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株式日記と経済展望
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国債デフォルトしない国は、黒字国上位の1位ドイツ、2位中国、3位サウジアラビア、
4位日本等である。潜在的国債デフォルト国は最下位183位アメリカ、181位イタリア
2012年6月13日 水曜日
◆スペイン救済10兆円の有効期限は今月末まで 6月13日 増田俊男
http://www.chokugen.com/opinion/backnumber/h24/jiji120613_737.html
ギリシャ、アイルランド、ポーランド、さらにスペイン等ユーロ圏の過剰債務国が国債デフォルト(不履行)に追い込まれる中でEU(欧州連合)はユーロ体制維持の為にEFSF(欧州金融安定化基金)、ESM(欧州安定メカニズム)やIMF(国際通貨基金)を動員して金融救済に追われている。6月9日のユーロ圏17カ国蔵相電話会議で破綻に追い込まれようとしているスペインの銀行救済の為EFSFから約10兆円の救済を決めた。
スペインは勿論EUもIMFもスペインに起債能力が無いことが分かっているので国際金融救済が必要であることは十分承知していた。しかしスペインのラホイ首相はスペイン救済を決めた当日(9日)までNo bail out necessary(救済不要)と言い続けてきた。その訳は事前にEUに救済を要請すれば当然ギリシャ救済のように財政規律を求められ、国民の反対運動が起き、誕生後まだ6カ月の内閣は危機に追い込まれることになるからである。
スペインに混乱が起きたままで6月17日のギリシャ選挙を迎えて万一ギリシャのユーロ離脱にでもなれば、スペインだけに止まらずイタリアに波及し欧州金融安定化基金(EFSF)、欧州安定メカニズム(ESM)、さらにはIMF(国際通貨基金)の資金能力では対処できなくなり、ユーロ体制破綻に追い込まれる。
5月30日にドイツのショイブレ財務相とデキンドス経済相との間で、スペイン救済を欧州蔵相会議で決める6月9日までスペインは救済不要と言い続ける密約を交わしたのである。
先進国の財政破綻目前
こうした「芝居」の繰り返しを見ても欧州信用危機はすでに国際支援を持ってしても救済出来ない状況に陥っていることが分かる。
ギリシャ支援もスペイン支援も当事国にとっての国際的金融支援は国際的債務増でしかない。会社で言えば手形の決済日に支払いが出来ず、取引銀行が融資してくれないので新規手形を担保に公的資金を借りるようなものである。
国で言えば赤字国債、会社で言えば融通手形を乱発することに変わりはない。
国で言えば国際金融救済は国債デフォルトの先送り、会社で言えば手形不渡りの先送りでしかない。国債デフォルトを先送りした国で経常収支が黒字又は黒字の見込みがある国以外の国は必ず国債デフォルトに陥る運命にある。
国債デフォルトしない国は、恒常的経常収支黒字国上位の1位ドイツ、2位中国、3位サウジアラビア、4位日本等である。潜在的国債デフォルト国は最下位183位アメリカ、181位イタリア、180位フランス、179位スペイン、175位イギリス、173位ギリシャ、172位ポーランド、171位ポルトガル等である。黒字が出る見込みのない会社は、いくら借金で手形を落としても必ず何時かは潰れるように国家にしても同じである。
アメリカ連銀総裁が非公式に口を滑らした。
「ドイツを除く欧州諸国は1日も早く経済破綻すべきである」と。
世界最大の対外債務国、世界最大の恒常的経常赤字国アメリカのFRBの理事の言葉とは思えない発言。
「成長なくして資本主義無し」!
「世も末」ということである。
だが日本には当たらない!
20年間デフレでゼロ成長、国民の預貯金が1,500兆円だから国の債務がGDP比230%の1,000兆円もあってもまだ500兆円も国債需要(買える能力)があり、他に530兆円以上の対外債権(連続21年間世界一)を持つ日本は、誰にも気付かれないように静かにきらめいている。
(私のコメント)
日本の政局に目が離せなくなってきましたが、それ以上に目が離せないのがユーロ圏の過剰債務国の金融問題だ。「株式日記」で国際金融情勢について書くとコメントが一桁に激減してしまいますが、国際金融情勢に興味が無いか、全く分からないかのどちらかなのだろう。しかしヨーロッパの金融がクラッシュすれば、その影響は瞬く間に全世界に広がってしまう。
だから、いざと言う場合が起きた時の予備知識ぐらいは持っていたほうがいいのですが、日本の経済評論家の中には海外に投資しろとか、外貨に換えて置けとかいったデタラメな事を言うエコノミストが多くて騙されないように気をつけたほうがいいだろう。現在のところ世界で一番信用がある通貨と国債は日本の円と日本国債だ。
外貨もドルもユーロも値下がりして円で持っていればそれだけ価値が上がる。国債もイタリアやスペインも7%近い利回りになり、それだけ国債が売られて安くなっているのであり、スペインやイタリアの国債の買い手がいない。このような状況だから日本の銀行が預金を抱えていても買えるのは日本国債しかないから利回りは0%台にまで低下している。
世界一の外貨保有国の中国もドルもユーロも買うのはやめて金や円を買っている。外貨を溜め込んでも値下がりする一方なのだから評価損が増えるだけでいい事はない。スペインも10兆円の支援を決めましたがスペインの銀行も破綻寸前だ。日本のように経済が強くて経常黒字国なら資金もだぶついて国債をいくらでも発行できますが、PIIGS諸国は財政赤字でも国債を発行できないからEFSFやEMSやIMFなどに買ってもらわなければならない。
経常赤字国は財政規律を求められるから緊縮財政となり余計に税収が落ち込んでしまう。それに対して日本やドイツは経常黒字国であり国債をどんどん発行しないと需要がありすぎて金利が低下する一方だ。つまり経済の強い国は、積極財政で通貨や国債をばら撒かなければならない。ところが日本の白川総裁はそのような仕組みを知らないから金融を締めっ放しだ。
白川総裁は日本は金融緩和しているといってはいるが、外国は信用収縮が進んで欧米の銀行は新興国から資金を引き揚げている。新興国の経済成長が世界経済の原動力になっているのに、新興国も資金の引き揚げで成長力が鈍化している。アメリカも基軸通貨国だからドルをいくらでもばら撒けますが、経常赤字国だからヨーロッパと同じ問題国になるかもしれない。
増田俊男氏に寄れば日本は、「20年間デフレでゼロ成長、国民の預貯金が1,500兆円だから国の債務がGDP比230%の1,000兆円もあってもまだ500兆円も国債需要(買える能力)があり、他に530兆円以上の対外債権(連続21年間世界一)を持つ」国であり、これでは円が買われるのは仕方がない。それだけ円をばら撒いて円の国際化を図るべきなのでしょうが、経済評論家は1000兆円の国債にビビッてしまっている。
アメリカのヘッジファンドは日本国債の売りたたきのために日本国債を買い込んでいるということですが、むしろ資産保全のために日本国債を買っているのだ。原発事故などで天然ガスなどを買わなければならないのに外貨もなかなか減らず、貿易収支も赤字になっていますが円が高い。シェールガスなどは世界中に埋蔵されているから、日本が資金を出して鉱区開発したりパイプラインや液化プラントなどに投資をするのも景気対策になるだろう。
このように日本には世界的なスケールで戦略を練る戦略家が不足しており、日本企業もばらばらに動いている。銀行も企業にも投資資金はだぶついており、日本国債を買うしか脳が無い経営者ばかりだ。世界経済がクラッシュすればただ同然で投売りが行なわれますが、エネルギー産業など有望な産業に投資をしていくチャンスが間近に迫っている。
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