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先進国中銀の景気支援力に限界、財政強化策は不十分−ＢＩＳ
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６月24日（ブルームバーグ）：国際決済銀行（ＢＩＳ）は、先進国では政府による財政強化への取り組みが不十分な中で、中央銀行が景気回復を後押しする能力は限られていると指摘した。
ＢＩＳは24日付の年次報告書で、「政府が消極的で調整が遅れる状況にあって、各国中銀は金融刺激策の延長に追い込まれている」とし、「伝統的および非伝統的な金融緩和策は共に一時しのぎにすぎず、限界がある」と分析した。
中銀の行動は米証券リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻による悪影響を抑制する鍵となったが、金利は今や「行き着く限りの低水準」にあり、債券購入が中銀のバランスシートを膨らませていると、ＢＩＳは説明。欧州中央銀行（ＥＣＢ）のドラギ総裁は、政策金利を過去最低水準まで引き下げ、銀行システムに大量の資金を供給した後、ＥＣＢが手段出尽くしの状況に近いことを示唆している。
ＢＩＳの金融経済部門責任者、スティーブン・チェケッティ氏は電話会議で、「こうした状況を背景に、中銀は悪影響封じ込めに向け持てる全ての手段の利用に追い込まれており、負担がかかり過ぎている」とし、「中銀ができることには非常に明確な限界がある。悪循環を断ち切り、中銀への圧力を緩和することが、世界経済の健全性にとって極めて重要だ」と指摘した。
原題：Central Banks Face Limit of Power as Debt Persists, BISSays (1)（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾛﾝﾄﾞﾝ Jennifer Ryan jryan13@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2012/06/25 07:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M653OU6JIJUP01.html
独ＧＤＰは10％縮小も、ユーロ圏解体の場合−シュピーゲル
６月24日（ブルームバーグ）：ユーロ圏が解体した場合、その後１年でドイツの国内総生産（ＧＤＰ）は最大で10％縮小する可能性がある。ドイツ誌シュピーゲル（オンライン版）が、独財務省の未公開調査を引用して報じた。
同誌の記事に引用された同調査によると、ユーロ圏解体の場合、ドイツの失業者数は500万人を超える見込み。独連邦雇用庁（ＦＬＯ）が５月31日に発表した５月の失業者数は287万人。
独財務省のシルケ・ブルンス報道官は24日、電話インタビューで、同省は「機密文書とされているものに関する憶測には関与しない」とした上で、自分はそのような調査の存在を承知していないと述べた。
原題：Euro Breakup Might Shrink German GDP by 10%, Spiegel Says(1)（抜粋）
記事に関する記者への問い合わせ先：ﾍﾞﾙﾘﾝ Tony Czuczka aczuczka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：James Hertling jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2012/06/25 08:13 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M658HC6TTDS401.html
今週のＥＵ首脳会議、「銀行同盟」創設など議論へ＝文書
2012年 06月 25日 12:38 JST
日経平均は小幅続落、円安一服し小口の利益確定売りが優勢
「ギャラクシーＳ３」の販売台数、7月に累積1000万台突破へ
今週の米株式市場で大幅上昇は期待薄、欧州情勢などに注目
独首相と仏大統領が27日に会談、ＥＵ首脳会議前に意見調整
［ブリュッセル ２４日 ロイター］ 欧州首脳は２８―２９日の欧州連合（ＥＵ）首脳会議で、「銀行同盟」創設や財政統合の強化に向けた具体策について議論する見通し。欧州共通の債務償還ファンド創設の可能性についても協議される可能性がある。首脳会議に向けて作成された文書で明らかになった。
文書は、バローゾ欧州委員長、ファンロンパイ欧州大統領、ドラギ欧州中央銀行（ＥＣＢ）総裁、ユンケル・ユーログループ議長が中心となって１カ月前から作成されているもので、現在も修正が行われている。
関係筋によると、文書はユーロ圏の将来的な存続のために必要であると首脳が考えている経済および通貨統合を強化するため、４本の「柱」を策定。
銀行同盟創設に向けたプロセスや、財政政策の統合を進める必要性、経済統合を進めるために必要な方策、一部の国が主権を放棄した場合に「民主的正当性」を維持する方法などが提案されている。
欧州首脳らは、不良資産に苦しむ銀行セクターと多額の債務を抱えた公的セクターの悪循環を断ち切るためには、銀行同盟の創設が必要だと認識。ＥＵ当局者は、銀行同盟について１年以内に実現可能だと考えているが、ドイツは財政統合を進めることが先決問題、との姿勢を示している。
