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世界的に賃金引き下げ競争、安賃金を求めて海外移転、すなわち人件費引き下げ競争に拍車がかかっている
これでは世界経済は発展どころか疲れ果ててしまうのです。
※本来、経済のグローバル化や比較優位は共生であって相手を打ち負かすことではなく双方の労働力の効率化により双方とも賃金が上がることを狙った経済論理のはず。
「経常収支ゼロ」はこのための提案です。
▼アダム・スミスが批判した重商主義とは端的には「外貨を貯めても国民生活は良くならない」との指摘で
具体的には「経常収支ゼロ」の提案だと理解しているのです。
「経常収支ゼロ」は日本経済再生のみでなく世界経済発展にも必要なことで、外貨を貯め込むのは世界経済にマイナスなのは当然なこと。
すなわち世界不況はギリシャ発ではなく「日本、中国、ドイツ発世界不況」と言っても過言でないと思うのです。
▼次のデータは「外貨を貯めても国民生活は良くならない」の証明です
外貨を貯め対外純資産残高世界ダントツの日本が「GDP(PPP)/人」で世界25位と低迷
対外純資産残高赤字世界ダントツの米国は7位とかなり上、21位の台湾にも追い越されている
※「GDP(PPP)/人」は物価を補正してあるので「購買力/人」なので国民生活レベルと見て良いのです
▽対外純資産残高、09年末、単位兆円
日本 +266、
中国 +168、
ドイツ+119、
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米国 −315(08年末)
英国 −27
フランス−67(08年末)
(日本銀行による)
※競争力に比して日本と中国とドイツは賃金が低いので輸出超過になる、賃金を上げ輸出を減らすべき
※日本は変動相場制だから円高になって当然、賃金上げて輸入超過にし資産を減らせば当然のこと円安になる
所得収支が15兆円なので貿易赤字15兆円以上が必要
※ドイツはギリシャのお陰でユーロ安で万々歳ですね
※外貨を貯め込むのは世界経済にマイナス、したがって「日本、中国、ドイツ発世界不況」と言って過言でない
▽「GDP(PPP)/人」国際比較(2010年比較)
米国 7位 46,860ドル/人
ドイツ 20位 36,081ドル/人
台湾 21位 35,604ドル/人
イギリス22位 35,059ドル/人
フランス24位 33.884ドル/人
日本 25位 33,884ドル/人
韓国 27位 29,996ドル/人
中国 95位 7,544ドル/人
出典:IMF - World Economic Outlook(2011年9月版)
http://ecodb.net/ranking/imf_ppppc.html#GR
▼「経常収支ゼロ」ルールは特にユーロ圏には必要なこと、ギリシャのように破綻する国もなくなるはず。
※関税も為替レートも関係ないので国家間の格差が拡大しやがては共倒れになるのは容易の想像ができるはず
※ギリシャ支援はギリシャに関税を認めること、財政を切り詰めさせての金融支援はむしろ経済を停滞させ焼け石に水のはず、
▼対外純資産残高黒字国は
輸出競争力に見合う最低時給を払わないから黒字になる、すなわち労働に見合う対価を払わないから黒字になる、これは経済原則で反論はないはず
▼国内消費=国内生産ー(輸出ー輸入)
輸出超過を長く続けるのは安賃金で貢ぐ植民地と同じで国民生活は向上しないのです。
日本の場合は円高になり経済自体が駄目にしているのです
▼日本が「経常収支ゼロ」にするには所得収支が15兆円なので貿易赤字15兆円が必要になる
これ以外に日本の再生はないはず
そもそも円高で輸出が減るなら先に賃上げて減らすのが得策なのです。
▼国際競争力の定義を「経常収支ゼロにおける最低時給額」と定義すべき、
グローバル化や比較優位の目的は最低時給を上げることではないでしょうか
現状の関税撤廃などルールなき市場原理主義では世界経済を破綻させるのです、ユーロの実態を見れば明らかです
※自国経済のみでなく世界経済の発展には「経常収支ゼロ」ルールが必要なのです
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