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第1党の座を確実にして笑顔で支持者に手を振る新民主主義党のサマラス党首=17日、アテネ市内(ロイター)
ギリシャ“緊縮派”勝利も危機去らず!ユーロ解体も
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20120618/frn1206181130001-n1.htm
2012.06.18 夕刊フジ
ギリシャ国会の再選挙は17日夜(日本時間18日朝)開票され、財政緊縮派の新民主主義党(ND)が、強硬な反緊縮派の急進左派連合(SYRIZA)を抑えて第1党となった。国家破綻やユーロ離脱が遠のいたとして市場も好感したが、経済危機が去ったとみるのは早計だ。専門家は「2、3年かけてユーロ暴落や解体、バブル後最安値水準の株価低迷に向かう」と警鐘を鳴らす。
国家破綻の瀬戸際でギリシャ国民が選択したのは緊縮派だった。内務省が発表した開票率約99%時点の予想獲得議席数は、第1党のNDが129(得票率29・66%)、第2党のSYRIZAが71(同26・89%)。得票率は拮抗(きっこう)したが、ギリシャの選挙法では第1党に50議席が上乗せされるため、議席数が開いた。第1党のNDは、第3党で33議席(同12・28%)獲得見込みの全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と組めば過半数(151議席)を制し、連立政権が誕生する。
「きょう国民が示したのは『ユーロ圏に残る』との意思だ」。NDのサマラス党首は記者会見で勝利宣言。「われわれは困難な道を選択したが、最後には(状況は)よくなる」と述べた。
欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)などの支援が止まれば今月中にも資金ショートする恐れがあったが、緊縮派勝利によってユーロ圏に残り、破綻を回避する道が開けた。欧米や日本の中央銀行も協調して資金を供給する態勢を整えており、最悪の事態は避けられたようにみえる。ただ、東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏はこんな懸念を示す。
「緊縮を求められた国民が不満を爆発させ、秋にも第2次ギリシャ危機が起こる不安があり、ギリシャがユーロにとどまれないリスクがある」
危機は数カ月先送りされただけだというのだ。
クレディ・スイス証券チーフ・エコノミストの白川浩道氏も「問題は何ら解決されておらず、ユーロの価値は徐々に下がり、分裂、解体に向かうだろう。米国は対抗手段として金融緩和を強化するので、現状の日銀の金融政策のスタンスが続く限り、円が独歩高となる。2年から3年の間に1ユーロ=65円、1ドル=50〜60円になってもおかしくない」と予測する。
このような“ハイパー円高”になると、輸出産業中心の日本株も一段安を免れない。「バブル後安値となった日経平均7000円近辺は瞬間風速的な下落だったが、今後は最安値水準が定着する恐れもある」と白川氏。そして売られるのは株だけでなく、「債務問題について市場の“標的”が、欧州からいよいよ日本に向かい、日本国債が売り浴びせられるリスクが高まる」という。
前出の斎藤氏は「長い目でみると、ギリシャがユーロを早く離脱してくれた方がよかったということになるかもしれない。ギリシャを守ることで、みんなで沈んでしまうリスクがある」と懸念を示す。
まだまだ巨大な危機に身構える必要がありそうだ。
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