文書は銀行同盟創設に向けた詳細な内容にも言及。欧州が単一の銀行監督当局、共通の預金保証制度、不良資産を抱えた銀行の清算基金などを定める必要性を指摘した上で、銀行監督当局がＥＵ域内すべての銀行を監督すべきか、それとも国境を越えて業務を行う大手銀行のみを管理し、日々の業務は別の監督機関が監督すべきかなどについて、選択肢を提示している。
銀行監督をめぐっては、ＥＣＢが欧州の大手銀行を監督する一方、欧州銀行監督機構（ＥＢＡ）が各国の規制当局と協力して幅広い監督権限を維持する方式が検討されている。
欧州共通の預金保険制度に関しては、ＥＵ全体で保証するため、各国の制度を強化し統合する必要があると指摘。
問題を抱えた銀行の清算基金については、金融取引税など銀行セクターからの資金徴収を通じて幅広く網羅する単一のメカニズムが必要だとの考えを示している。
文書は、銀行セクターを支えるためには、リスクの「迅速かつ恒久的な共通化」が必要になる可能性があるとした上で、恒久的な金融安全網となる欧州安定メカニズム（ＥＳＭ）は政府を通じて銀行に融資するのではなく、直接銀行の資本再編に用いるべきだとの考えを示した。
そのうえで、これらの提案はすべて既存のＥＵ条約に基づいて実現可能で、比較的迅速に実施できる、としている。
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債券先物は下落、欧州対応期待で米債安重し−長期金利横ばい
６月25日（ブルームバーグ）：債券市場で先物相場は下落。28、29両日開催の欧州連合（ＥＵ）首脳会議を前に、欧州債務危機への対応が進展するとの期待感が強まり、前週末の米国市場で株高・債券安となった流れを引き継ぎ、円債市場は売りが先行した。その後は、徐々に下げ幅を縮める展開となった。
東京先物市場で中心限月９月物は、前週末比７銭安の143円64銭で始まった後、いったん10銭安の143円61銭まで下落し、18日以来の安値を付けた。しかし、その後は徐々に下げ幅を縮め、１銭高とプラスに転じる場面もあった。結局、１銭安の143円70銭で午前の取引を終えた。現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の323回債利回りは、前週末比0.5ベーシスポイント（bp）高い0.83％で始まった後、若干水準を切り下げ、横ばいの0.825％で午前を終了した。
バークレイズ証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、「ＥＵ首脳会議では、具体的な対応策を出さないわけにはいかない状況。欧州債務問題が完全に解決するわけではないが、ソフトランディング（軟着陸）に持ってきて、最悪の事態にはならないと見込まれており、円債市場は売りが先行した」と説明した。もっとも、「最近の米指標は弱い数字が出ており、ファンダメンタルズ（経済の基礎的諸条件）面で金利が上昇する要因はない」とも語った。
一方、超長期債が堅調。30年物36回債利回りは0.5bp低い1.87％に低下した。
26日には、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案の衆院採決が予定されている。シュローダー証券投信投資顧問運用部債券チームの金丸壮史ファンドマネジャーは、「民主党、自民党、公明党の３党合意に基づき、市場は法案可決を織り込んでいるので、特にサプライズ（意外感）はないだろう」と予想。ただ、「超長期債にはポジティブ要因。超長期債は、これまで軟調地合いが続き、利回り曲線上で10年債対比で傾斜化していたことの修正があるかもしれない。月末に向けて投資家の保有債券の年限長期化の動きも支えとなる」と語った。
22日の米国債相場は下落。欧州首脳がソブリン債危機に歯止めをかけることで前進するとの観測から、安全とされる米国債の需要が減退した。欧州中央銀行（ＥＣＢ）は、市中銀行向けオペの担保条件を一部緩和することを明らかにした。ＥＵ首脳会議を前に、ドイツとフランス、イタリア、スペインの４カ国首脳はローマで開いた会合で、ユーロ圏成長計画の策定に向け協力することに合意した。米10年債利回りは前日比６bp上昇の1.67％程度。一方、米株式相場は反発し、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.7％高の1335.02、ダウ工業株30種平均は67.21ドル（0.5％）上げて12640.78ドル。
記事についての記者への問い合わせ先：東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先：大久保義人 yokubo1@bloomberg.net;Rocky Swift rswift5@bloomberg.net
更新日時: 2012/06/25 11:35 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M657E01A74E901.html
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