http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/655.html
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花粉症が流行すると分かっていれば、対策グッズが値上がりする。「対策グッズがそれなりに役に立つ」ことと、「それで金儲けを目論む人間がいる」ことは同時に成り立つ。別に矛盾しない。
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さて前回の投稿
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/633.html
に対してのコメントを読んでみて、違和感を感じた。「地金が一番安全」なことと「今から買っても売り逃げされてしまう」こととが、あたかも二律背反であるという暗黙の前提に立ったものが多いようだ。しかしよく考えるとそれは違う。
むしろ「地金が一番安全」なのが厳然たる事実“だからこそ”、資本家は先回りして10年前から金を買い、「売り逃げの準備を進めてきた」と考えるのが自然なのではないか。十分に自分達の安全を守れるだけの地金をキープしつつ、先物も取得して市場価値を吊り上げる。そしてテレビや経済誌で購入を働きかけ、先物を売り抜けることでこれまでの投資コストを回収する算段というわけだ。
彼らは自分達の謳う「信用経済」がまやかしであることを一番よく知っているから、自分達は10年前から地金を集め続けて来たのだ。
中国による買占めも
a・純粋に産業資源として。
b・万一に備え、割高と承知で保険として購入。
c・BRICs主導の新たな経済圏の準備(金本位制への回帰)。
d・国際金融資本と裏で繋がっていて、吊り上げを陽動。
e・中国側も騙されている。
などが考えられる。金本位制回帰については阿修羅にも過去記事があった。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/443.html
仮に、国際金融資本がBRICSと敵対しているとしよう。「a〜cに対しての妨害工作」として、テレビで煽って日本の素人に金を買わせる意味はある。一方、両者が仲間内ならどうか。なおのことマッチポンプで素人に金購入をそそのかし、儲けようとするだろう。
素人でも「地金が一番安全」ということに“10年前の時点で”気づいていたなら、今ごろ丸儲けできていたはずだ。しかしテレビや週刊誌が煽り出したからには、売る兆しだと考えてよい(まさかそれらがあなたの味方だとでも?)。
今から地金を買うメリットを強いて挙げるとすれば、「資産家が、最悪のケースに備え、財産の一部を、割高な保険料として支払う」程度だろう。ただしそんな資産家はとうの昔に購入しているはずだ。一方「ジリ貧中産層にとってのうまい儲け話」にはならない。
あなたが花粉グッズそのものを必要とするなら、かなりの割高でも敢えて転売屋から購入する意味はある。しかし自分が転売して儲けようというなら、既に値上がりしているものを買うのはただの愚行だ。
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もう一つ。今回、金購入を誘ったのが、みのもんたや池田信夫のような「既に体制側だと知られつつある人物」でなく、知名度の割りにまだクリーンなイメージの池上やキヨサキであることは指摘しておきたい。しかし両者とも、ふだんの発言をよく観察していれば新自由主義の伝道師であることが分かる。
とっておきの切り札を切って来たということは、国際金融資本がそれだけ金市場で儲けられると踏んでいると見るべきだ。あるいは…資金繰りにすら困り出したということだろう。
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