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本格化する「クール・ジャパン」戦略(株式新聞・コラム記事、門倉貴史の「複眼・経済教室」より)
http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/489.html
投稿者 元長岡京・豊 日時 2012 年 6 月 09 日 00:33:05: NkKAYPobvEifw
 

 
 「クール・ジャパン」戦略が本格化してきた。「クール・ジャパン」というのは、ゲーム・漫画・アニメといった日本のコンテンツ産業、あるいは日本のコンテンツ産業が海外で高い評価を受けている現象を指す言葉だ。
最近ではコンテンツ産業のみならず、食材や伝統産業・家電製品・自動車など、より広範囲にわたった日本の文化全体を指す場合もある。

    ◆中・長期的な成長の柱◆

 「クール・ジャパン」という名称の由来は、2002年、米国のジャーナリストであるダグラス・マグレイ氏が、外交政策誌上で、日本の文化はGDP(国内総生産)などの経済指標では測ることができないソフト・パワーを発揮しているとして、「クール指数が世界第一位だ」と論じたところからきている。
 「クール・ジャパン」の振興は、「観光立国」と並んで、日本の中・長期的な成長戦略の柱とされており、2010年6月8日には、経済産業省が日本の文化産業(デザイン・アニメ・ファッション・映画など)の海外進出を戦略的に展開するためのクール・ジャパン室を創設した。
 経済産業省の試算によると、2010年度における日本のコンテンツ産業の海外売上高は約7000億円の規模となっているが(海外売上比率・5%、国内外売上高・15兆円)、今後コンテンツ産業のブランド力強化を図ることを通じて、2020年度には2兆3000億円の規模まで拡大させる計画だ(海外売上比率・12%、国内外売上高・20兆円)。
 日本が国策としてコンテンツ産業の海外展開(クール・ジャパン)に力を入れるようになった背景には、韓国のコンテンツ産業の躍進によって、日本のコンテンツ産業の国際的な地位が脅かされるようになったという事情もある。
 韓国は、1997年に発生したアジア通貨危機をきっかけに、官民を挙げてコンテンツ産業の海外進出を図るようになった。例えば、コンテンツ産業振興のための予算が文化関連予算全体に占める割合をみると、1998年度の2.2%から2000年度には一気に15.3%まで引き上げられている。その結果、韓国のコンテンツ産業は日本を含めたアジア市場を席巻するまでに成長した。2000年度からの4年間で日本や中国、香港、台湾向けのコンテンツ産業の輸出額は5倍に膨らんだのである。直近2011年の輸出額は、前年比28.9%増の41億5900万ドル(約3165億円)を記録した。

   ◆インド市場開拓に本腰◆

 このまま韓国のコンテンツ産業の後塵を拝することになってはならないということで、日本でもコンテンツ産業のブランド力強化が図られるようになったというわけだ。日本はアジア諸国の中でも人口12億人の新興市場インドの開拓に本腰を入れる方針で、2012年中に政府レベルでの協力態勢を整える。
 ちなみに、クール・ジャパン室が、コンテンツ産業の海外売上高を伸ばす戦略として重視しているのが、キャラクター商品の販売である。コンテンツの輸出と並行して、そのコンテンツに関連するキャラクター商品の売上を伸ばし、2次利用収入を拡大させることが、全体の売上高を加速度的に膨らませることになる。
                  (BRICs経済研究所 代表・門倉貴史)

 投稿者コメント〜
 コンテンツ産業関連銘柄は、すでに株式市場において主要テーマのひとつとなっています。ただ、世の中が短時間で大きく変化する時代ですから、投資対象としてはリスクがおおきいことも事実です。例の「コンプガチャ」問題で、関連銘柄株価が暴落したことは記憶に新しいところでしょう。
 いっぽう、大きな利益を期待しない小規模な「コンテンツ事業」は、相対的にリスクも少なく、有望な分野だと考えています。具体的なイメージを記すと長くなりますが、「不特定多数の個人」を対象とする「産業」ではなくて、「地域の、顔の見える個人」を顧客とする「商店」、そういう感じです。小規模から大規模な事業展開への移行、そのような過去の流れとは逆の方向性が、再び有効性を発揮する情況に変貌しつつあるように思います。いつまでも輸出主導、大規模産業育成やブランド力強化、名目的売上高の数値向上を念頭においた行政の発想は少し問題があるのではないでしょうか。「クール・ジャパン」を命名した、当のダグラス・マグレイ氏自身が「日本の文化はGDPなどの経済指標では測ることのできないソフト・パワーを発揮している」と評価したことの意味を、行政も個々人も、もっと考えてみるべきです。
 経済産業省のクール・ジャパン室、小規模事業や地域密着型コンテンツ事業への支援を真剣に企画して欲しいと思います。



 

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コメント
 
01. 2012年6月09日 02:25:36 : u77HS0r7bs
せっかくのあまたのクールも原発事故でおじゃん!
それでも原発再稼働で、更にクールダウン!
脱原発にしなければ、冷静な外国人は日本を信用しません。
出来ません!

