関しては、この拙記事を参照されたい)。こうした事情は、中央銀行の操作上の(目的ではなく、operationalな)独立性を脅かすものとなっている。

金融政策の限界を冷徹に認識することが必要であり、そうした認識がないままだとさらに不幸な事態に至りかねないというのが、国際決済銀行の今回の年次報告書の基本メッセージである。
 

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コメント
 
01. 2012年7月06日 17:46:34 : NhXeF1n2uo

まさに中銀連携による 量的緩和 という名の 同時多発テロ ですね。
 
 モルヒネを いくら打っても 債務の海に沈んだ患者の 完全治癒 にはなり
 ません。 痛み止めとしての問題の先送りと 劇的な副作用 に襲われる こ
 とになるだけ。


   VMAX未来予想



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