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国産大豆、不作などで7年ぶり高値 豆腐製造を直撃
産経新聞 6月22日(金)10時19分配信
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国産大豆を原料にした豆腐を販売する東京都内のスーパー。今夏は値上げの可能性が出ている(佐久間修志撮影)(写真:産経新聞)
涼味に欠かせない冷ややっこが今夏、値上がりする可能性が出ている。原料の国産大豆価格が産地の不作などで7年ぶりの高値となっているためだ。健康志向もあって国産大豆の豆腐は人気だが、製造メーカー間の競合も激しいだけに、メーカーからは「いつまで値上げせずにいられるか」と苦境を訴える声も出ている。
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大豆の入札取引を運営する「日本特産農産物協会」(東京都港区)によると、平成23年産の国産大豆平均入札価格は5カ月連続で上昇し、5月分は60キロ当たり9385円。入札価格は通常、7千円前後で推移しており、9千円台に乗せたのは、不作で約2万円まで高騰した16年産以来となる。
価格高騰の背景は大豆の生産量減少だ。23年産大豆の収穫量は前年産比2%減程度だが、原発事故の影響で西日本産の需要が高まったことに加え、天候不順から主要産地である愛知、三重両県の生産量が前年産から3割以上も落ち込んだ。
食用大豆の用途は納豆、しょうゆなど幅広いが、生産量が減った両県は豆腐用の品種「フクユタカ」の主産地。豆腐用大豆の国産シェアは26%で外国産の3分の1だが、グルメブームや健康志向を反映して引き合いが強い。
国産は半分が豆腐原料用のため、品薄感が一気に高まった。
作付面積の減少も価格上昇を後押しする。大豆はコメの生産調整用の転作作物として位置づけられるが、水田での栽培は効率が悪い。22年度から、コメの所得補償制度が転作作物の飼料米にも適用されたことで、大豆から水田栽培に適した飼料米にくら替えする農家が増え、23年産大豆の作付面積は前年より1%減少した。
大豆価格の上昇は、豆腐製造メーカーを直撃している。流通企業によるメーカー選別が厳しい中、上昇分のコストはメーカー側で吸収せざるを得ないのが実情だからだ。一部のメーカーは、「崩れにくい豆腐など、付加価値の高い商品を開発する」(太子食品工業)などで減収分のカバーを目指すが、「このままではメーカーの身が持たない」(日本豆腐協会)との恨み節も聞かれる。
食用大豆の国産シェア(21年)は22%で、多くを輸入に頼るが、中国などの需要増から、国際価格(シカゴ商品取引所、19日現在)も60キロ当たり約31・5ドル(約2500円)と6年前の2・6倍まで上昇している。中長期的には需給逼迫(ひっぱく)が見込まれ、安定供給態勢の確立が急務だ。
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最終更新:6月22日(金)11時32分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120622-00000514-san-bus_all
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