02. 2012年6月09日 06:57:28 : 3zQCOUGOec
何がクールジャパンだよ。他人に評論されるならわかるがお前が言うなと。
まずは原発問題を正面から対処し国民の生命と財産を守ることが優先だろ。
信用を取り戻す事が先だろ。

サブカルチャーってのは社会の主流やメジャーではないから生み出されるものに
価値があるんであって、それを国が支援したらサブカルチャーでもなんでもない。
国が支援して今ある世相、世論、例えば原発批判をアニメで可能なのかという話だ。
(しかも経産省が産業とやらでコンテンツ支援して可能なのかという話だ)
そんなもの出来ないならサブカルを国が支援する価値はないって事だろう。

クソアニメなどに国の産業を背負わせるなよ。

コンテンツを大切にしようというなら、まずはコンテンツ産業に限らず派遣法の改悪をなおせ。



03. 2012年6月09日 08:34:48 : bnSg79ZZAg
近頃はクール・コリアなどと

どこの連中だかがよいしょ

やはりクール・ジャパンでしょう。

経産省の中にも売国奴ではない

クール?な人たちが

少なからず居ることを願う!

クール・ジャパン室、いいじゃないですか。

是非、悪質な利権の温床にならないよう

質のいい国の支援なら大いに結構。


04. 2012年6月09日 11:12:53 : mHY843J0vA

>経済産業省が日本の文化産業(デザイン・アニメ・ファッション・映画など)の海外進出を戦略的に展開するためのクール・ジャパン室を創設

目的に反対する国民はいないでしょうが

キティちゃんみたいな上手なコンテンツ管理を国の機関が税金でサポートする
ことができるのかは、難しいところでしょう

税金の浪費と、公務員の余計な仕事を増やすだけに終わらないことを期待していますが


05. 2012年6月09日 12:56:30 : fjPKRRQGbs
民主党政権、予想どおり、いや予想以上にひどい有様。消費税増税・沖縄の米軍基地問題・エネルギー政策など、どれをとっても、もはや公約違反のレベルではなく、国家的詐欺と言ってよい。福一原発4号の燃料プール毀損の危機が云々されているとき、「クール・ジャパン室」がコンテンツ産業を支援してインド市場開拓なんて呑気なことをほざいている場合じゃない。経産省、投稿者のいうように、せめて大企業本位の政策を市民レベルの生活支援の方向に転換していくべきだ。

06. 2012年6月09日 20:15:03 : zEe221xX9o

 ん、「クール・ジャパン」だって? アニメ・漫画・ファッション、今はそれどころではないよ。

 朝日川柳、「原発の怖さが最もクールビズ」改め「原発の怖さ、緊張の夏、クール・ジャパ」


07. 2012年6月10日 07:41:24 : TT5LInkBoI
「クールジャパン」は環境省が博報堂へ金を流す手段。

この予算と金を流すルートを確保することが第一。


08. 2012年6月11日 04:13:11 : 3zQCOUGOec
国が支援するテーマは、コンテンツだとかアニメだとか決め打ちしない方が良い。
役人が目利きなのか、批評できる人間なのかも問題。
試算すら外部に委託したのではないのか。
評論も批評も出来ないのであれば、品物定める事は出来ない。かつては居たがまともな評論家も現在は少ない。
今国が進めようとしている分野は嗜好性が強い分野なので問題があるだろう。

もっと具体性のある嗜好性に左右されない分野で必要性の高いテーマもあるだろう。
コンテンツ分野以外に新エネルギー関連や省電力エネルギー機器関連などもある。
災害対策市場たって、今後伸びる分野の一つだろう。

コンテンツ産業に力を入れるというのであれば、当然海外からの保護も政策として
視野に入るが、
海外製コンテンツの流入阻止のための規制や国内保護政策も行なえるのか。
テレビ局の独占的地位がコンテンツ育成に障害だとするなら電波使用料を改善できるのか、
コンテンツ育成の為に中小企業支援以外に産業構造を大きく変える規制、または逆の規制解除などを行なえるのか。

政府が行なう弊害の歴史的に有名な例の一つはCPUがある。
世界初のインテルのCPUは国内のベンチャー企業と米国の企業によって開発されたが、
その成果を握りつぶそうとしたのが当時の通産省だった。
財閥系大企業を生き残らせる為に、先進的な事業は国内大手にやらせると、そして
小さなベンチャー企業へ電子部品供給まで止めたと証言が記録されている。

電子式コンピュータは、かつて大蔵省と通産省主導で東大で莫大な資金を投入して開発されたが、
何年たっても動く物が完成せず、そのうち他所のところが先行して完成させた。
日本発の電子式コンピュータはフジフィルムが独自に開発したものが一号機で、
もう一つは独創的な一人の天才科学者がパラメトロンという素子を用いたコンピュータだ。
結局は資金と歳月をかけて無理やり稼動させてメンツだけは保ったが、
歴史的に見ても、研究レベルでも、大規模プロジェクトは必ず失敗するという好例で、今でも民間企業大規模プロジェクトは失敗する。
これは偶然ではなく、大規模プロジェクトの失敗については多くの人が指摘している。

政府が支援するのは直接的な投資ではなく環境整備に徹するべきで、
税金を不用意に投下すると単なる利権になってしまう。
利権になると産業分野は必ず腐る。公共事業や原子力利権が良い例だ。
そういう意味でも政府が関与する分野と方法は資金などの直接投資は避けるべきで
如何に事業をしやすくするか環境整備の側面に徹するすべきだ。
それならお金も予算も不要なのだから。


09. 2012年6月11日 22:10:18 : bnSg79ZZAg
08さん、納得のいくコメントですね。

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